
演じる上で大切にした透子への思いと“にゃん吉”らしい明るさと柔らかさ──TVアニメ『鬼の花嫁』連載インタビュー第6回 猫田東吉役・花江夏樹さん
シリーズ累計750万部を突破し、待望のTVアニメ化を果たした和風あやかしシンデレラストーリー『鬼の花嫁』。本作は人間と“あやかし”が共に暮らす日本を舞台に、家庭に居場所をなくしていた女子高生・東雲柚子と、あやかしの頂点に立つ鬼の次期当主・鬼龍院玲夜の運命の恋を描く物語です。
優れた能力と美しい容姿を持つあやかしたちは、社会の中核を担い、絶大な権力を誇る存在。そんな彼らが本能で見つけ出す、たったひとりの運命の相手が「花嫁」です。妖狐の花嫁である妹・花梨と比べられ続け、家庭の中で傷ついてきた柚子。ついに心が折れかけたその日、彼女の前に現れたのは玲夜でした。
「見つけた、俺の花嫁」
その一言をきっかけに、柚子の運命は大きく動き始めます。
今回は第5話までの放送を記念して、猫田東吉役・花江夏樹さんにインタビューを実施。物語の緊張感をやわらげる存在でありながら、透子への一途な思いもまっすぐににじませる東吉を、花江さんはどのように捉え、演じたのか。作品全体の印象からキャラクターとの向き合い方、そして収録現場で感じたことまで。たっぷりと語っていただきました。
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「男性が読んでもキュンとするシーンがすごく多いんです」
──まずは、原作や台本などに最初に触れた時の印象を教えてください。
花江夏樹さん(以下、花江):最初に作品に触れたのは、本作のキャストに決まる前でした。僕が出演していたバラエティ番組で、コミックシーモアさんの企画をきっかけに原作を読んだんです。
その時は先生方にもすごくご協力いただいて、僕たちをもとにしたオリジナルキャラクターを描いていただいたりもして。そういうご縁もあって、作品に対する印象が最初から強く残っていたんですよね。
──どういうところが印象に残っていたのでしょう?
花江:タイトルやビジュアルから、女性向けの作品という印象を受ける方も多いと思います。でも、男性が読んでもキュンとするシーンがすごく多いんです。
玲夜をはじめとする登場人物たちの、花嫁に対する一途な思いがしっかり伝わってくるので、読んでいて安心感があるというか。玲夜なら絶対に柚子を幸せにしてくれる、と思わせてくれる力があるんですよね。
テーマだけを抜き出すと、突然「花嫁だ」と告げられるような、かなり衝撃的な始まり方でもあると思うんです。でも、それを違和感なく受け止められるように物語が作られている。
そこがすごくうまいなと思いながら読んでいました。しかも、序盤からきちんとスカッとする場面もあるので、柚子に幸せになってほしいと願う読者の気持ちまで、しっかり救ってくれるんですよね。そこもこの作品の魅力だと感じています。
──“にゃん吉”こと東吉は親しみやすい愛されキャラだと思いますが、花江さんはどのような人物として捉え、演じていましたか。
花江:見た目はすごくかっこいいんですけど、どこか抜けているというか、ちょっと三枚目的なところがあるキャラクターだなと思っていました。作品全体の中でも、にゃん吉と透子が出てくると少し空気がやわらぐんです。緊張感をいったんほどいてくれる存在でもあるので、その柔らかさは意識していました。
説明を担う場面も多いですし、物語を進めるうえで場の空気を変える役割もあると思うんです。だから、格好よさだけに寄せるというより、安心感のある人物として立ち上がればいいなと思って演じていました。透子と一緒にいる時には、その安心感がより自然に伝わるようにしたいと思っていましたね。
その一方で、あやかしたち全員に通じることでもあると思うんですけど、花嫁に対する思いはやっぱりすごく大事にしたかったですね。透子と話している時と、それ以外の人と接している時とで、自分の中でもちゃんと差をつけながら演じていました。
──役を演じるうえで、特に意識されたことや大切にされたことがあれば教えてください。
花江:最初は、見た目的にもう少し低めの声で作ったほうがいいのかな、と思っていたんです。でも音響監督からは、「あまり格好つけすぎないでほしい」というお話がありました。ギャグっぽくなるのはオーケーだけど、にゃん吉が持っている場を和ませる雰囲気は大事にしてほしい、というニュアンスでした。
そこからは、低さや格好よさを強く出すより、明るさや柔らかさを重視するようになりました。見た目は整っているけれど、話し始めると少し親しみやすい。そのバランスが、このキャラクターには大事なんだろうなと思っていました。































