
恋愛、サスペンス、本作はいろいろな引き出しがある作品――『ホタルの嫁入り』桐ヶ谷紗都子役・Lynnさん&後藤進平役・内山昂輝さんインタビュー|狂愛ストーリーにちなんでお二人が考える“愛”とは?
狂愛ストーリーにちなんで、お二人が考える“愛”とは
──これまで作品の作風についてやキャラクターについて語っていただきましたけど、紗都子と進平の二人にはやっぱり「狂愛」というテーマがあるので、二人の関係性についてお二人自身はどう思われますか?
Lynn:進平は紗都子が生きてきた環境を考えると、全くこれまで会ったことのないような人ですし、急に誘拐されて、知らないところで過ごすことになるという。その中で進平はすごく優しいし、ある種、守ってくれたりする。
だから、紗都子的にはすごく戸惑いもあると思うのですが、その優しさには素直に心動かされるところはあると思います。いろいろ自分の中で逡巡してるシーンがすごいたくさんあって、「私には恋じゃなくて夢なの」という感じなのですが、持ち前の強さや打開力でそれがどんどん変わっていくっていうのは、進平のまっすぐな思いに触れることによって、心が動いていくからだと思いますね。
本当に相対する二人の恋物語で、私は個人的にはめちゃくちゃ好きです。すごい素敵な関係だし、読んでいても「もっと早くくっついてくれてもいいのに」と(笑)。押し引きというか、駆け引きみたいなところが丁寧にゆっくり進んでいくところが、橘先生の描き方の素敵なところかなと思います。
内山:出会うはずのなかった二人が、偶然をきっかけに出会う。二人の関係がどこに向かうか分からないところが、この作品の見どころです。それをまず見届けてほしいなと思います。
先ほど言ったこととも重なりますが、進平も紗都子も強くて、ラブストーリーだけどバトルにも見えてくる。
ラブストーリーとバトルと、いろんな見方ができる関係性と物語展開だと思っていますね。
──ラブストーリーだけれど、ひと味違う部分もあると思います。「こういう作品だからこそ、この作品ならではだな」みたいなところはやはり感じられていますか?
内山:そうですね。ジャンルミックスでいろんな要素が入っているので、それぞれの要素を引き立ててあげたいなと思っています。
ラブストーリーとしてみている方がときめくような物語としても盛り上げたいなと思いますし、個性豊かなキャラクターが次々と登場する物語でもあるので、それぞれのキャラクター表現を、進平として引き立ててあげたいなとも思っています。
シーンごとに狙うところが変わっていくような作品になっていて。進平の怖いところを見せたいなと思うシーンもあれば、紗都子や、見ている人たちの心を動かすような進平のピュアさ、まっすぐなところを強調して表現してあげたいなっていうシーンもある。毎話でカラーが変わるので、見ている方を飽きさせないタイプの作品だと思って取り組んでいます。
Lynn:そうですね。意外とアクションシーンも多いし、サスペンス展開も本当にびっくりする展開が……。
内山:誰も信じられないですよね。
Lynn:そうそうそう(笑)。
だから、その中で紗都子はブレずに強く生きていくっていうところが一本通っているから、それがより引き立つのかなと思いますね。
──本作は狂愛ストーリーで本当に恋愛以外の要素も多い作品なので、恋愛について考えさせられたりもしたのですが、お二人は「愛」はどういうものだと考えていますか?
Lynn:そうですねぇ。愛というのはなんですかね。
内山:『ホタルの嫁入り』を読んでいて「正しい」とか、「こうあるべき」みたいなものだけに、人は惹かれるわけじゃないんだなと思います。決まったレールの上じゃない、全然予想外のところで出会って生きていく。
どうなるか分からないし、先も見えない。「こうあるべき」と考えたものが、そのまま行くかわからないし、正しさに惹かれるわけでもない。とにかく、答えの出ないことなのかなと思います。
Lynn:そうだと思います。愛とはね、「相互ではぐくむもの」って紗都子は言ってましたけれど。
──答えのひとつは作品の中に……。
Lynn:あるかもしれない。
内山:進平と紗都子の関係だけじゃないラブストーリーも描かれていくので、いろんな愛の形も描かれていくんだろうなという気はしています。
Lynn:ひとつじゃないんですね、きっとね。
内山:うん。
Lynn:深い……。
一同:(笑)。
──たくさんお話しいただきありがとうございました。最後にファンの皆様にメッセージを一言ずつお願いします。
Lynn:原作の良さを、よりアニメーションで素敵に皆さんにお届けできたらいいなと、一生懸命、紗都子に向き合ってアフレコしております。長い物語を丁寧にかつテンポ感よく描いていますし、この映像の美しさや艶やかさみたいなところも楽しんでいただければと思います。
内山:原作ファンの方々が満足いくようなアニメ化になっていればいいなと思いますし、原作をまだご存じない方にも届くといいなと思ってアフレコしています。
進平という底知れないキャラクターの正解を導き出せるように声の表現を頑張っていますので、ぜひぜひたくさんの方に楽しんでいただければと思います。
まだ先の展開をご存じない方は、本当に最初に見た景色とは全然違うところに、どんどん話が進むにつれて連れて行かれるので、ワクワクしながら楽しんでいただければ嬉しいなと思います。
[取材・文/笹本千尋 撮影/鈴木翔太]
作品情報
あらすじ
女は家の財産とされた時代――
名家に生まれ美貌に恵まれるも、余命わずかと言われている伯爵家の令嬢・桐ヶ谷紗都子。
そんな彼女の夢は名家に嫁ぎ、父の誇りになること。
しかしある夜、何者かの企てによって連れ去られてしまう。
絶体絶命の場面に居合わせた殺し屋・後藤進平に
「私たち結婚しましょう。私と一緒になれば全てが手に入ります。」
と咄嗟の嘘をつく紗都子。
「運命の相手だ」と紗都子を狂愛する進平と
自らの使命と進平への想いの間で揺れる紗都子の
一途で許されぬ愛のかたち。
キャスト
(C)︎橘オレコ/小学館/アニメ「ホタルの嫁入り」製作委員会





































