
『青春ブタ野郎はディアフレンドの夢を見ない』瀬戸麻沙美さん×石見舞菜香さん×水瀬いのりさんヒロイン声優インタビュー|約8年にわたる『青ブタ』シリーズ完結への想いと咲太の成長
「咲太くんがいてくれたからこそ、打ち明けられたものがいっぱいある」
――そしてシリーズ完結編における主人公の咲太についてはいかがでしたか? 各ヒロインを演じられた視点からみなさんの印象も伺わせてください。
瀬戸:私は『バニーガール先輩の夢を見ない』の時は咲太に、みんなを助けてくれる頼りになる存在だという印象を抱きました。だけど、かえでちゃんと花楓ちゃんの存在に向き合った時は、周りの人たちに支えられながらまたちょっと不安定な咲太が見えた気がしたんです。
そこから『おでかけシスターの夢を見みない』や『ランドセルガールの夢を見ない』を乗り越えた後だからこそ感じたのかもしれないのですが、今回の『ディアフレンドの夢を見ないでは』ではその時とはまた状況が違う、こんなにも不安定で崩れそうな咲太はこれまでなかったかもしれないなと思いました。
やっぱりそれも自分で乗り越えるしかないことだけれど、周りにいる人たちが色々な方向から力を貸してくれたり、言葉をかけてくれるんです。双葉理央は本当にいつも咲太に大事なヒントをくれるし、そんな双葉の言葉や麻衣の存在……本当にこれまで咲太に関わってきた人たちが咲太を支えていて。
彼もやっぱり人間だし、不安定さをまだ持っていて、大人になりきれていなかったんだなと感じましたね。
水瀬:私は《大学生編》の咲太くんと喋る機会がそこまでなかったので、本作でその分を埋めるくらいたくさん掛け合うことになりました。思春期症候群に対する考え方がどこか頼もしくなっていたので、翔子さんを演じる身としては少し寂しさを覚える部分がありましたね。
ですが、本作では助けがいがあるといいますか、弱さを出してくれたり、周りがあまり見えなくなってしまったり、そういう若さや青さが咲太くんに残っていたことに少し安心しましたし、無敵になっていなくて良かったなと思いました。
苦しんでいる姿はもちろん辛いけれども、その生き様こそが咲太くんらしいとでもいいますか。これが『青ブタ』だなと感じるところでもありましたし、そんな咲太くんが青春を謳歌する姿にたくさん励まされてきました。そういった意味でも変わらないところがあって良かったです。
後は、ふとした会話の時に咲太くんは優しくなったなと言葉の選び方などに感じました。翔子さんが伝えたかった「優しい人でありたい」という想いも、咲太くんの中にちゃんと残っていると知ることができて嬉しかったです。
石見:咲太くんはこれまで色々なヒロインたちの思春期症候群に向き合ってきたと思います。本作ではその規模が大きくなっているので、これまでの集大成なんだなと感じました。
美織ちゃんも『サンタクロースの夢を見ない』の時に思春期症候群について喋ることはありましたが、本作ではそんな美織ちゃんにも向き合ってくれるんです。きっと難しい相手ではあるのですが、そんな美織ちゃんからも本音を引き出してくれましたし、ただただ聴いてくれたり寄り添ってくれたりする姿勢は変わらずなんです。
そんな咲太くんがいてくれたからこそ、打ち明けられたことがいっぱいあると思います。お互い言葉にせずとも察してくれるような空気感もあったりして、だからこそ美織ちゃんも本音を引き出されたのかなと。
――最後に公開を楽しみにしている『青ブタ』ファンのみなさんへのメッセージをお願いします。
瀬戸:遂に完結ということで、『青ブタ』ファンのみなさんは私たち出演者と同じぐらいの気持ちを持ってくださっているんじゃないかと思っています。ここまで咲太と共に駆け抜けてきた青春なので、『青ブタ』ファンのみなさんにも最後まで見届けてほしいです。
今までもたくさん『青ブタ』の中には心に残る言葉があったと思うのですが、完結まで見届けることでまたみなさんの中に残る言葉や想いがあると思います。ぜひ楽しみにしていてください!
水瀬:『青ブタ』には本当に人の数だけ色々な青春や思春期があることを教えてもらいました。その中には目には見えない心の違和感や痛みと向き合う子、はたまた翔子さんのように病で生きることそのものにぶつかる子もいました。
ですがその大小ではなく、どんな人にもそういう傷や人には見られたくないものが存在していて、それでも今日を生きている。その事実をこの作品からたくさん学びましたし、逆にそれを克服せずとも良い……むしろそれを肯定してもいいんだと思わせてくれるような題材を扱っていたとも思います。
個人的には、ここまで演じ切ったことで、改めてこの作品が伝えたかったのは、自分らしくあっても構わないということだったり、翔子さんが言ってくれた「優しい人になる」という漠然としたスローガンの下で生きていくことだったり、そんな生き方も悪くないなと思えるような、優しい作品だったと思いました。ぜひその完結をその目でご覧いただけたら幸いです。
石見:本作の公開をもって『青ブタ』シリーズが完結を迎えますが、私も長く作品を応援してくださっている皆さんがどのような気持ちで公開を迎えるのか気になっています。
私も一視聴者として作品を楽しませていただいたときに、本当にみなさんから愛されている理由をすごく感じました。だからこそ作品に関わった時間がまだ長くない私も、こういう選択が最後になされたのだなと感じたぐらいです。
思春期症候群に向き合う中で他人を認める……そして自分を認めることという凄く大事なテーマがあったと思うのですが、その最後の選択はその全てを認めて受け止めるような懐の深さがあるんじゃないかなと。
寂しさもありましたけれど、個人的には、誰も置き去りにしないようなラストだったと思っています。ぜひみなさんの心で最後まで感じて、見届けていただけたらなと思っています。
作品情報
あらすじ
謎に包まれた大人気ネットシンガーの正体は
国民的女優の桜島麻衣だった――と、沸き立つ観客たち。
その光景は梓川咲太がクリスマスイブに見た夢と同じ―。
4月1日、麻衣の衝撃の告白を皮切りに
かつて皆が夢で見たあり得ない出来事が次々と起こり続ける。
見た夢が正夢になるSNSの書き込み「#夢見る」の存在も消え、
目の前の現実と自分の認識が食い違う咲太のもとに、もう一つの可能性の世界の咲太からメッセージが届く。
――霧島透子を止めてくれ
――現実が書き換えられる前に
書き換えられた世界を元に戻すため、咲太は霧島透子を探す。
これは、思春期症候群を乗り越える物語――
キャスト
(C)2024 鴨志田 一/KADOKAWA/青ブタ Project














































