
“好き”は段ボールに収まりきらない! 大切な思い出と愛が詰まったグッズをどう運ぶ? アナウンサー・檜山沙耶さんと女流棋士・香川愛生さんが語る、“推し”を物理的に守る流儀
「夢を叶えたオタクなんです」ふたりが語る“至高の逸品”の思い出
──おふたりの“至高の逸品”についても教えてください。
香川:さやっちはなににした?
檜山:私は「逸品」と言いつつ、実は三品ありまして(笑)。まずは『ARIA』シリーズの円盤ですね。中でも、コンサートでMCを務めさせていただいた『ARIA The SINFONIA ~ Viaggio 2 ~』では、クレジットに檜山沙耶という表記があって……もうそれは、夢を叶えたオタクなんですよ。落ち込んだときに見るとすごく励まされています。自分が好きだった作品の中に“名前が残る”という経験ができたことが、何よりの宝物です。落ち込んだときに見返すと、「僭越ながら自分はここに仲間入りさせていただくことができたんだ」と思えて、すごく励まされるんです。
あと、池袋にある「ワンダーパーラーカフェ」の「ワンダーパーラー クラシカルメイド服」です。どうしても欲しくて購入しました。19世紀〜20世紀初頭のイギリス文化がすごく好きで、“職業としてのメイド”に惹かれているんです。
香川:いわゆる秋葉原のメイド喫茶とはまた違った、本当にクラシカルなスタイルなんですよね。さやっちのこだわりを感じる。
檜山:受注生産のタイミングの時に買ってしまいました。少しお値段は張るんですけど、「これはもう買わなきゃ、女がすたる!」と思って(笑)。
──カッコいい!
香川:カッコいい。心はメイドだね。しかもそれもご縁があって「ワンダーパーラーカフェ」さんでイベントもしたんだよね。
檜山:そうなんです。好きが高じて、そのお店でイベントをさせていただいたり、さらに今期放送中の『メイドさんは食べるだけ』の応援大使のお仕事につながったりもしています。
──“好き”がどんどん広がっていくんですね。
檜山:そうですね。気づいたら、いろいろなご縁に繋がっていました。
檜山:それと『ガールズ&パンツァー』とヴィレッジヴァンガードのコラボマグカップも思い出の一つです。私は茨城県出身で、そのご縁もあってご一緒させていただきました。『ガールズ&パンツァー』も大好きな作品なので、夢のようです。
──では香川さんの「至高の逸品」を教えてください。
香川:私はふたつあって。ひとつは「ポケモンワールドチャンピオンシップス2023」ビデオゲーム部門にて、中継レポーターをさせていただいたときにいただいたグッズです。「ポケモンワールドチャンピオンシップス」は世界中で行われているのですが、横浜で行われた年に、ありがたいことに関わることができました。そのときに、選手の方がいただける非売品のグッズ一式をいただいたんです。それがもう、自分にとっての“勲章”みたいなもので。大切すぎて、まだ実際に使えていないんですけど(笑)。
檜山:もったいなくて使えないですよね。
香川:本当に。ラーメンどんぶりもいただいたんですけど、「これでラーメンを食べる日は来るのかな」と思いながら、ずっと大事にしまっています。当日はさやっちも現地に遊びに来てくれたんです。印象的だったのは、そのときの活動を通して、ポケモンをきっかけに自分を覚えてくださる方が増えたことですね。SNS関係のコメントに「ハッサムのお姉さんが出てる」と言っていただけたりして、それを見かけた私の友達が「これ、愛生ちゃんが出てる!」と思ってくれたらしく(笑)。そのエピソードもすごく嬉しくて。好きで続けてきたことが、ちゃんと誰かに届いているんだなと感じました。
──香川さんのもうひとつの“至高の逸品”は、YouTubeなどでお目にかかることのできる『名探偵コナン』青山剛昌先生の直筆カラーサイン色紙です。
香川:はい。実は青山先生と共通の知人がいるのですが、「コナン好きな女流棋士さんが、SNSで作品の宣伝をしてくれていますよ」と、以前から伝えてくださったらしくて。
そして劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』(2021年)公開の際、その知人がさらに後押ししてくれたのがきっかけで、青山先生から色紙をいただけることになったんです。この作品は、羽田秀𠮷という将棋棋士のキャラクターが活躍する回でもあって。「色紙を送るので宣伝してね!」という建付けではあったのですが、もう私からするとファンサービスですよね。
檜山:素敵(笑)。
香川:『名探偵コナン 緋色の弾丸』の公開日は、偶然にも誕生日で。青山先生が、色紙に「ハッピーバースデイ愛生姉ちゃん」と書いてくださっていて。開けた瞬間、本当に変な声が出ました。その模様をYouTubeで撮影していたのですが、もはやパニック状態(笑)。
檜山:それはもう泣いちゃうよね。
香川:世界に一枚だけですからね。もう一生ついていきます、という気持ちです。香川家の家宝として、今後もずっと飾っていきたいです。
──そういう大切なものがあると、引越しのときはかなり神経を使いますよね。
香川:使いますね。たぶん皆さんそうだと思うんですけど、本当に神経をすり減らします。
檜山:私も、荷物全体の50%くらいはオタクグッズなんじゃないかなと思うくらいです。洋服より多いかもしれない。だからミニマリストには絶対になれないと思います……。これ以上増やすのは難しいくらいにみちみちです。
香川:でも増え続けるよ、絶対。増え続けるものの代表選手は、Tシャツとマグカップ、それとコースターですね。1日にコーヒーを2杯くらいしか飲まないのに、コースターは30枚、40枚ある、みたいな(笑)。
コスプレ撮影日は対局前よりもナイーブになる!?
