
「“これぞ『アギト』だな”と思いながら撮りました」歳を重ね、歴史を積み上げてきた25年後の世界――『アギト—超能力戦争—』監督・田﨑竜太さんインタビュー
歳を重ね、歴史を積み上げた『アギト』の世界
ーー今作で氷川誠が装着する仮面ライダーG7について、お聞かせください。演出の方向性はどのように考えられましたか?
田﨑:平成の映像作りの中で、かっこよく見せようと思って作ったのがG3であり、G3-Xでした。そこから25年の時を経ていますから、私たちとしても刷新の必要性を感じていました。令和の映像技術で描くことによって、氷川と小沢澄子の25年という時間も少し表現できる気がしたんです。恐らくは共同でG7を開発しているはずですから、そういった部分も表現しつつ、一番格好良いものを作りたいという思いで取り組んだ次第です。
ーー武器として刀を使っている点も印象的でした。
田﨑:銃を使うキャラクターは他にもいるので、刀というところにアイデンティティを持たせた感じですね。
ーーG6は飛行能力を持っており、また少し違った方向性になっています。
田﨑:G6の一番のアイデンティティは「飛ぶ」というところですよね。「飛行能力VS超能力ってどういう戦いになるのだろう?」という部分は、藤田慧アクション監督が考えてくれました。翼が凍って飛べないけど、その翼を自分で破壊して着地するとか、非常に面白かったです。
ーーまた、氷川たちが相対する超能力者たちの能力の演出もユニークなものばかりです。
田﨑:『超能力戦争』というタイトルは出来上がってから付いたものですが、事前に白倉プロデューサーとは「超能力バトルにしたい」という話をしていました。日本のアクション作品の中で、超能力バトルは意外と少ないという感覚があったんです。『アギト』のTVシリーズでは、怪人(アンノウン)が“不可能犯罪”を起こしていましたよね。その延長線上で、超能力による不可能な殺し方、「半凍死、半焼死」といったことができないかなと。
加えて、超能力自体はいろいろなものが思い浮かぶ一方、「それをどう打ち破るか」という答えも同時に考えておく必要があります。例えば「半分凍って、半分火に飲み込まれる」という能力は“歌”がキーになっているから、歌をノイズキャンセリングすればいい。心臓を取り出す能力に対しては、分身が何人もいれば、2人までは死んでしまっても3人目が戦える。そういった解決策もセットで考えて作っています。
ーー超能力の表現については脚本だけでなく、田﨑監督が膨らませていった部分もあるのでしょうか。
田﨑:たしか「卓球」の要素を入れたのは僕だったと思います。歌の要素は台本にあったものの、「半分凍って半分燃える」という設定は自分の方で作ったかもしれません。いずれにしても、井上敏樹さんとの合作ですね。
ーー最後に、25年間「仮面ライダーアギト」を応援してきたファンへのメッセージをお願いします。
田﨑:新作が完成したのは、ファンの方たちの変わらない愛があったからこそだと思っています。25年間、皆さんと一緒に『アギト』の世界も歳を重ね、歴史を積み上げてきた。それがどのような形になっているか、ぜひ劇場で観ていただけると嬉しいです。
[インタビュー/小川いなり 撮影/中井智久]
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『アギト—超能力戦争—』作品情報
あらすじ
半凍死、半焼死──
相反する死が、一つの遺体に刻まれていた。
それは、超能力を操る者たちの暴走が生んだ、誰も見たことのない“不可能犯罪”だった。
警視庁未確認生命体対策特殊武装班=通称<Gユニット>が出動。
若手隊員・葵るり子(ゆうちゃみ)は、最新鋭の特殊強化装甲服<G6>で超能力者たちに挑むが、その強大な力の前に撤退を余儀なくされる。
G ユニット管理官・小沢澄子(藤田瞳子)は確信する。この事態を打開するには、氷川誠(要潤)の力が必要だと。しかし彼は今、とある罪で刑務所に囚われていた。
氷川の不在に、小沢が思い至ったのは、かつて<アギト>という未知の力でアンノウン(未確認生命体)と戦った男・津上翔一(賀集利樹)。だが、翔一はすでにその未知の力を失っていた。
キャスト
氷川誠:要潤
葵るり子:ゆうちゃみ
小沢澄子:藤田瞳子
北條透:山崎潤
尾室隆弘:柴田明良
風谷真魚:秋山莉奈
美杉太一:田辺季正
大山:駒木根隆介
黒谷:今井悠貴
ルージュ:岩永洋昭
鬼頭春馬:鈴之助
渋川:青島心
速見:金田哲(はんにゃ.)
美杉義彦:升毅
村野かすみ:ベッキー
木野薫:樋口隆則
津上翔一:賀集利樹





































