
ミステリアスな主人公と独特の空気感を見せる熱海──「肩の力を抜いて楽しんでいただけたら嬉しいです」TVアニメ『綺麗にしてもらえますか。』金目綿花奈役・鈴代紗弓さんインタビュー
「昔かけてもらった言葉が今に活きていることもある」
──記憶を失ってもクリーニングだけは忘れなかった金目さんにちなんで、鈴代さんが「忘れなかった」ほど心に残っているものはありますか?
鈴代:昔かけてもらった言葉が今に活きていることもあるので、“言葉”でしょうか。たとえば小学生の時に先生から「声が通るから声優さんに向いてるんじゃない?」と言われたことが印象に残っていて、それが声優を目指すきっかけのひとつになっています。
初めて主演を務めた作品でスタッフさんからいただいた温かい言葉や、応援してくださる方々からの嬉しい言葉もずっと覚えています。
──自身の声に込めている想いや、声優という仕事への向き合い方についても聞かせてください。
鈴代:色々あるのですが、役としっかり向き合うこと、作品を作るチームの一員として責任を持つこと、観てくださる方にどう届けるかを意識すること。この3つは特に大切にしています。
金目さんを演じていて、声優の仕事とも通じるところがあると思いました。「その人がどういう思いでもってきているのか」「なぜ汚れてしまったのか」など、クリーニングに持ち込まれるものの背景をちゃんと汲み取っているんですよね。
鈴代:私は実は、基本的に自己肯定感が低くて自信がないタイプなのですが、オーディションや収録の時だけは「自信を持とう」と意識しているんです。そしてその役に選んでいただいたからには、責任をしっかり果たしたいと思っています。
声優が関わるタイミングって、アニメの制作工程の最後なんですよね。企画の立ち上げから考えれば、何年も前から着手している方がいらっしゃる。それだけにそこまで積み上げてきたものを台無しにしてはいけないという緊張感もありますし、しっかり向き合いたいという気持ちがあります。
また、色々な方が関わっている中でも声優はプロモーションで表に立つことが多いので、「いかにこの作品を伝えられるか」というところも意識しています。
──最後に、アニメを楽しみにしている視聴者や原作ファンの方へメッセージをお願いします。
鈴代:本作はクリーニング店が舞台なので、純粋にタメになる作品でもあると思っています。「汗をかいたシャツに、消臭芳香剤はそのまま使っちゃダメなんだ」など具体的な知識が増えることもあって(笑)。
また、熱海という実在の街で日常が進んでいくので、リアリティや温かさも感じられると思います。熱海に実際に住んでいる方は「地元だ!」となると思いますし、熱海に行ったことがない方も、そこに暮らす人々の姿が自然と想像できるのではないでしょうか。
TVアニメ『綺麗にしてもらえますか。』はリアリティのある日常の中にも非日常を感じられる作品です。余白の部分を想像しながら、肩の力を抜いて楽しんでいただけたら嬉しいです。
【撮影:小川遼 文:柴山夕日 インタビュー・編集:西澤駿太郎】

















