──おふたりとも持たれている「コスプレ衣装」は結構なボリュームになりますよね。
香川:そうですね。メジャーな作品をたくさんやっているコスプレイヤーさんだと、フリーマーケットなどで衣装を循環させている方もいらっしゃると思うんです。でも私は、既製の衣装がない作品を母に作ってもらうことも多くて。母が服飾が好きなんです。だから、手放しにくいんですよね。最近だと 『都市伝説解体センター』の福来あざみちゃんの衣装も作ってもらって、しばらくアイコンにしていました。さやっちはなんの衣装がある?
檜山:私は『ARIA』の衣装があるんですけど、もう10年くらい経っているので、塗装が剥げてきそうなんです。でも捨てられなくて。嬉しいことに再販が決まったので、受注生産で新しいものを注文しました。
──そして、また一つ増えるという。
檜山:そうなんです(笑)。ほかにも『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の衣装や、『SPY×FAMILY』のヨルさんもあるし、まだお披露目はしていないけれど『呪術廻戦』の狗巻棘もあります。
香川:やろうよ! 見たい。
檜山:やりたいなと思ってるんだけど、やっぱり気力と体力、それに準備が必要なんですよね。
香川:分かる。私は対局前より、コスプレ前のほうがナイーブになる(笑)。「明日忘れ物したらどうしよう」「顔むくんだらどうしよう」「メイク上手にできるかな」とか。
檜山:そうだよね。荷物も多くなるし、全身を整えるのにも時間がかかりますし。でも大変だからこそ、完成したときの達成感が大きいんですよね。
香川:そうなんです。作り上げた結果が“集大成”として残るのが嬉しくて。最近はありがたいことに、トレーディングカードの企画で衣装を着させていただく機会もあって……。
檜山:今度発売するんだよね!
香川:そうなんです。女流棋士「香川愛生」ファースト・トレーディングカードを2026年4月18日発売させていただくことになりました。……って、このお話をさせてもらって大丈夫ですか?
──もちろんです! いろいろなご衣装を拝見できるのでしょうか。
香川:8衣装ほど着させてもらいました。今までやったことのない衣装にも挑戦させていただいたので、すごくありがたい機会でした。そういうお仕事を通して、「次はこういうコスプレをやりたいな」と考え始めているところです。せっかくなら、これまでやっていないコスプレもやってみたいなと思っていて。“コスプレビンゴを埋める”みたいな感覚で(笑)。
檜山:いいですね(笑)。
「ご主人様、
— 香川愛生 Manao Kagawa (@MNO_shogi) February 9, 2026
私 カードになりました」
女流棋士・香川愛生、
まさかのトレーディングカード化決定!!✨
(コスプレもあります!)
2026年4月18日発売予定です。
詳しくはこちら☖https://t.co/xttRHgF7TR pic.twitter.com/k5kjPjDrA6
──おふたりが現時点でまだ挑戦されていない衣装というと、どのあたりになりますか? 今後どんな衣装を着てみたいのか、伺いたいです。
香川:意外とやっていないのが、チャイナ服とか、いわゆる定番のジャンルだったりするんですよ。そういう、コスプレイヤーとしては通っておきたい衣装ってあるじゃないですか。いや、プロのコスプレイヤーではないのですが(笑)。
檜山:私はシスター衣装をやってみたいです。クラシカルな雰囲気もあって、ちょっとイギリスっぽさも感じられるので。
香川:似合いそうですね、想像できた。素敵な教会で撮影してほしい。先日はウェディングドレスを着られていて、それもすごくかわいかった! 仮面舞踏会みたいな世界観もやってほしいな。
『サンセルモ presents 結婚式は あいのなか で』
— 檜山沙耶 / Saya Hiyama (@sayahiyama_1027) March 9, 2026
ゲストとして出演させていただきました!
