
どこか現実とリンクする物語に共感ーー『迷宮のしおり』SUZUKAさん(新しい学校のリーダーズ)&伊東蒼さん&齋藤潤さんインタビュー
3人共に“共感。現実とどこかリンクする物語
ーーファンタジー作品ではありますが、キャラクターがスマホに依存していたり、SNSの数字に囚われていたりと、物語においてもどこか現実と共通しています。ストーリー上で“共感”を受けた部分はありますか?
SUZUKA:私はすごく共感してしまいました。「新しい学校のリーダーズ」のライブはイベントによりますが基本、自由に撮影できるようになっていて、皆さんのSNSに上げてもらうことがよくあります。SNSの良いところって、枝分かれするように不特定多数の方に情報が届いていくことだと思っていますが、一昨年初めて北米ツアーをやった時の映像が自分にも流れて来たのですが、必ずしも良いコメントがついているわけでもなく、撮り方や切り取られた場面でいいと思う人/悪いと思う人が分かれる映像になっていて。SNSにはメリットがありますが、その分デメリットもある。この映画はその本質を学べる、とても良い作品だと思いました。
伊東:栞がスマホの中に閉じ込められる描写や、地面が割れて栞が迷宮に落ちていくシーンなんかは、見ていてすごく怖くなったというか。スマホに依存してしまう怖さを言葉だけじゃなく、イメージとして分かる作品にもなっていると思いました。私の年齢で見ても怖かったので、本当に幅広い年齢層の方に何かを感じてもらえるのではないでしょうか。
齋藤:僕も1日中ずっとスマホと一緒に過ごしていますから(笑)。この小さな箱の中にいくつもの世界があって、その中にしかいない自分がいて。それは僕以外の方たちにも共通することだと思います。SUZUKAさんの言った通り、それと向き合う大切さを教えてくれる「SNS社会」と呼ばれる現代に必要な要素が詰まった作品だと思います。
ーー伊東さんと齋藤さんは、SUZUKAさんの言ったような「SNSの声」を気にすることはありますか?
伊東:めちゃくちゃ気になります(笑)。
齋藤:僕も気にしてしまうタイプです。でも一番怖いのは、SNSの意見を聞くことが習慣化されてしまうことだと思います。励みになる言葉もたくさんあるけれど、それよりも悪い言葉を気にしてしまうのが人間ですよね。それに反応してメンタルがグラグラしていたら、お仕事ができなくなってしまう気がするので……。「気にしないようにしなきゃいけない」とは常々思っています。
ーー「迷宮からの脱出」をテーマとした作品なので、3人が今“抜け出したい”ことがあれば聞かせてください。
SUZUKA:ステージから抜け出したいです。もう抜け出してはいるんですけど。「新しい学校のリーダーズ」の活動は10年目になるのですが、5~6年目くらいまではステージに収まるライブしかしてきませんでしたが、ある日、ふっきれたように、客席にバーンと飛び込んじゃいました。
伊東:あ、物理的な意味での「抜け出したい」ってことですか!?(笑)
齋藤:精神的な意味かと思いました(笑)。
SUZUKA:ごめんなさい、物理的な意味で。一度その解放感を味わってしまったら、もう止められません。
伊東:私は面白いアニメやドラマを見つけたら、時間関係なく最後まで一気に見てしまうことです。
齋藤:僕は、電車に乗ると毎回寝ちゃうことから抜け出したいです。しっかり睡眠時間を取れているはずなのに、電車に乗ると必ず寝ちゃうんですよ。しかも、立っていても座っていても。
SUZUKA&伊東:立っていても!?
齋藤:そうなんです(笑)。吊り革を掴んだ方の腕を枕にして、こうやって(※腕に頭を置いて寝る仕草を実践してくれる)。きっと、揺れがちょうどいいんでしょうね。僕の睡魔を刺激する、心地よい揺れ。それで寝過ごしちゃうこともあるので、いつかそれで仕事に遅刻しちゃったりと支障があるかもしれないので、なるべく早めに抜け出したいです。
ーー最後に、映画公開を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
SUZUKA:私たちが演じるキャラクターもそうですが、映像のクオリティは圧巻の一言ですので、絶対に注目してほしいです。また内容も皆さんの心に何かを残してくれると思います。ぜひ劇場でご覧ください。
伊東:すでに映像を拝見させていただきましたが、これはぜひ映画館で観てほしい作品だと感じました。大迫力の映像と、ファンタジーだけど身近に感じられる世界感に、ぜひ劇場で浸っていただけたらうれしいです。
齋藤:映像に加えて、音楽も大迫力です! 物語も含めてすべてが心に残るようなものばかりなので、ぜひお楽しみください。
[インタビュー/米田果織]
『迷宮のしおり』作品概要
2026年1月1日(元旦)全国ロードショー!

STORY
引っ込み思案な女子高生・前澤栞(ルビ:まえざわしおり)。
親友・希星(ルビ:きらら)と撮ったある動画がきっかけとなり、スマホの中に広がる不思議な世界に閉じ込められてしまう。
栞の目の前に現れたのは、ウサギの姿をしたしゃべるスタンプ・小森。
「閉じ込められたんですよ、この<ラビリンス>に」
途方に暮れる栞に手を差し伸べたのは、若き天才起業家・架神傑(ルビ:かがみすぐる)。
架神は栞に「本当の自分を取り戻させてあげる」と約束をする。
そのころ現実世界では、派手なスタイルに身を包んだもう一人の「SHIORI」が栞と入れ替わり、SNS を駆使して自由奔放に振る舞っていた。
彼女の狙いは本物の「栞」に成り変わること。
架神は SHIORI とも接触し、「ある計画」をささやく。
架神の真の狙いと SHIORI の野望が、やがて世界を巻き込むある騒動を引き起こしていく。
スタッフ
監督:河森正治
脚本:橋本太知
キャラクターデザイン:江端理沙
メカデザイン:河森正治 CG スーパーバイザー:奥川尚弥
総作画監督:茶之原拓也
色彩設計・色指定・検査:渡邉まな
プロダクションデザイン:BARNSTORM DESIGN LABO
美術監督:大石 樹 森川裕史
撮影監督:林 翔子
編集:日髙初美
音響監督:郷 文裕貴
効果:中原隆太
音響制作:ビットグルーヴプロモーション
音楽:yonkey
音楽プロデューサー:玉村嘉朗
アニメーションプロデューサー:松浦裕暁
制作プロデューサー:保住昇汰
アニメーション制作:サンジゲン
製作:依田 巽 松崎容子
企画・プロデュース・制作:スロウカーブ
プロデューサー:寺田哲章 大島和樹 岩本昌子
クリエイティブプロデューサー:橋本太知
企画・プロデューサー:尾畑聡明
配給:ギャガ
主題歌:新しい学校のリーダーズ「Sailor, Sail On」
キャスト
前澤 栞/SHIORI:SUZUKA(新しい学校のリーダーズ)
小森:原田泰造
倉科希星:伊東 蒼
山田健斗:齋藤 潤
前澤恵三:速水 奨
前澤頼子:坂本真綾
登坂:杉田智和
架神 傑:寺⻄拓人






























