
坂本真綾さん30周年記念ベストアルバム「M30~Your Best~」発売インタビュー|ファン投票による15曲と、音楽仲間が選んだ15曲の計30曲。「成長や変化の過程を作品として残してファンのみなさんに見守っていただいている」
歌手、声優、女優、作詞家、エッセイストなど、マルチな活動を続ける坂本真綾さん。そのデビュー30周年を記念するベストアルバム「M30~Your Best~」が10月22日に発売!
30年間に録音した255曲の中からファン投票で選ばれた15曲を収めるDisc1と、これまでの音楽活動を支えてくれた15人の音楽仲間たちが選んだMAAYA's BEST SONG 15曲を収めるDisc2の2枚組。合計30曲を収める本作について、これまでの活動を振り返りつつ、深く語ってもらいました!
30年のあいだに255曲。長い年月、たくさんの歌と出会ってきた
――30周年記念ベストアルバムという、これまでの音楽活動の集大成的なアルバムを作り上げた今、どのような想いを抱かれているでしょうか。
坂本真綾(以下、坂本):30年のあいだに255曲を歌ってきたということで、改めて数字で見るとずいぶん長い年月、たくさんの歌と出会ってきたんだなあと感慨深く思います。16歳から45歳という年齢に置き換えてみると、人生の大半を音楽とともに生きて、成長や変化の過程を作品として残してファンのみなさんに見守っていただいているっていうのは、すごいことだなと感じています。
――ファン投票で選ばれた15曲を収録するDisc1と、音楽仲間が選んだ15曲を収録するDisc2。ベストアルバムの形態としてとてもユニークだと感じますが、このコンセプトはどのようにして生まれたのでしょうか。
坂本:私自身がチョイスした楽曲はなく、収録曲はすべてファンの皆さんと、身近な仲間に選んでいただきました。私自身は255曲のうちどれをベスト盤に入れるか決められないほど全部等しく大切に思っているし、今回はみなさんに客観的な視点で選んでいただいたほうがいいんじゃないかなと。実際とてもバリエーションに富んだラインナップとなり、おもしろい2枚組になったと思っています。
――Disc1のラインナップをご覧になった感想はいかがでしたか。また、収録曲の中で特に思い出深い1曲を挙げるとすると……?
坂本:いろんな年代の楽曲が散りばめられていたのが印象的でした。1曲は選べないんですけど……「約束はいらない」はデビュー曲ですし、すべてはここから始まったという特別な楽曲です。それに30年経っても古くならず、ずっと新鮮な存在感で私のそばにあり、すごく素敵な曲でデビューさせてもらったなと改めて思います。
――それでは、Disc2はいかがでしょうか。
坂本:完全にみなさんのチョイスに任せていたので、意外な選曲があったり、嬉しいコメントをいただいたり、感慨深かったです。私の30周年は私一人の努力とかでは絶対に到達できなかったもので、たくさんの仲間の支えや理解、叱咤激励があってこそ続けることができました。そういった意味でもこうして身近な方にベストアルバムの選曲というかたちで参加してもらえて、節目ならではの良い記念になりました。
――このベストアルバムには、坂本さんが作詞された楽曲も多く収録されます。これまでの活動の中で、歌詞にこめるテーマ・想いに変化はありましたか。
坂本:初めて作詞をしたのは16歳のとき。私の書いた文章を見て、当時のプロデューサーである菅野よう子さんが「作詞してみれば?」とすすめてくれたのがきっかけでした。もともと書くことは好きでしたが、作詞をする中で言葉への意識やこだわりといったものがどんどん深まっていったし、歌詞を通して何か伝えたい、表現したいという意欲はずっと途切れることはありませんでした。
たぶん歌うこと以上に、歌詞を書くということは私にとって大切な場になっています。作詞というフィールドに足を踏み込ませてくれた菅野さんに感謝ですね。















































