
「青春のつづきをはじめましょう!」――10年の軌跡とともに鳴らす、CHiCO with HoneyWorksの“今” 2枚のニューシングル「くすぐったい。」&「戦場の華」に込めた想いを語る/CHiCOインタビュー
デビュー記念日である2025年8月6日に再始動を発表したCHiCO with HoneyWorksが、10月クール放送のアニメタイアップシングルを2枚同時リリースする。
恋のきらめきをまっすぐに描いた「くすぐったい。」(19thシングル)はTVアニメ『キミと越えて恋になる』のオープニングを。そして、チコハニ節炸裂のロックチューン「戦場の華」(20thシングル)はTVアニメ『最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか』のオープニングを彩っている。さらにカップリングには、音楽の楽しさを分かち合う「人生のオーケストラ」と、チコハニの人気曲「ラブホイッスル」の続編となる「ラブホイッスル Alert!」をそれぞれ収録。「ラブホイッスル Alert!」の台詞を担当しているのは声優の下野紘さんで、一筋縄ではいかない恋と青春の物語を鮮やかに表現した。
スタジオライブを経て、ふたたび軽やかに駆け出したCHiCO with HoneyWorks。ボーカルのCHiCOさんに再始動にあたっての思いや、シングル制作のエピソードを教えてもらった。
やっぱり私はCHiCO with HoneyWorksが大好きだなって
──アニメイトタイムズでお話をうかがうのは、アルバム『iは自由で、縛れない。』以来になります。その後のCHiCO with HoneyWorksの活動休止やソロ活動、そして再始動とさまざまな変化がありましたが、この期間を振り返ってみて、どのような思いがありますか?
CHiCOさん(以下、CHiCO):アルバムをリリースした翌年に活動休止となって、スキルアップのためにCHiCO名義でソロ活動を始めたんです。ソロ活動での2年間では、CHiCO with HoneyWorksとして活動していたときとはまた違う形で、たくさんの作曲家さんやクリエイターさんとご一緒することができて。皆さんそれぞれにいろいろなスタイルがあって、「音楽とは」ということを多く学べた期間でした。新しいことにも触れられて、充実した期間だったなと思っています。音楽に対しての考え方や、ボーカリストとしてのあり方を改めて見つめ直す時間にもなりました。
──ソロ活動を通して音楽に対する意識の変化のようなものもあったのでしょうか。
CHiCO:そうですね。これまでも制作の流れを見てきたつもりだったんですが、ソロ活動ではより自分自身の「歌いたい音楽」や「書きたい詩」について深く考えるようになって。CHiCO with HoneyWorksのボーカルではなく、CHiCOというひとりのアーティストとして何を表現したいのか、どう伝えていきたいのか……。「自分らしさとはなにか」と掘り下げていくなかで、ミドルテンポやロックな曲が好きだなと改めて思ったり、「どうすれば自分らしく見えるか」「どうすればみんなに伝わるか」を考えたり。自分自身と向き合った2年間でもありましたね。
──ではソロ活動を経て見つめ直した“CHiCO”という個性を、CHiCO with HoneyWorksにどのように活かしていきたいと感じたのでしょう?
CHiCO:ソロ活動でいろんな音楽に触れる中で、「これはCHiCO with HoneyWorksとしてやったらもっと楽しくなるだろうな」と感じる発見があったんです。そういった学びや気づきを、再始動にあたって実現できたら良いなと思いました。ソロを経て、自分の中でいろんな整理ができた気がします。「これはソロで伝えたい」「これはCHiCO with HoneyWorksで届けたい」という明確化ができたというか……。
──具体的におうかがいしてもいいでしょうか?
CHiCO:ソロでは“自分とは何か”を探し続けていて、日々の中で感じることを自分自身の言葉で表現していきたいと思っていて。一方で、HoneyWorksの世界観をボーカリストとして届ける“CHiCO with HoneyWorks”は、聴いてくれる人の背中を押したり、勇気を与えたりする存在。だからチコハニには、もちろん等身大の自分もいるんですけども、みんなを先導してあげられるようなヒーローでありたいなと。
──いいお話です。再始動発表時のスタジオライブ(「CHiCO with HoneyWorks 再始動!- Premium Studio Live –」)もありました。あのステージに臨む前はどんな気持ちでしたか?
CHiCO:2年ぶりにバンドのみんなと集まったので、セットリストを組みながら、「限られた時間の中で2年振りに届けられるものってなんだろう?」ってすごく考えました。長く応援してくださっているファンの方にも楽しんでもらいたいし、「再始動したCHiCO with HoneyWorksをちょっとのぞいてみようかな」という層にも届けられるような。懐かしさと新しさの両方を感じてもらえるようなセットリストを、チーム全体で話し合いながら組み立てました。収録中は「うまく映っているかな」「ちゃんと伝わっているかな」と緊張していたんですが、演奏を交わしていくうちに懐かしい空気がどんどん戻ってきて。2年ぶりに会うのに、バンドメンバーとはすぐにいつもの会話が始まって、やっぱり私はCHiCO with HoneyWorksが大好きだなって思いましたね。














































