
秋アニメ『最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか』瀬戸麻沙美さん・加藤渉さんインタビュー「あの二人にしか生み出せない愛の形というのが見えて、キュンとしました」【連載14】
シリーズ累計200万部(漫画、電子含む)を突破するファンタジー小説『最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか』がTVアニメ化。2025年10月3日よりTOKYO MX・BS11・群馬テレビ・とちぎテレビ・MBS・CTV・AT-Xほかにて放送されました。
本作は、“武闘派公爵令嬢”スカーレットによる痛快ファンタジー。テレネッツァとの決着もついたスカーレット。ジュリアスとの関係もようやく深まっていく……かと思われましたが、最後は相変わらずなジュリアスをぶっ飛ばして、大団円を迎えました。
アニメイトタイムズでは、本作の見どころをキャスト・スタッフに聞くインタビュー連載を実施! 連載の最後は、スカーレット役・瀬戸麻沙美さんとジュリアス役・加藤渉さんに本作を振り返ってもらいました。
あの二人にしか生み出せない愛の形というのが見えて、少しキュンとしました
──スカーレット・ジュリアスの戦いから始まり、テレネッツァをぶっ飛ばし、エンディングという怒涛の最数話でした。
スカーレット役・瀬戸麻沙美さん(以下、瀬戸):まさか、テレネッツァがラスボスだったとは。第1話の段階では想像していませんでした。
ジュリアス役・加藤渉さん(以下、加藤):第1話でぶっ飛ばされていましたからね。
瀬戸:そうそう。主人公たちを貶めようとする嫌な奴くらいなキャラクターかと思いきや、実は物語に深く関わる人物で。転生しているということもあって、本当に情報量が多いキャラクターです。そんなテレネッツァのことも何かと気になる最終話でしたが、やはりジュリアスとスカーレットが対峙するところが印象的でしたね。ふつうはもっと躊躇すると思いますが、「むしろ、それがしたかった」くらいの勢いでスカーレットは思い切りジュリアスに殴りかかります。あの二人にしか生み出せない愛の形というのが見えて、個人的には少しキュンとしました。この作品のなかを生きるキャラクターたちの未来がより楽しみになった最終話でしたね。
──キュンとするところがありつつ、最後のシーンではジュリアスがぶっ飛ばされるという。
瀬戸:そうなんです! ここまでオシャレな演出がたくさんあったなかで、最後は星が「キラン」で終わる、急に昭和みたいな演出が入るという(笑)。私、そういうのが大好きなんです。楽し過ぎました。やっぱり『さいひと』(最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか)が大好きだなと思えたラストシーンでしたね。
加藤:第一王子のジュリアスって、ずっと国のことを考えてきたと思うんです。他国に攻められそうで、場合によっては国が滅びてしまうかもしれないという状況。あまりそうは見えなかったかもしれないですが、実はかなり気持ちがいっぱいいっぱいだったと思うんです。そんななかで出会ったおもしれぇ女。ジュリアスにとっての救いだったんだろうなと思います。ヒロイックテイルの発動でスカーレットに思いを告げられた瞬間は、ジュリアスのこれまでの人生のなかでいちばん幸せな瞬間だったんじゃないかな。
──物語を通じて、演じるキャラクターの印象は変化しましたか?
瀬戸:カイルによって抑圧されていた部分が第1話で解き放たれましたが、そこから表情も豊かになったと思います。自分のやりたいことをできるようなったというのは、彼女の変化だった気がしますね。その清々しさがレオナルドの胃を痛めることになってしまいましたが(笑)。
あと、ジュリアスと出会った頃は相手を理解しかねて煙たがっていましたが、ナナカと出会ったり、自分が知らなかったような貧しい土地で暮らす人たちを見たりしていくなかで、相手に興味をもって理解する努力をするようになった気がします。
加藤:ジュリアスは、レオナルドやシグルドなどに対しては優しさを出すときもありますが、基本的には誰に対しても興味がないという態度なんです。そこは最初から最後まであまり変わらなかったと感じています。
一方で、先ほどお話したスカーレットとの出会いによって救われたという変化はありました。最終話でスカーレットにキスしていただけたときは「あ、何だかんだ言って私に対して特別な感情が、あなたにはあるんですね」みたいな悪い余裕が生まれてしまった気もします(笑)。でも、「いま幸せな気持ちなんだろうな」とあんなにも分かるジュリアスの様子は、それこそ幼少期からは想像もできなかったですね。

















































