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アイカツ!に受け継がれるバトン―下地紫野さん×諸星すみれさん対談

アイカツ!に受け継がれるバトン――大空あかり役・下地紫野さん×星宮いちご役・諸星すみれさん対談

 TVアニメ『アイカツ!』シリーズは、2012年10月より放送開始となり、2016年3月放送の第178話『最高のプレゼント』で、感動的な最終回を迎えました。そんな同作が、2016年8月13日(土)より劇場公開中の『劇場版 アイカツスターズ!』の同時上映作品『アイカツ!~ねらわれた魔法のアイカツ!カード~』として帰ってきました! 本稿では、TVアニメ、そして今作でも活躍する大空あかり役 下地紫野さんと、星宮いちご役 諸星すみれさんへインタビューを実施。大好きなキャラクターたちを思い出しながら、映画を観た感想を語っていただきました。

 

■ いろんな気持ちを共有してきた家族。ずっとこのまま一緒にいたいと思えるみんなです

――お二人がTVシリーズの『アイカツ!』から受け取ったものは何でしょうか?

諸星すみれさん(以下、諸星):たくさんの出会いですね。スタッフさん、キャスト……本当に家族のような方たちで、温かくて。お芝居のことだけではなく、本当にたくさんのことを学びました。私は中学生のときにオーディションを受けたんですけど、まさか受かるとは思っていなかったし、もちろん初めてのレギュラーアニメの主役ということもあって、どうなるんだろうと不安だったんですけど、たくさんの方に支えていただいて、ここまでやってこられたんだなって思います。その出会いというのは、かけがえのない、ありがたいものです。


――お芝居の面でも成長していくのを感じられましたか?

諸星:ここで何かが開けたというか、いちごをキッカケにたくさんいろいろな役をやらせていただけるようにもなりました。やっぱりいちごちゃんは、私にとっても影響の大きいキャラクターだったと思います。


――下地さんはいかがでしょうか?

下地紫野さん(以下、下地):本当にすーちゃん(=諸星さん)が言った通り、スタッフさんもキャストも家族のような存在です。私は1人で上京してきて、初めてアニメで主役をさせていただいて、2年間毎週会っていましたから。いろんな気持ちを共有してきた家族。ずっとこのまま一緒にいたいと思えるみんなです。


――最終回を迎えることは、視聴者としてもつらかったですが、やはりキャスト的にもつらいことでしたね。

下地:『アイカツ!』は各クールの最後には、エピローグ的なエピソードを挟んできたので、今回もそういうお話なんだろうと思っていたのですが、ここで「START DASH SENSATION」(178話のマラソンシーン)がかかるかぁって思ったりしましたねぇ。そこからキャラクターが順番に出てくるんですけど、あかりといちごは走っていたから、アフレコでは座ってみんながセリフを言っているのを聞いていたんです。でももう、それでグッときてしまって、最後に笑ってあかりのセリフを言えるかなって、ずーっとドキドキしていました。それだけみんなと長い時間過ごしてきたんだなと感じましたね。


――最後は最高のいちごとあかりのカットでした。

諸星:良かったですね、あれは!

下地:感動するよね。いちごちゃんが「あかり」って呼んでくれたのを、台本を読みながらミスじゃないよね?って思いながら現場に行ったのを覚えてます。

諸星:私は崖を上っていくときに、あかりちゃんが引き上げてくれたところでグッと来ちゃいました。もちろんいちごも成長してきたんですけど、そのあとを追ってきたあかりちゃんも成長していて。本当にたくさんのアイドルの成長と共に、演じる私たちも成長していたらと思うのですが。キャラクターたちと声優たちと、各々積み重ねてきたものがいろいろリンクする部分もあって、最終回は、見ていてグッと来てしまいました。

下地:思い出しただけで泣いちゃう。

諸星:もう目が真っ赤だよ。泣かないでぇ!


――お二人の関係も最初からだいぶ変わりましたか?

