
『キャッツ♥アイ』令和に再アニメ化! 小松未可子さん(来生瞳 役)×小清水亜美さん(来生泪 役)が語る“ラブコメとしての魅力”
ディズニープラス 「スター」で、9月26(金)より独占配信中の新作アニメ『キャッツ♥アイ』。北条司原作の伝説的作品が、令和に新たに生まれ変わる! 美人三姉妹の来生瞳(ひとみ)、泪(るい)、愛(あい)は、ある時は喫茶キャッツアイのオーナー、またある時は、美術品を狙う怪盗キャッツアイ――ー。
ここでは瞳を演じる小松未可子さんと、泪を演じる小清水亜美さんに、新たにスタートしたアニメ『キャッツ♥アイ』の魅力を語ってもらった。
この作品は、何よりもまずラブコメなんです。
──まず『キャッツ♥アイ』という作品に、どんな印象を持たれていましたか?
小松未可子さん(以下、小松):私は、40年前だと生まれていなかったんですけど、それでもアニメは観たことがありましたし、主題歌も聴いたことがあったので、三姉妹で怪盗で、その中のひとりが刑事(内海俊夫)と恋仲であるというベーシックな情報はいつの間にか知っていたんですよね。自分の両親が好きだったからというのもあるんでしょうけど、どこで知ったか覚えていないくらい、自然と刷り込まれている……そのくらい影響の大きな作品という印象があります。
小清水亜美さん(以下、小清水):私は再放送世代なので、学校から帰ってきてテレビを付けるとやっていて、それを観ていたんです。イメージとしてはやっぱりEDテーマ(「Dancing with the sunshine」杏里)のイメージが強くて、あれでエアロビクスを真似したりしていました(笑)。
あと、今では珍しくないかもしれないんですけど、女性が異性に頼ることなく目的を自分たちの力で達成していくところが、子供ながらに、かっこいい女性像に見えていたのだと思います。だから憧れがあって、当時子供だったので3人だとキャッツアイごっこをしていたくらいでした。折り紙とかで手作りの武器を作ったりして遊んでいたと思います。で、大人になってから、あの三姉妹に実は重い目的があったんだということを知ったんですよね。
──意外と子供の頃に見ているアニメって、本筋を覚えていなかったりしますよね。今回は、リメイクということにもなりますが、オーディションで役が決まったときは、率直にどう思いましたか?
小松:やっぱりプレッシャーはありました。まずオーディションは、テープからスタジオへ行くという流れだったのですが、テープのときは作品へのリスペクトが強かったので、イメージをなるべく持っていきたいと思い、前回のアニメを見返して役を作り、提出したんです。そこからスタジオに呼ばれ、持って行ったものを出したときに、「一旦それをリセットしていただいて、新しく作り上げるとしたらどうなりますか?」というディレクションがあって、頭が真っ白になりました(笑)。どうしよう!と。
小清水:わかるー!
小松:瞳だと戸田恵子さんのイメージがすごく強かったので、それを一旦リセットするんですけど、どこまで崩せばいいんだろうと思いながらやったんです。だから役に決まったときは、これはアフレコ現場でちゃんと作っていかないとちょっとわからないかもしれないなと思いました。
なので決まったときの感想というと、結構ドキドキでしたね。新しく『キャッツ♥アイ』を観ていただく方もいると思うし、以前のアニメを観ていた方もいると思うので、そこで、どうイメージを合致させていくのかは、考えました。
小清水:私はテープオーディションの段階では、三姉妹以外の役を受けてくださいという指名があったんです。でも好きな作品なので、記念に三姉妹の1人を同時に提出してもよろしいでしょうか?とお伺いして、許可をいただいたんです。そこから誰を受けるのか、すっごく悩んだんですけど、藤田淑子さんとは声が違いすぎるけれど、私の実年齢を考えると、泪一択だろうと。
そこから私も、自分の声の中でどれだけ(以前のアニメを)リスペクトしてやれるのだろうかと考えてテープを提出し、結果、スタジオには、泪さんで呼んでいただいたんです。そしてスタジオに行ったら、未可子ちゃんと同じことを言われて、「へ?」と。「それはまったく考えておりませんでした……」ってなりました(笑)。「自分らしさを出してみてください」と言われても、それが一番自信がありません……みたいな。そんな感じだったので、まぁないだろうと思っていたら、事務所から合格連絡をいただいたので、本当に腰が抜けそうになりました。これはむしろ、よりプレッシャーなのでは!?とも思ったんですけど、やっぱり喜びは大きかったです。
──キャストが発表になったときの、周りの反響はいかがでしたか?
