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ファンへ贈る“ありがとう”南條愛乃さん1stライブをレポート

南條愛乃さんがステージからファンへ贈る“ありがとう”、豊洲PITでの1stライブをレポート

 南條愛乃さんが、2015年9月13日(日)に、東京・豊洲PITにて「Yoshino Nanjo 1st Live TOKYO 1/3650 ミンナとつながる365日×??? supported by dアニメストア」を開催しました。7月22日に1stフルアルバムとなる『東京 1/3650』をリリースし、多数の作詞曲を引っさげ、先週開催された大阪公演に続く東京公演。「このアルバムを今日は“体で”感じて、帰ってほしいなと思います。だから、カップリングも挟んでいますが、実はアルバムの曲順にお送りしています」とライブ中のMCで語った南條愛乃さん。本稿では、アンコールを含む全18曲によるライブの模様をレポートします。

 
 
■ 作詞曲の裏側も披露

 ステージを覆う白幕に『東京 1/3650』のアルバムロゴが投影された後、一斉に幕が落ちると、演奏隊をバックに南條愛乃さんが登場。まずは挨拶代わりと、『believe in myself』から、TVアニメ『グリザイアの楽園』「カプリスの繭」編EDテーマ『黄昏のスタアライト』を連続で披露。曲間では「行くよ、東京!」と強く一声をかけると、会場も歓声を上げ、応えていました。

「一見、恋愛と見せかけての、いつも応援してくださっているみなさんに向けて歌詞を書いた」という『Precious Time』に続き、東京での仕事を抱え、最期を看取ることのできなかった愛犬・ロビンと暮らした日々への想いを込めた『7月25日』を。ロビンとのエピソードを歌唱前に聞いていた客席からは、演奏後に歓声ではなく大きな拍手が贈られていました。

『そらほしひとつ』、TVアニメ『グリザイアの果実』EDテーマ『あなたの愛した世界』、『Dear × Dear』を休みなく歌い上げると、客席からの声を拾いながら、バンドメンバーを年齢順に紹介。その後、大阪公演では一足早く発表したというファンクラブ限定のイベント開催を告知。日時は12月20日(日)で、「ライブコーナーだけでなく、いろんなイベントを用意して、応募くださった方がなるべく全員入れるように企画中です。時期的にクリスマスの要素も盛り込めたら……」とのことなので、ファンは続報を待ちつつ、スケジュールを確保しておきましょう。

 
 
■ ファンからの歓声に答えながら進むステージ

 TVアニメ『東京レイヴンズ』EDテーマ『君が笑む夕暮れ』、『優しくつもる言葉の花』とバラードナンバーをしっとりと歌い上げます。曲後のMCではライブグッズの話になり、「今回、みなさんが持っている初プロデュースのプレートライト、これを毎回ロゴとか入れて定番化しようと思う」と南條愛乃さん。ボタンを押すとプレートの色が変わる仕様ですが、「みなさんに謝らないといけないことがあって、オレンジを使う曲を入れ忘れたのです……次回からは入れるようにしますので……(笑)」と、早速2ndライブにつながる構想も飛び出し、観客からは笑いと歓声が起きていました。

 会場後方のスタンディングの観客にも、自分の姿が見えるようにステージの一番高いところまで登ったり、定番の「まわって!」にも応えて衣装を見せたりと、客席からの一言をツッコミを拾いながら、楽しげにステージは進行していきます。「今回も衣装とステージをデザインさせていただきました」と制作の裏話も。

「みんなで聞いて曲を“育てて”いきたいな」と観客にマイクを預ける一幕もあった『Recording.』、ブルーのライトに染まる中で丁寧に歌い上げた『だいすき』と続きます。南條愛乃さんは「次で最後の曲なので、みんな立ちましょう!」と呼びかけ、前方の指定席も立ち上がると、会場が一体となって腕を振り、声援を後押しに『きみを探しに』を熱唱。最後の歌詞「愛してる」は客席と合唱しました。

 
 