諸星:最初はお互い様子を見ながら(笑)。下地さんはどうかな~~って。

下地:諸星さんはどうかな~~って。でも最終的には一緒に『アイカツ!』とコラボしたナンジャタウンに一緒に行ったりして、距離が縮まったかなと思います。

諸星:(ナンジャタウンに)行ったね。楽しかったね。


――劇場版のアフレコは、久しぶりに会った感じだったんですか?

諸星:2週間くらいだっけ?

下地:もっと開いてる!

諸星:あれ、そうだったっけ(笑)。

下地:1ヶ月半くらいかなぁ。

――少し久々にアフレコで集合したときは、どんな雰囲気でした?

諸星:和気あいあいというかね。

下地:久々に演じるので、うまくあかりちゃんができるかな?って心配しながら行ったんですけど、やっぱりみんなが揃うと自然とあかりちゃんも出てくるし、会ってなかった期間を感じないくらいいつも通りで、すごく楽しかったです。

諸星:本当に楽しくて、台本をいただいたときにセリフを見て、(北大路)さくらちゃんがすごく悪い感じになってるなぁって思ったんですけど、現場に行って、実際に声を聞くと、あぁ、さくらちゃんだなぁって(笑)。そんなセリフを言っててもさくらちゃんはさくらちゃんだし、(有栖川)おとめちゃんだし、やっぱりキャラクターらしさってがそれぞれ滲み出ていて、安心感がありました。あぁ『アイカツ!』だなぁ、みんなキャラクターが大好きなんだなって、愛が溢れてました。


――和気あいあいっていうのは、どういう感じの和気あいあいっぷりなんですか?

諸星:もう、スターライト学園そのまま。先生方もマイク移動とかをチェックしてくださってて、あそこやりづらくない?って気にかけてくださったり。本当にスターライト学園がそのままあるような雰囲気だよね?

下地:だと思う。みんなキャラクターに近いところがあるし。なんか……ずっとみんなしゃべってる(笑)。

諸星:はははは。女子会だよね。お菓子とかもあって。


――長い時間を共にしてますからね。

下地:私が最初にメンバーに入ったときも、すごく温かく迎えてくれたのを覚えてますし、そういう積み重ねが、私たちの世代においてもうまれていたのかなと思いますね。女子会っぽさとか和気あいあいとしているところも、しっかりバトンは受け継がれていたと思います(笑)。


――ちなみに台本を読んだときはどうでしたか?

下地:最初(盛りだくさんな内容とテンポに)ついていけなくて!

諸星:何が起きてるんだろう!って。

下地:学園長のくだりとか、ト書きを読んでいるだけでは理解できなくて。

諸星:場面の切り替えが多くて、劇中劇になるとは聞いていたんですけど、何が起きているのかがわからない!


■ 最後は笑って、やっぱり面白いなって思える作品に仕上がっていると思います。

――実際演じてみて、そして映画を見ていかがでしたか?

諸星:いやぁ、大変でしたね。ついていくのに(笑)。

下地:そうだね。

諸星:でも、キャラクターの衣装が、普段見られない感じで、すごくかわいかったので特別感がありました。さらに最後のステージは圧巻で、鳥肌が立ちました。

下地:最後のアイドル25人のステージも、スタッフさんの愛が詰まっているステージだと思いました。25回見て欲しい。今回はいちごちゃん、次はあおいちゃん、とか各キャラクターごとに動きを注意深く追いかけて見たいくらい、すごく動きが細かくて丁寧なので感動しました。

諸星:みんなの個性が溢れ出てたね。

下地:試写会で気をつけて見ていたら、キャラクターごとに微妙に動きが違っていたりしたので、あぁもう一回観たい!って思いました。

――そのほかにおすすめシーンはありますか?

