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『スター・ウォーズ:ビジョンズ』『彷徨う者たち』垪和等監督インタビュー

アソーカとは異なる未来に繋ぐ、もう一人の“パダワン”の物語――『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume3『彷徨う者たち』垪和等監督インタビュー

 

監督自身が声を当てたかった? 愛されドロイド「ルル」

──今作に登場するドロイドの「ルル」も非常に魅力的でした。デザインや表現でこだわった点はありますか?

垪和等監督:ルルのデザインは、かなり力が入っています。50~60年代に思い描かれていたような「レトロフューチャー」の空気感を出せるように意識しました。例えば、ナブーのスターファイターとか、『スター・ウォーズ』にはそうしたデザイン思想が息づいていると思うんです。

動きに関しては、『スター・ウォーズ』好きなCGアニメーターの方が、すごく“らしく”作ってくれました。声については、実は僕がやりたいと言ったんですが、音響監督の山田陽さんに「ダメ」って即答されまして(笑)。

──(笑)。それだけ愛着があったということですね。

垪和等監督:そうですね。以前「『スター・ウォーズ』が好きなんです」と話していた声優さんにお願いして、その声をアメリカに送りつつ、スカイウォーカー・サウンドのスタッフにエフェクトをかけてドロイドっぽく加工していただきました。アニメーションシリーズ『スター・ウォーズ 反乱者たち』のドロイドC1-10P(チョッパー)の声を監督のデイブ・フィローニがやっているように、自分もやりたかったんですけどね……!

 

 

──音楽も、前作とは異なる雰囲気でした。

垪和等監督:前作は音楽プロデューサーのケビン・ペンキンにリクエストして、和楽器をふんだんに入れていただきました。実は、僕のいとこのお姉さんが笙(しょう)という雅楽の楽器の奏者で、紫綬褒章ももらっているような方なんです。記念にお願いして、ぜひ参加していただきました。今回は打って変わって、『スター・ウォーズ』らしくがっつりとスペースオペラ、サイファイな音楽にしようと。オーケストラで盛り上げるスタイルでお願いしています。

 

作品の根底に流れる『スター・ウォーズ』の日本的“精神性”

──音楽やデザインの随所から監督の深い「スター・ウォーズ」愛を感じます。改めて、監督ご自身にとって、『スター・ウォーズ』とはどのような作品なのでしょうか?

垪和等監督:ずっと憧れの遠い世界の物語でありつつ、作品の根底に流れる「日本の精神性」みたいなものが好きなんです。

例えば、『スター・ウォーズ/新たなる希望(エピソード4)』で初代デス・スターを破壊する際にルークがターゲティング・スコープをオフにしてフォースを信じるシーン。日本のスポ根ドラマのように地獄の特訓を乗り越える描写にも近しいものを感じます。

あと、『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還(エピソード6)』で皇帝の誘惑を前にルークがライトセーバーを投げ捨てるシーン。力や機械ではなく、「心で対決する」という部分にすごく惹かれましたね。これは日本的な「精神性」に通じる部分だと感じています。

 

 

──数あるエピソードの中で、特に思い入れのある作品を挙げるとすると?

垪和等監督:いつもは『スター・ウォーズ/帝国の逆襲(エピソード5)』と言っていたんですが、最近は色々な作品が出ていて……(笑)。オリジナルドラマシリーズ『スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー』シーズン2の第8話もすごかったですし、『マンダロリアン』シーズン2の最終話も興奮しました。

でも、一番を挙げるなら、アニメーションシリーズの『スター・ウォーズ 反乱者たち』の最終話でしょうか。髪を切ったサビーヌの前にフードを被ったアソーカが現れて「さあ行こうか」と。未来を感じさせるラストが本当に素晴らしかったです。

──最後に、ファンへのメッセージをお願いします。

垪和等監督:僕自身がこれからの『スター・ウォーズ』の一つとして作った物語ですので、楽しんでいただけると嬉しいです。もしよろしければ、「次が見たい!」と、SNSなどで声を上げていただけると励みになります。よろしくお願いします。

 
[インタビュー/失野]

 

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume3

ディズニープラスにて独占配信中

 

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』はアニメーション業界を牽引し、世界的評価を得るアニメーションスタジオがクリエイター独自の視点と発想で新たな「スター・ウォーズ」を描く、ルーカスフィルム熱望の一大プロジェクト。ジョージ・ルーカスが生んだ「スター・ウォーズ」は、黒澤明作品や、日本神話・文化などから多くのインスピレーションを受けており、現在まで続くすべての作品へと及ぶ。
日本はその“創造のルーツ”とも言われ、”フォース“の考え方に影響を与えた禅仏教の概念や、ジェダイのインスパイアの源の一つである侍たちは、壮大な宿命や、善と悪を巡る物語などスター・ウォーズのすべてに脈々と受け継がれている。Volume1 では、そんな“聖地”である日本の7つのアニメスタジオより、世界をリードするトップアニメクリエーターが独自の“ビジョン”で「スター・ウォーズ」を描き出し、「『スター・ウォーズ』とアニメーションの完璧な融合作品」「『スター・ウォーズ』への深い愛情を感じ、新たな魅力を生み出している」と絶賛され世界中のSW ファン、そしてアニメファンから人気を博した。そんな「ビジョンズ」が Volume3 で“聖地”日本に帰還!ヒット作を生み出し続ける9つのアニメスタジオが参加している。

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