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LiSA「魔法科」と歩んだ10年の先で、深雪の気持ちを描く【インタビュー】

劇場版「魔法科高校の劣等生 四葉継承編」主題歌「YES」LiSAさんインタビュー|10年の時を経て大人になった“今だからこそ”たどり着いた一曲

2026年5月8日(金)より公開中の劇場版「魔法科高校の劣等生 四葉継承編」。主題歌「YES」を歌うのは、これまでシリーズと歩んできたLiSAである。同シリーズのTVアニメ第1シーズンオープニングテーマ「Rising Hope」、第3シーズンオープニングテーマ「Shouted Serenade」に続き、LiSAが再び「魔法科高校の劣等生」と向き合った。

本作「魔法科高校の劣等生 四葉継承編」では、四葉家の次期当主を巡る運命の中で、深雪が達也に抱えてきた想いと向き合っていく姿が描かれる。そうした彼女の内面に寄り添うように紡がれた「YES」は、これまでの流れを受け継ぎながら、新たな表現にも踏み込んだロックバラードに。「YES」に込めた想いや制作背景、そして作品との関係性について、LiSAに話を聞いた。

 

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劇場版 魔法科高校の劣等生 四葉継承編
魔法が現実の技術として確立されて約一世紀が過ぎた2096年。とある兄妹が高校二年の冬を迎えようとしていた。魔法師として致命的な欠陥を抱えて産まれた兄・達也。魔法師として稀有な才能を持ち、容姿・頭脳ともに完璧な妹・深雪。劣等生と優等生、立場は違えど二人は仲睦まじい兄妹として過ごしてきた。一通の手紙が届くまでは――――。その手紙は四葉本家で開かれる元旦の集まり〈慶春会〉への招待状だった。当主の四葉真夜と分家の当主たちが一堂に会するこの集いで、四葉家次期当主が指名されることに。そこで衝撃の真実が告げられる。シリーズ累計2500万部の大人気シリーズの中でも屈指の人気を誇る《四葉継承編》が、満を持して劇場映画化!ファンに長らく待ち望まれたエピソードがついに幕開く――!作品名劇場版魔法科高校の劣等生四葉継承編放送形態劇場版アニメシリーズ魔法科高校の劣等生スケジュール2026年5月8日(金)キャスト司波達也:中村悠一司波深雪:早見沙織四葉真夜:斎藤千和新発田勝成:小野大輔津久葉夕歌:茅野愛衣黒羽文弥:加藤英美里黒羽亜夜子:内田真礼桜井水波:安野希世乃堤琴鳴:若山詩音堤奏太:梅田修一朗スタッフ原作:佐島勤(電撃文庫刊)監督:ジミーストーン脚...

 

深雪に寄り添う、その想いを軸に

──「魔法科高校の劣等生」はLiSAさんにとって縁の深いタイトルだと思いますが、ご自身の中ではどのような存在になっていますか。

LiSAさん(以下、LiSA):第1シーズンのオープニング(「Rising Hope」)を担当させていただいた作品ということもあって、思い入れはひときわ強いです。

LiSAとしての歴史の中でいうと、初めて作詞に参加させてもらった主題歌でもありました。達也の抱える劣等感や、それでも守らなければならないものがあるという責任感……その感情を素直に、自分自身の当時の感情とともに、すごくまっすぐに歌えた作品でした。自分の感情と素直に向き合いながら届けることができたのが「魔法科高校の劣等生」です。

──今回の主題歌に向き合うにあたって、「Rising Hope」から続く流れや、ご自身の中での変化についてはどのように捉えられていましたか。

LiSA:第3シーズンオープニング「Shouted Serenade」は、「Rising Hope」から10年というタイミングでの主題歌でした。「Rising Hope」は、LiSAにとってすごく代表的な楽曲になっていったので、だからこそ、それを超える楽曲を作ることの難しさはずっと感じていて。この10年の間「“Rising Hope”みたいな曲を作ってください」と何度も言われ続けてきて。でもそのたびに、「そもそも“超える”必要があるのか」という話を、チームのみんなと重ねてきて。「Rising Hope」は、その時期や思い、作品と重なって生まれたものだから、それを単純に超えていくというのは難しいなと思っていました。

  

──“Rising Hopeらしさ”を一つひとつ紐解いていった中で、どのように方向性が定まっていったのでしょう。

LiSA:「Shouted Serenade」は、当時「Rising Hope」を一緒に作ってくれた田淵先輩や堀江晶太さんと改めて話し合いながら制作しました。私たちは「Rising Hope」を作ってくださいと言われ続けてきたけれど、そもそも「“Rising Hope”とは何だったのか」「なにをもって、みんなが“Rising Hope”を求めているのか」を、一つひとつ紐解いていったんです。ラップが必要なのか、テンポの速さなのか、それとも堀江サウンドのことなのか、あるいは私の高いキーのことなのか。何をもって“Rising Hopeらしさ”なのかをみんなで紐解きながら作っていったのが「Shouted Serenade」でした。今回の「YES」は、その流れの先にある楽曲です。

