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『終末ツーリング』稲垣好×富田美憂が語る、これまでの走行記録【インタビュー】

終末の世界で輝く“ふたり”の絆――『終末ツーリング』稲垣好さん×富田美憂さんが語る、これまでの走行記録

人がいない終末の日本を、ヨーコとアイリがオフロードバイク・セローに乗って旅をするTVアニメ『終末ツーリング』も残すところあと3話。そのタイミングで、ヨーコ役の稲垣 好さんとアイリ役の富田美憂さんに、これまでの旅を振り返ってもらった。同時に、キャスト2人が、ヨーコとアイリが巡った場所へ聖地巡礼に行く番組『終末ツーリング』についても語ってもらった。

 

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終末ツーリング
誰もいない終末世界を旅する少女、ヨーコとアイリ。名所の風景ふたりじめで写真を撮ったり、自然いっぱいな街中でキャンプをしたり。オフロードバイク・セローにタンデムで走る2人の旅は、渋滞もなければ信号にも止められない、いまだかつてない自由なツーリング旅!2人の少女と1台のセローが滅んだ日本を駆け回る、異色のツーリングコミックがテレビアニメ化!世界も終わったし、バイクに乗って旅に出よう!作品名終末ツーリング放送形態TVアニメスケジュール2025年10月4日(土)~TOKYOMX・BS11ほかキャストヨーコ:稲垣好アイリ:富田美憂スタッフ原作:さいとー栄(「電撃マオウ」連載/KADOKAWA刊)監督:徳本善信シリーズ構成・脚本:筆安一幸キャラクターデザイン・総作画監督:明珍宇作美術監督:李凡善(BON.Corp)色彩設計:田中直人 岡崎順子プロップ設定:北原大地撮影監督:廣岡岳3DCG監督:濱村敏郎2Dグラフィック:ワツジサトシ編集:坪根健太郎音響監督:明田川仁音楽:末廣健一郎アニメーション制作:Nexus主題歌OP:「Touring」ContonCandyED:「グライド」Myuk公開開始年&季節2025秋アニメ電子書籍『終末ツーリング』電子書籍(コミック)(C)2025さいとー栄/KADOKAWA/「終末...

 

YouTubeでバイクの音を聞いてバイクの音を口でいう練習をしました

──放送されたとき、思ったよりも終末で衝撃を受けたのですが、実際に放送されたときの反響や、映像を観たときの感想をお聞かせください。

稲垣 好さん(以下、稲垣):アフレコをしているときはそれほど感じていなかったんですけど、ヨーコたちの謎の部分が徐々に明かされていっている感じがして、その持って行き方が緻密で、かなり丁寧に描かれているなと思いました。あと、収録中は知り得なかったエンディングの映像! 毎回画が変わっていて、すごく手が込んでいますよね。そこで本編に出てきたシーンが出てくると、より感動するので、エンディングで泣くことが結構多いんです。ここでも泣けるなんて、なんて最高のアニメなんだ!と思いました。

富田美憂さん(以下、富田):私もエンディングのことを言おうと思っていたんです。あれはギミックとしても最後までちゃんと見てほしいし、飛ばせないエンディングですよね。あと、Xで、#終末ツーリングのコメントを見たりしているんですけど、思っていた以上に、作中に実際に出てきた場所に行っている方が多いんですよ。

──その場所に行っても、アニメにある景色が見られないというのも、新しいですよね。

富田:みんな作中に出てきた画角で写真を撮ってくれていたり、我々も横浜にロケで行ったとき、ご褒美グルメを食べるために、場面写と同じ画角で写真を撮ったんですけど、実際のアニメでは、終末世界だから、海に沈んでしまっていたりするんです。だから、実際の場所と作中に出てきた同じ場所を比較するのも、すごく面白いんだろうなと思いました。