下地:ジョニー先生のシーンは最高だと思いました。絵からも色からも愛が伝わってくるというか。TVアニメシリーズで『アイドル宇宙戦記オオゾラッコーン』という回((59話)があったんですけど、そのときもジョニー先生へのスタッフ愛がすごくて。

諸星:私は、アイカツシステムのすごさにただただびっくり(笑)。お着替えするだけなのかと思ったら、あんなこともできるんだって。

下地:でも、(霧矢)あおいちゃんが、「これもアイカツシステムよ」って言ったら、そうなんだ!って思っちゃうよね。

諸星:いろんなところに『アイカツ!』らしさが詰まっていて、どことは言えないんですけど、全部に注目して見てもらいたいです。

下地:野球のシーンで、(天羽)まどかちゃんの帽子がすごくかわいいんですよ。ツインテールをしているから帽子をかぶれないので、頭の真ん中に帽子がのってるんです。それを発見したときの感動たるや。かわいいなぁって思いました。


――何度も見て、細かく細かく見てほしいですね。

下地:私はダビング作業も見学させていただいたので、4~5回見ているんですけど、何回見ても新しい発見があります。

諸星:私、(三ノ輪)ヒカリちゃんの「だからまぶしっ」って、すごい好き(笑)! 


――これぞ『アイカツ!』っていう内容でしたね。

下地:30分の上映時間なのに、ここまでするって言うのがすごすぎて。

諸星:すごいよね。誰も埋もれることなく。

下地:それぞれのキャラクターがきちんと成り立っているからこういうお話ができるんだなって。そこは歴史がある作品の良さなのかなって思います。

――同時上映の『劇場版 アイカツスターズ!』はご覧になっていかがでしたか?

諸星:泣いてしまいました。何ですかね。『アイカツ!』も青春という感じなんですけど、よりリアルな青春と言うか、けんかがあったりするのですが、やっぱり『アイカツ!』とは世界観が違っていて、すごく新鮮でした。『アイカツスターズ!』ならではの、アイカツ!とは違う楽しみ方ができました。私はS4の如月ツバサ役で、後輩を指導したり、引っ張っていく役でも出ているんですけど、ゆめちゃんとローラちゃんの友情とかを、本当にかわいいなって思って見ちゃうんです。遠くから見て感動しているような感じで見てしまうところはあります。

下地:私も泣いちゃって。けんかするところとかは、『アイカツ!』ではなかったところで。男の子が出てきて助けてくれたりするのもなかったので、見ていて新鮮な気持ちになりました。私は仲直りをするシーンで泣いちゃったんですけど、けんかするから仲直りがあるんだなっていうのを、あらためて思いました。そこでさらに絆が深まっていくんだなとも思って。

『アイカツ!』とは違う『アイカツスターズ!』なんですけど、『アイカツ!』にあった真っ直ぐさは共通していて、すーちゃんも言ってたんですけど、これもありだなと思わせてくれて、楽しんで見ていました。S4のライブのオープニングの演出も素晴らしくて。映像もとってもきれいで、見とれてしまいました。

――最後に『アイカツ!』ファンの方にメッセージをお願いします。

諸星:最後っていう感じがしない内容なんですけど、ところどころでグッとくるポイントがあったり、本当に最後と感じさせない最後でした。私たちもお芝居をしていてすごく楽しくて。前回の『劇場版 アイカツ!』の「大スター宮いちごまつり!」が集大成としたら、今回はスピンオフ的な感じで楽しめると思います。『アイカツ!』らしく、最後は笑って、やっぱり面白いな、キャラクターみんな好きだな!って思える作品に仕上がっていると思うので、『アイカツ!』愛を馳せながら見ていただけたらいいなと思います。

下地:ちょっと寂しい言い方をすると一区切り置く感じではあるんですけど、これからもみんなの『アイカツ!』は続いていくんだなって。TVシリーズの『アイカツ!』でも思ったんですけど、今回の映画でも、そう思えるんじゃないかと思います。私たちが楽しんで作った劇場版を、思う存分が楽しんでいただければなと思います。

[文&撮影・塚越淳一]


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◆公開情報

【タイトル】『劇場版アイカツスターズ!』
(同時上映)『アイカツ!~ねらわれた魔法のアイカツ!カード~』
【公開日】8月13日(土)ロードショー

>>『劇場版アイカツスターズ!』公式サイト

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