■ 不安の募るソロデビューを乗り越えてのライブ

 鳴り止まないアンコールの声をいっぱいに受け、「ありがとー!」とステージに戻ってきた南條愛乃さんは、ソロメジャーデビューとなった1st miniアルバム『カタルモア』収録曲を立て続けにセレクト。まずは『飛ぶサカナ』で観客の掛け声を煽ると、ヒートアップした客席にスッと涼しい風を贈るように『カタルモア』と続けます。MCを挟み、『リトル・メモリー』、『光』と4曲を披露しました。

 MCでは、「ソロデビューは、fripSideであったり、いろんな役名が私の名前についていたりと、その肩書という盾がなくなった“素の南條愛乃”がどこまで楽しんでいただけるのか、表現したい世界を受け入れてもらえるのか、ドキドキしていました」と当時の気持ちを語り、それだけに思い入れのある『カタルモア』収録曲をアンコールに持ってきたことを紹介すると、客席からは大きな拍手が起きました。

 
 
■ 「ずっとこの気持ちを持って仕事をしていきます」

 ここで南條愛乃さんと演奏隊がステージから退くと、会場は「もう一回!」のリクエストでいっぱいに。再び、自身がデザインを手がけたライブ限定Tシャツに着替えた南條愛乃さんが姿を表すと、ステージからライブにかける気持ちや、普段思っていることを語りました。

「サイン会や握手会をやると、『南條さんのお客さんはいい人ばかりですね』とスタッフさんに褒めてもらえるんです……みなさんのおかげで、この10年、静岡から上京してきて、こんなにお仕事させてもらえると思っていませんでした。しかも、そのお客さんたちは褒められちゃうくらいなんて、なんて幸せなことだろうと思っていて。アルバムを作っている時には、みなさんの顔が思い浮かぶわけなんですね。『ファン1号になっていいですか』と言われたコミケの会場をよく覚えています」

 そして、「この10年を振り返った『東京 1/3650』は、過去の経験だけでなく、この1曲は今の私から、みなさんへの気持ちを入れて作りました。私はいつも、言わなくてもずっとこの気持ちを持って仕事をしていきます」とメッセージを伝えてから『だから、ありがとう』を披露。

 南條愛乃さんは、「私は、ソロをやるにあたって何をコンセプトにしたいんですかと聞かれて、デビューしたときから『近所にいそうな、親戚にいそうな声優』を目指したいんですと言っていました。ファンと声優という区切りではなく、同じ時代に生きる同志として、一緒に頑張っていきたい。そんな同志の背中を押すきっかけになれればと思って作りました」と語り、このライブ最後の曲には『+ 1day』を選びました。

 大きな手拍子を受ける中で、観客に手を振りながら歌い上げると、「最後はみんなでジャンプしましょう!」と呼びかけるシーンも。南條愛乃さんは「すべての関わってくださったスタッフさんに拍手を!そして、今日来てくれたみなさんにも拍手を!『あぁ、浄化されたわ……』みたいな、こんなふうにまったり聞けるライブもやってきたいですね」と今後の展開に意欲も見せました。

 ステージを去る前には、会場の音響をすべて落とし、南條愛乃さんは生声で「ありがとうございました!」と伝え、1strライブは終演。

 この東京公演は収録のカメラが入っており、ライブの様子はdアニメストアで配信されることが決定しています。生演奏の迫力を伴った南條愛乃さんの歌声は、アルバムで楽しむのとはひと味ちがう密度がありましたよ。惜しくも参加できなかった人、振り返って楽しみたい人は、dアニメストアを要チェック。

[取材&文・松本塩梅]

■セットリスト
M1.believe in myself
M2.黄昏のスタアライト
M3.Precious Time
M4.7月25日
M5.そらほしひとつ

M6.あなたの愛した世界
M7.Dear × Dear
M8.君が笑む夕暮れ
M9.優しくつもる言葉の花
M10.Recording.

M11.だいすき
M12.きみを探しに

En1.飛ぶサカナ
En2.カタルモア
En3.リトル・メモリー
En4.光
En5.だから、ありがとう

En6.+ 1day


>>南條愛乃 NBCUniversal Entertainment Japan OFFICIAL SITE

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