
夏アニメ『天は赤い河のほとり』橘 美來さん×加藤 渉さん 対談インタビュー|壮大な歴史ロマンと“じれったい恋”、小ボケが飛び交う温かなアフレコ現場!?
1995年から連載され、絶大な人気を誇る篠原千絵先生の歴史ファンタジー漫画『天は赤い河のほとり』。古代オリエントのヒッタイト帝国を舞台にした壮大なスケールの物語が、2026年7月7日よりついにTVアニメとして放送開始となります。
アニメイトタイムズでは、現代の日本から古代へ召喚されてしまう主人公・夕梨(ユーリ)を演じる橘 美來さんと、彼女の運命を大きく変えることとなる美しき皇子・カイル役の加藤 渉さんにインタビューを実施。
作品が持つ歴史ロマンや政治の駆け引き、そして読者を虜にする「じれったいラブ・ロマンス」の魅力から、アフレコ現場での裏話までたっぷりと語っていただきました。
ユーリの“じゃじゃ馬感”と、カイルの抱える葛藤
── まず、原作やシナリオをご覧になった際の印象や、作品の魅力的なポイントについてお聞かせください。
ユーリ役・橘美來さん(以下、橘):本当にたくさんの要素や魅力が集まった作品だと感じたのですが、私はやはりユーリ役を演じる身として、彼女の真っすぐさや、突っ走っていく姿にすごく魅了されてしまって。彼女が突っ走るごとに、私もついていく形でどんどん物語の世界に引き込まれていきました。
カイル役・加藤 渉さん(以下、加藤):僕はもともと歴史が好きだったので、『天は赤い河のほとり』のような壮大な歴史作品に携わらせていただけることが光栄でした。僕の好みに刺さる政治の駆け引きだったり、2人のじれったい関係性みたいなラブロマンスにも興味が惹かれましたね。
演じているカイルに関しては、客観的に見るとちょっとめんどくさい部分もあるというか。国を第一に考えている人間ですが、彼の前に現れたユーリの存在が、自分の中で大切なものの中に含まれていき、葛藤が生まれるところが演じていて面白いと感じました。
── ユーリとカイル、それぞれの魅力的なポイントについて、お互いにどう感じていらっしゃいますか? まずはユーリからお願いします。
橘:ユーリの魅力は、そのひたむきさや明るさはもちろんですが、次々と問題も起こしちゃうじゃないですか(笑)。
そんなユーリの「じゃじゃ馬感」からトラブルが生まれ、そこから物語が進んでいくところも魅力の1つだと思っています。それも笑って守ってあげたくなるし、許してあげたくなっちゃうような可愛さが魅力だなと思います。
加藤:僕もカイル役としての欲目みたいなものになってしまうのですが……きっと読者の皆さんはユーリの目線で物語を追っていくと思うのですが、僕はカイルの目線で物語を追体験していったからこそ、だんだんユーリへの思いが強くなって、本当に愛おしくなっていくんですよね。
そういった彼女の魅力をカイルとして追体験していったので、「◯◯なところが良い」といったミクロな話ではなく、彼がユーリに感じている「タワナアンナ( 皇 妃)として資質を持ちすぎている」ところだと思います((笑)。自戒心、自制心といいますか。何のために権力があるのか。弱い立場にいる人を助けるためにあるんじゃないのか、といった言葉がすんなりと出てくるところに表れていると思います。
現代から古代に召喚されたユーリだから言える言葉なのかもしれませんが、カイルとしてはそこがファーストインプレッションとして彼女の大きな魅力に映ったんじゃないかなと思います。
「ユーリ!」の呼びかけに込めた想いと、温かいアフレコ現場
── 一方、カイルはいかがでしょうか?