ウェディングドレスでの出演は初めてだったので少し緊張しましたが、野中藍さんのおかげでとても楽しいひとときを過ごすことができました🤍… pic.twitter.com/JeJ3WJnZSr
檜山:イタリア系の雰囲気も好きなので、そういうロケーションで撮影してみたいです。一緒に行こう(笑)。実は『チェンソーマン』のレゼをやりたいとずっと思ってて、衣装も買っているんですよ。
香川:楽しみにしてる!すぐやって!
檜山:気力体力がフル充電された状態で、しっかり準備して撮りたいなと思っています。
ボンっ💣
— 檜山沙耶 / Saya Hiyama (@sayahiyama_1027) April 27, 2026
『チェンソーマン』レゼ#chainsawman #reze #rezecosplay pic.twitter.com/KnWvr9Usqk
香川:個人的にはふたりで『ローゼンメイデン』をやりたくて。蒼星石が良いなあ。水銀燈もいいけどね。
檜山:「乳酸菌とってるぅ?」ね(笑)。翠星石も大好き。そもそも私、ロリータ服が好きなんです。ちょうど私たちの世代って、中高時代にアニメやニコニコ動画で育ってきたところがあって。ロリータ、ゴシック、パンク系のファッションが盛り上がっていた時期でもあったんですよね。
矢沢あい先生の『NANA』もですが、茨城県では『下妻物語』 の舞台でもあったので、特にロリータが流行っていたように思います。それもあって、私も当時からロリータ服がすごく好きなんです。ただ、ロリータ服も保管が大変で……。
──繊細ですよね。ボリュームもありますし。
檜山:パニエだけでもかなりボリュームがありますし、繊細なものも多くて。ただ自分のアイデンティティでもあるので、これからも大事にしたいなと思っています。
香川:さやっちにとってはロリータ服で、私の場合は着物がアイデンティティですね。最初にYouTubeでコラボしたときに、檜山さんに着物を着ていただいた話をしましたが、私はロリータ服を着させていただいたんです。お互いの“戦闘服”を交換するような感じでした(笑)。
実はとても繊細な桐箪笥「毎回大変」
──ちなみに、檜山さんはロリータ服をどのくらいお持ちなんですか?
檜山:実家にあるものも含めると、20〜30着くらいあります。でもいいところは、中学生や高校生の頃に着ていたものでも、サイズが変わらなければ今も着られるんです。作りがいいものも多いので、自分できちんと管理していれば10年、20年と着られる。すごくいい文化だなと思います。
香川:和と洋で全然違うけれど、着物と似ているところもある気がします。いいものを長く着られるという意味では、共通していますよね。
檜山:貸していただいたお着物もすごくきれいで!
香川:「辻が花」という伝統的な柄を模したもので、深い紺色をベースに、明るい水色へグラデーションして、宇宙や銀河、天の川のような雰囲気のお着物だったんです。絶対に似合うと思って選びました。宇宙一似合っていました(笑)。
檜山:愛生ちゃんの着物姿はいつも美しくて、お見立てのセンスも本当に素敵なんですよ。
──香川さんご自身は、着物をどのくらいお持ちなんですか?
香川:40着か50着くらいだと思います。お仕事でも着ますし、お着物の場合は着なくなった方から譲っていただくことも多いんです。たとえば振袖は未婚女性の礼装なので、ご結婚された方は、どんなに綺麗なものでも着る機会がなくなってしまうことがあります。
そういうときに「着てくださるなら」と譲っていただくことがあって。親戚のものもありますし、母の友人の友人からいただいたものもあります。着物は誰かにとって特別な思い出があるものですから、大事に着ていけたらと思っています。
檜山:着物の管理は、やはり桐箪笥?
香川:そうですね。風通しをこまめにできればいいんですけど、基本的には通気性や防虫の面でも、桐箪笥が一番着物を守ってくれるものだと思います。ただ、引越しのときは大変なんです……! 何が大変かというと、桐箪笥ってすごく壊れやすいんです。
──へえ!