──さて、第1話「箱根」は、作品の世界観などがわかる要素が盛り込まれていました。アッシーみたいなのが見えていたのも驚きましたが…。

稲垣:いましたね~(笑)。あれは何なんでしょうね。でも、それこそロケで実際にアネスト岩田ターンパイク箱根へ行ったので、こんなに細かいところまで描かれているんだ!と驚きました。お店の看板まで忠実に描かれていたので、これは聖地巡礼が捗るぞ!って、第1話で実感しました。でも、ロケでは温泉に入りたかったな~。

富田:入りたかったー! 我々、ずっと言っているんです(笑)。

稲垣:だって、箱根といえば温泉ですから! ヨーコたちは入っていたし……。でも終末世界だと、何も気にせず入れるから、いいなぁと思いました。動物も一緒に入る、みたいな(笑)。

富田:オンエアを見たら、アフレコをしているときに見ていた映像の倍くらい動物が出てきていたんですよ。それが面白かったです(笑)。

──冒頭、今の時代の景色から、急に終末世界に切り替わる演出も、ハッとさせられました。

稲垣:そこは原作とも違うんですよね。最初から、これはどこのシーンだろうと思わせるような演出だったので、収録に臨んだとき、これは一体どういうことなんですか?って、原作のさいとー栄先生やスタッフの方々に聞いたんです。そしたら、先生から設定やキャラクターの極秘資料をいただきまして……。だから実は私たちは、しっかり理解をして臨んでいるんです。

──マジですか!? それはずるい!(笑)。

富田:本当に極秘資料だったよね、あれ。

稲垣:極秘でした!

──視聴者的には、富士山の形が変わっていたり、何が起こったんだろうと、考察している感じではありますが(笑)。

稲垣:それで言うと、アイリがビームをぶっ放していたのも第1話でしたよね。あそこで皆さん、想像と違った!と思ったと思うんです。

富田:ちなみに、アイリがビームを打てるというのは、先行上映会まで言わないでくださいと言われていました(笑)。

──アニメから入るファンに、この世界を楽しんでもらおうという仕掛けでもあるわけですね。でも、すべてを説明しない面白さがあると思いました。

富田:そうですよね。この作品は、皆さんに解釈を委ねている感じが面白いんですよ!

──第2話は「横浜・横須賀」でした。

稲垣:神回でしたね。

富田:うん。感動だった。

稲垣:この回で引き込まれる方も多かったと思うんです。

富田:ただ、ほのぼのしたアニメではないぞというのが、第2話でわかったと思うんです。

稲垣:そして初ゲストのシュワちゃん(鈴木一朗)。人なのかな?という感じではあったんですけど、やっぱりゲストが来たことによって、私たちの収録の空気感も変わったんです。
ヨーコとアイリの絆が強くなっていくのも感じられました。あと、さっきも話に出ましたけど、横浜は、めっちゃ沈んでしまっていました。

富田:そうなんですよ。思った以上になくなっていて。

稲垣:先行上映会をした横浜ブルク13も水没していたんです。大穴ができていたり、魚たちが異常に大きくなっていたり、やっぱりここは終末世界なんんだと思うシーンが多かったですね。

あと、滅びる前の世界が、シュワちゃんを通して見えるというのが第2話の見どころだったので、そこは考察が捗るところだったのかなと思います。

富田:あと映像的なところだと、星空がものすごく綺麗だったんですよ。

稲垣:綺麗すぎて怖いくらいだったね。不気味だけど、綺麗っていう。

──最後はちょっと切ない感じでしたしね。ここから毎話ゲストが出てくるのかな?と思っていたんですけど、そういうわけでもなかったんですよね。

富田:確かに。そういう流れだと思いますよね。

稲垣:動物は本当にたくさん出てくるんですけどね(笑)。

富田:終末をすごく感じる展開になっていきます。

──第3話は「世田谷・新橋・有明・東京ビッグサイト」です。ペンギンが出てきたりするという。

稲垣:第3話は、水着回でしたよね。

富田:水着とメイド服(第4話に登場)には、とても力が入っている作品です(笑)。

稲垣:ヨーコは髪飾りもペンギンにしているくらいペンギンが好きなので、すごく興奮していた記憶があります。あと東京ビッグサイトでは東京モーターサイクルショーが行われていた痕跡があって、そこでも熱量を感じました。滅びる前の世界の人間に触れるような描写があったんですよね。ここが、私たちもよく知っている場所だったりしたから、感慨深い回でした。