加藤:カイルは原作からしてそうなのですが、ある種の様式美というか、「何?」「なんだと?」「ユーリ?」「ユーリ!」と、定型句的なセリフを原作からそのまま踏襲してアニメでも演じているんです。ちょっと一歩引いた見方をすると、そこが「かわいいな」と感じますね。
橘:ユーリのこと大好きですよね。
加藤:本当に。だからこそ、その呼びかけが記号的な表現になったら嫌だなと思っていました。シチュエーションや、その時々の感情によって伝え方を変えられたらいいなと。それがカイルの魅力として皆さんにも届いてほしいですし、最もユーリを演じている橘さんに伝わってほしいと考えながら演じていました。
橘:ありがとうございます、しっかりと伝わっています! カイルは国を背負う責任感があって、知識も豊富だと思いますが、そこが加藤さんご自身も知識に貪欲というか、探究心も持たれているところがリンクしていて、役に反映されているなと思いました。
最初は「国のために」という想いが強かったのが、どんどん彼の中のパーセンテージがユーリの方に傾いていくというか……!
加藤:彼のストレージをユーリが占め始めた、みたいな?
橘:そうですね! 国も大事だけどユーリのことも徐々に大事になっていく姿が……もどかしい! 途中で起きるふたりの仲のギスギスじゃないですけど……。
加藤:距離が近くなったと思えば遠くなったり. そういった関係性も合わせて、カイルの魅力を感じていただいた……みたいな意味ですか?
橘:感じております!
── お芝居をする上で意識したことや、掛け合いで大切にしているポイントを教えてください。
橘:私自身が必死すぎてそこまで鮮明には覚えてないのですが……。お芝居をしている中で、加藤さんも含め周りのキャストの皆さんが、本当に作中の世界にいるように演じられていて。そこでユーリ自身もヒッタイトという世界に突然入り込んでいくので、その気持ちを味わいながら、彼女がそこで何を感じてどう動いていくのかを、一緒に体験するような気持ちで演じさせていただきました。
加藤:カイルはそもそもヒッタイトで生まれ育ってきた、身分のある人間なので、主人公であるユーリに対して、世界観や固有名詞を説明するシーンが結構あるんですよね。演じている僕自身がそれをしっかり落とし込んだ上で演じないと、嘘のセリフになってしまうと思い、そこはとても気をつけました。
また、皇族という高い身分なので、言葉遣いがとても難しかったです。それを難しそうに演じているように感じさせず、とにかくカイルのセリフがユーリに伝わることを大切に。もちろん、他の登場人物に対してもそうですが、特にユーリにセリフを届けること、演じている橘さんに伝えることは大切にしていました。
── 収録現場はどのような雰囲気でしたか?
橘:すごく温かかったです。私が現場慣れしていないこともあり、皆さんから技術的なことも教えていただきながら、有意 義 な時間を過ごすことができました。
加藤:毎週収録でお会いするので、大丈夫かなと話しかけたりしましたね。あと、収録チームのみんなでご飯に行く機会があって、スタッフさんが「今日はお蕎麦を食べに行きます」と言い出したことがあったんです。
僕は橘さんに対して、キャラクターの関係性も踏まえてコミュニケーションをとっていきたいと考えていたので、「そ、ば……? 蕎麦って何ですか?」と雑なジョークを飛ばしていたんですけど。
(うつむいて笑いをこらえる橘さん)
加藤:今笑ってくださっているので、きっとその場でもウケていたと思うんですけど……こうした小ボケを収録時期にずっと受けてどうでしたか? ウザかったですか……?
橘:ウザくはないです! それも笑っちゃうんですけど、ふとした瞬間に「ユーリ……!」「ユーリ!」とずっっっと言ってくるので、私はなんて返せばいいんだろう、と!
加藤:困らせてる(笑)。
橘:ウザくはないんですけど! 私はどうコミュニケーションをとればいいんだろうと!
加藤:(カイルの声で)私は一体どうすればいいんだ……!
橘:(笑)。でも、そういった小ボケも困惑も含めて楽しませていただきながら、すごく温かくて楽しいアフレコ現場でした。


