香川:引越し業者さんに「運んでください」とお願いすると、引越し業者の方もかなり慎重に運んでいるのが見て取れますし、こちらも慎重に見てしまいます。
檜山:今まで壊れたことはない?
香川:今のところはないけれど、やっぱり不安にはなります。桐箪笥は繊細なので、丸ごと運ぶことはできなくて、引き出しを全部抜いて、中身も出して、着物は紙の箱などに入れて運ぶ形になります。着物を買ったときの値段を考えると……そのあたりはあまり考えたくないくらいで(笑)。それが音を立てて崩れた日には、もう立ち直れないと思います。
──想像したくないですね……。
香川:本当に。実は、これまで引越しはかなり多くて。学生時代から数えると10回以上はしているんです。自分がそのとき一番頑張れる環境に住みたいタイプなんです。大学時代は京都の大学だったので最初は近くに住んで、将棋の成績や活動の拠点が変わってきたら大阪寄りに、さらに大阪に……と、状況に合わせて移動していって。上京してからも何度か引越しています。その中で一番きつかったのが、やっぱり桐箪笥でした。
檜山:初めて知った話だった!
──引越しのたびに荷物も増えていきますよね。
香川:そうですね。今回の取材のお話をいただいて、次回の引越しを想像したんですが……正直、かなりしんどいですね。引越し業者さん、もう助けて!の気持ちです。我々オタクは本当に“救いの手”を求めています(笑)。
檜山:私もアンティークの机や傘を持っているんですが、やっぱり繊細なものなので、引越し業者さんが慎重になっていました。
香川:見た目からして壊れやすそう!
檜山:そうですね。だからこそ、引越し業者の方には本当に頭が上がらないなと思っています。
──京都の話がありましたが、京都と言えば、『名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)』(2003年)の舞台でもありますよね。
香川:京都の大学に行ったのは、もともとは将棋推薦が使える大学だったことが大きな理由でした。ただ、その数年前に『名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)』を観ていて、「なんて素敵な街なんだろう」と思って。そこで大学生活を送れたらいいな、という気持ちはありました。実際に京都でタイトルを獲ることもできたので、自分にとってすごくうまくいった思い出があります。コナンくんのおかげですね(笑)。
──おふたりはいつか住んでみたい聖地はありますか?
檜山:今話題に挙がった京都にはいつか住んでみたいです。一度でもいいから。
香川:すごくオススメ。京都はやっぱり聖地も多いし。学生時代は余裕がなくて、思ったよりいろいろな場所に行けなかったんですけど、今住んだらもっと巡れる気がします。
檜山:国外だったら、イギリスかイタリアに住んでみたいです。イギリスはやっぱり好きな文化がありますし、イタリアは『ARIA』『ジョジョ』の影響もありますね。でも、海外への引越しは大変そうですよね(笑)。
香川:確かに!(笑)
その人にとって大事なものがちゃんと大切に扱われてほしい
──この話題になると、つい話が尽きなくなってしまいますね(笑)。チェックシートを見ているだけでも、いくらでも話せてしまうというか。
檜山:はい、ずっとできます(笑)。
香川:時間が足りないね(笑)。
──これを読んでくださった皆さんや、おふたりのファンの皆さんにもWebチェックシートで持ち物を書き出してみてほしいですね。
檜山:気になります!
香川:どんなものをどれくらい持っているのか、推しがいる人といない人でどれくらい違うのかも、ちょっと気になります。グラフにしてほしいです(笑)。
──今日は引越しにまつわるお話もたくさんうかがいましたが、最後に、引越しのサービスに「あったら嬉しい」と思うものがあれば、ぜひ教えてください。
香川:えっもしかしてこれは引越し業者さんに意見が届くってことですか!? これはのんびり話している場合じゃない!(笑)
檜山:グッズの梱包を専門でやってくれるパックがあったら、すごくありがたいですね。梱包作業が減るだけで、本当に涙が出るくらい嬉しいです。
香川:多少高くてもいいので、各種グッズ専用の段ボールや資材があると安心できると思います。個人的には“価値の考え方”もすごく大事だと思っていて。自分の趣味で大切にしているものって、必ずしも誰から見ても価値があるものとは限らないじゃないですか。
──確かに、金額では測れないものも多いですよね。
香川:そうなんです。もちろん高価なものは分かりやすいんですけど、それだけじゃなくて、その人にとって大事なものがちゃんと大切に扱われる、という安心感がすごく重要だと思います。そういうのが、目に見える形でわかる仕組みがあると、もっと安心できるなって。
檜山:「これは大事に運んでください」と伝えたものを、本当に大事に扱ってもらえると嬉しいですよね。
──具体的に、こんな資材があったら嬉しい、というものはありますか?