小松:反響といえばやっぱり家族が「瞳!!!!!?」みたいな感じでした(笑)。特に母親は、「大丈夫? あるの? 瞳の要素」みたいな感じで、親からもプレッシャーが来ましたね。でも、せっかく決まったので、実際にPVやアニメを観て、どう思ったのかは聞いてみたいです。
小清水:身近な存在だから、ちょっと評価も聞きづらいよね(笑)。
小松:そうなんです! 世代ドンピシャのスタッフさんとか、アニメ関係者の方から「頑張ってね!」と、プレッシャーをいただくこともありました(笑)。
小清水:私は同級生ですね。同級生からネタで「レオタード着るの?」という連絡はまず来ました。いきなりのコメントがそれ?って思ったけど、センスのある友達ですよね。そうやって、普段あまりアニメを観ないような友達からも連絡をもらったりしたので、子供の頃に見ていた作品だから、思い出もあるよね!って思いました。あと言われたのは、「昔から亜美にセクシー要素を感じたことがないから、どんなお姉様をやるのか、お母さんみたいな気持ちで見ちゃうかも」って、学生時代からの友達に言われたりもしました(笑)。
──オーディションを経て、第1話の収録では、どのように役作りをしていきましたか?
小松:ディレクションでは、自分が思っているよりも若めにやってみてくださいとのことでした。とはいえ、北条司先生の絵を見て、こういうふうにしゃべってほしいなという自分の中の理想もあったので、何となくそこは崩さずに、テンション的には気持ち若めに作っていきました。
あと、特に内海俊夫(CV.佐藤拓也)に対してなんですけど、冷たい印象に聞こえたりすることがあったので、「もっと優しくしてください」というのはものすごく言われました。やっぱり、ラブコメというのが大前提としてあるんですよね。三姉妹が美術品を盗む目的もありますけど、「まずはラブコメであることを忘れないでください」とのことだったので、そこは意識しました。
小清水:本当にかわいかったよ! でも自分だと実感は持ちづらいよね。
──念のため確認をすると、オーディションでもあったように、前作の役者さんの演技は一旦リセットするという方向性は変わらなかったんですよね?
小松:はい。それは、今回のアニメの時代設定が令和というのがあると思います。やっぱり当時の空気感というのがあるし、当時の年齢感と今の年齢感って、少し変わってきているところもあるので、そういう部分でアプローチの違いというのはあったのだと思います。
──小清水さんはいかがでしたか?
小清水:自分が作品のファンだから、自分が出せるものに対しての評価が、すごく厳しくなるんです。「こんなの泪姉さんじゃない!」みたいな(笑)。なので一番自分で自分をこき下ろしてしまうみたいなところと戦いながら収録したんですけど、いま未可子ちゃんが言ってくれたような、現代に合わせた年齢感というのは意識させていただきました。
あと三姉妹の中では大人の魅力があって、一番落ち着いているキャラクターであり、プランを考えて説明する役でもあるので、そこを、真面目なんだけど、どこかたおやかというか、女性の柔らかい魅力を持たせながら音を出せたらいいなと思っていました。そこが泪の魅力になっているかは、自分では自信がないんですけど、努力したポイントではありました。なので、ご覧になった方には、私が感じられていない泪さんの魅力を見つけていただきたいです。それが私にとって励みになりますので。
──音響監督よりも、自分のほうがジャッジが厳しかったりしそうですね。
小清水:それはありましたね。どうしても帰り道に凹んだりしていたので。だからやっぱり、元のキャストへのリスペクトが強すぎたんでしょうね……。
小松:それはどうしてもありますよね。
──愛役の花守ゆみりさんの演技はいかがでしたか?
小清水:やっぱり末っ子感がありました。
小松:「僕」という一人称が、抜群に合いすぎる!
小清水:ゆみりちゃん本人が持っている可愛さに末っ子みがあるんです。それが演技に存分に乗っかるので、好き!ってなりました。やっぱり可愛がっちゃいますよね。
小松:愛される末っ子でしたね。ちゃんと俊夫に対してイジるところはイジるし。そのあたりもぬかりはなかったです(笑)。だけど愛らしいから憎めない。それでいて天才的な技術と知識を持っているから、すごいですよね。
小清水:あと泪と瞳の会話になると、ちょっとシリアスに寄り過ぎちゃうけど、そこに愛ちゃんが入ることで明るくなるんです。瞳は目的のために背負っているもの、背伸びしながら頑張っているところがあるから、泪もそれを心配しながらケアするんだけど、愛は気持ちは同じだけど、やりたいようにやるし、やるなら楽しむ!という感じなんですよね。そのバランスが、ゆみりちゃんが出してくれる芝居にすごく出ていたから、絶対に必要な存在だなと思いました。
──アフレコでも、やはり3人で並んでいたのですか?
小松:そうですね。横並びで、長女、次女、三女の順で座っていたんですけど、年齢もキャリアもその順番なので、本当に姉妹感がありました。だから現場では小清水姉さんを頼りにしていましたね(笑)。
小清水:私も、重いプレッシャーを背負いながら、「行くわよ!」って、やっていました(笑)。
小松:キャラクターとポジションが近いところにありましたよね。
小清水:でも、穏やかなメンツが揃っていたと思います。本番は、良い緊張感を持って臨んでいるんですけど、それ以外のときは、本当にふんわりはんなりみたいな感じで、おうちのリビングみたいな感じでした(笑)。気構えないで側にいて、どうでもいい話ができるメンバーだなって第1話の段階で感じていたんです。だから、すごく素敵なキャスティング……って、自分が入っていて言うのも何なんですが、それは置いておいて、本当に心地いいと思えるメンバーが揃っていて、ありがたかったです。
