富田:ビッグサイトって、我々にとっても馴染みがある場所だから、視聴者の皆さんも「次はビッグサイトか!」と思っていたと思うんですけど、普段行き慣れている場所が終末世界になるとこうなるんですね。馴染みがあるようなないような、不思議な感覚でした。

──アニメ好きだと、コミケになるかもしれないですが、ビッグサイトはバイクいろいろやっていますからね。

稲垣:それで言うと、バイクの音を口で表現するシーンがちょいちょい出てくるアニメなんですけど、確かここが初出しなんですよ。実は、オーディションでもあったんです。

富田:そう、オーディションであったね!

稲垣:セリフ以外に、バイクの音を口でやってくださいというのがあって、ここのことだったんだ!って思いました(笑)。練習しておいて良かったです。

──どんな練習をしたのですか?

稲垣:YouTubeでバイクの音を聞いて練習しました。渾身のバイク音だったと思います(笑)。

──どっちに寄せるのかもあるじゃないですか。かわいい感じでアレンジするのか、リアルなバイクの音にするのか。

稲垣:そこは良い塩梅になるように。かわいさ「6」、リアルさ「4」くらいのバランスで(笑)。

富田:私もオーディションでやってはいたんですけど、バイクの音はそんなに本編ではやっていないんですよ。だいたいアイリは、ヨーコが言ったことを復唱するみたいなことが多かったので、好ちゃんのテンションに合わせて、あとに続いて言うみたいな感じでした。

──第4話は「秋葉原」では、ラジオが流れていました。ラジオのDJ(アキバジロー)の声優は、松岡禎丞さんでした。

稲垣:このエピソード、大好きなんです。松岡さんが頑張ってくださった回です。

富田:頑張ってた!(笑)。

稲垣:「もっと面白く、もっと面白く」「もっとできるよね」と言われていて、AIらしからぬDJをやられていたんです。でもそこに、滅びる前の世界に生存していた人間の執念を感じて、私はすごくグッと来る回でした。

──なんとかAIを創り上げたという。

稲垣:その想いをヨーコとアイリが引き継いで、スピーカーを作って、そのラジオを誰かに聞いてもらえるようにするのがすごく好きで。

あと、秋葉原は皆さんが一番知っている場所なのでは?と思ったので、終末になるとこんな風になるんだ!っていうのが悲しくもあり、ワクワクするところでもあり、不思議な気持ちになりました。あと、メイド服は着れて良かったよね。

富田:良かった。でも、オンエアされたあとの公式さんのメイド服推しはすごく感じました(笑)。あそこは、終末世界だけど楽しめている感じがして、ほっこりしました。

──あと、第3話のラストにラジオから「crossing field」(LiSA)が流れていたり、挿入歌にも気合いが入っていました。

稲垣:あれはびっくりしました。

富田:流せるんだ!と。実はここは松岡さんがアドリブで、「それでは聴いてください! ◯◯」みたいな感じで言ってたんですよ。

稲垣:いやいや、流せないでしょうと言っていたのに、本当に流れてて驚きました(笑)。

──第4話では、「Blooming Lily」や「High Free Spirits」のアウトロ、「不可思議のカルテ」が流れていましたね。

富田:オンエア時は、さぞ盛り上がっただろうなと。

──そして秋葉原が、動物園があったからか、ジャングルのようになっていました。

稲垣:動物が一番出てきた回でもありましたね。

富田:自然の強さを感じました。

──さすがに虎を間近で見たら怖いですよね。よくそんな中で旅ができているなと。

富田:いざとなったらアイリがビームで何とかするので(笑)。

 

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