檜山:フィギュア専用のケースのようなものがあると助かります。サイズがバラバラなので難しいとは思うんですけど、外側をふわふわの素材で包んで、そのまま入れられるボックスのようなものがあれば……抽象的で申し訳ないんですけども、“衝撃を吸収してくれるもの”があると嬉しいです。
私自身は、フィギュアとぬいぐるみを一緒にして、衝撃を和らげるようにしているんです。ぬいぐるみがクッションの役割をしてくれるので。だから結果的に、ぬいぐるみがどんどん増えていくんですけど(笑)。今、ぬいぐるみは100体いるので、大体フィギュアと1対1です(笑)。
──推し同士で守り合っているような。
香川:まさにそんな感じです。
例えば、さっき話していたように、フィギュアを入れる箱も、四方すべてが柔らかい素材でできていて、蓋も底も含めて衝撃を吸収してくれるようなものがあるといいなと思います。多少サイズに余裕があれば、中で揺れにくくなるので。
──ちなみに、フィギュアの箱は保管されていますか?
香川:少し前に一斉に処分してしまいました。やっぱり場所を取るので……。
檜山:わかります。ギリギリまで粘るんですけど、最終的には手放さざるを得なくて。
香川:最近だと、シャーロック・ホームズのレゴのブックスタンドを組み立てたんですけど、箱がものすごく大きくて。悩んだ末に処分したんですが、いざ引越しを考えると「これ、ちゃんと運べるのかな」と不安になってきて。今ですら、パーツが落ちたら「どこだろう?」と悩むくらいなので。説明書だけは残しているので、最悪組み直すことになるだろうなと思っています。
──完成品であるほど、逆に運びにくいという。
香川:そうですね。だから、養生テープで固定するしかないのかな、と思いつつも、やっぱり貼りたくないんですよね。
檜山:気持ち的に抵抗がありますよね。
香川:「これは安全に運びます」と分かるような、専用のテープがあったら安心できる気がします。ちょっとお守りみたいな感覚と言いますか。引越しって本当にメンタルを削られるので、その不安を軽減してくれる仕組みがあると助かります。
檜山:段ボール自体に推しのデザインが入っているとか……? それだけでちょっと気持ちが上がると思います。
──段ボールの外側のデザインも、中の構造も、どちらも重要ですよね。フィギュア以外で運びにくいものはありますか?
檜山:アクリルスタンドも傷つきやすいんですよね。 数が多いと、取り外す作業だけでも大変ですし。隙間があると動いてしまうので、逆に危ない気もします。
香川:アクスタ専用のケースがあればいいのかもしれないですね。差し込めるような形で。土台のサイズがある程度似ているものであれば、実現できそうですよね。幅の問題はあると思うんですけども。
檜山:小さいアクスタは本当に怖いです。どこかにいってしまいそうで。
──どれも大切なものだからこそ、安心して任せられる仕組みが求められているんですね。
檜山:本当にそう思います。
香川:ちゃんと大事に運ばれている、というのが伝わることが一番ありがたいですね。もちろん皆さん丁寧に運んでくださっていますが。
──引越し当日はどうしても慌ただしくなりますもんね。
香川:そうなんです。どうしても殺伐としがちですし、決してそうじゃなくても、乱暴に扱われているように感じてしまう瞬間があると思うんです。だからこそ安心感が欲しいという気持ちが出やすいのかなと思います。
私たちはまだ多趣味だからいいですけど、単推し系の方はもっと神経を使うと思います。たとえばVTuberさんのグッズでお部屋を作っている方なんて、1つでも失ったら本当に大変じゃないですか。もう命ですから。
檜山:無限回収している方もいますしね。
香川:そういう方が、安心して引越しできるといいですよね。理想を言えば、何回かに分けて少しずつ運べるようなプランがあったら嬉しいですね。毎週土曜日に少しずつ来てくれる、みたいな(笑)。「少しずつプラン」とか。
檜山:「今日はこの子たちをお願いします」って(笑)。
──その方がお互いに把握しやすいかもしれないですね。
香川:そうですね。気持ち的にも安心できると思います!
──貴重なご意見、伝えさせていただければと思います。本日はありがとうございました!
取材・記事:逆井マリ、写真:小川遼、編集:二城利月










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