今回の「魔法科高校の劣等生 四葉継承編」は、深雪が大切に持ち続けていた想いがほどかれる大切な物語ということもあって、これまではどちらかというと達也の気持ちに寄り添った楽曲でしたが、今回はより深雪に寄り添いたいと思っていて。その想いを軸に制作しました。「Shouted Serenade」を経たからこそ、私自身も紐解かれて、まっすぐ向き合えた楽曲になったと思います。

──話が少し前後しますが、今回の劇場版のお話を聞いたとき、率直にどのようなお気持ちでしたか。

LiSA:正直、「Rising Hope」と「Shouted Serenade」ときて、もう「書くものがないよ」と(笑)。でも、今回の四葉継承編の物語を読ませていただいて、これまでのエネルギッシュな方向とは違って、深雪の親しみやすい感情にフォーカスした物語だったので、深雪になら、まだ自分が書けることがあるかもしれないと思えました。

これまでの楽曲が大きかったからこそ、「また“Rising Hopeみたいな曲を”と言われたらどうしよう」と不安もあったのですが、今回の物語をきちんと読んだことで「深雪が昨日より少しでも前を向いて、晴れやかな気持ちになれるような楽曲にしたい」というイメージが見えてきて。なおかつ、みんなも少し前を向いた気持ちで劇場を出てもらえるような、そんな楽曲になればいいなと思いながら制作しました。

 

「私、こんな声が出るんだ」って

──今回の「YES」はお一人で作詞を手がけられていますね。

LiSA:先ほど少しお話しした通り、「Rising Hope」や「Shouted Serenade」は、どちらかというと達也の物語に寄り添った楽曲で、物語全体を力強く牽引する主題歌として、強いエネルギーを持つ気持ちを、田淵先輩に一緒に作っていただきました。今回は深雪の繊細な気持ちを描く必要があったので、「すみません! 女性である自分に、その繊細さを託してもらえたら!」という思いで向き合いました。

──また、「YES」は高木一成 (Re:name)さんが作曲を、江口 亮さんが編曲を手掛けられています。今回の布陣についても教えてください。

LiSA:実は今回は、高木さんからいただいた楽曲をもとに決めさせていただきました。私自身も作品を何度も読み解いて、監督のジミー ストーンさんともお話した上で「深雪の感情があふれるロックバラードにしてほしい」というオーダーをいただいたんです。そのイメージに合う楽曲として、高木さんとご一緒させていただきました。

──これまでの2曲とはサウンドの印象は異なる一方、構成的に、LiSAさんが歌う「魔法科高校の劣等生」としての一貫性も感じました。「ロックバラード」というのが監督のご意向だったのですね。

LiSA:はい。なので、“ロックであること”は絶対に外せない要素で。今振り返ると、「Rising Hope」や「Shouted Serenade」を継承する形で「YES」をロックバラードにしたかったのかなと思いました。

──最初に高木さんの楽曲を聴いた時の印象はどうでしたか?

LiSA:最初のデモは、もうちょっと優しい印象といいますか。「自分が歌うとどうなるだろう」と考えて、一度楽曲をお預かりして。「もう少し感情的に歌ってもいいですか」と提案させていただきました。高木さんからいただいた印象を変えて、サビを少し力強く歌う方向に変えてレコーディングに臨みました。

──実際にレコーディングしてみて、いかがでしたか。

LiSA:こういうストレートなバラードこそ、私は難しいと思っていて。デビューしたての頃の私だったら歌えなかったかもしれません。

──Aメロ、Bメロの丁寧な表現力に、これまでの積み重ねが表れていると感じました。レコーディングで特に意識された点はありますか。

LiSA:Aメロ・Bメロの部分では、深雪が一人で抱えてきた感情をどう表現するかを意識しました。劇場版の中で、深雪が “閉じ込めていた感情”をAメロ・Bメロで表現しつつ、サビでは深雪の感情が一気にあふれ出すような構造にしたくて。そのエネルギッシュなサビと、温度の低いAメロ・Bメロとのコントラストは、意識的にギアを大きめに切り替えているところがあります。それがすごく難しかったですね。

──サビの力強さとAメロ・Bメロの柔らかい歌声、LiSAさんとしてはどちらが歌いやすいものなのでしょうか?

LiSA:やっぱり、LiSAの生業としているのはサビですね(笑)。ただ、Aメロ・Bメロはすごく挑戦的でした。特に2番は歌いながら「私、こんな声が出るんだ」って思いました。少し甘さのある声というか、セクシーという意味ではなく、どこか少女性を感じるような響きの声ですね。「自分でもこんな声が出るんだ」と思うくらい、新しい発見でした。

 

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