劇団あかぺら倶楽部第32回公演『とうていありえない作り話』ま..

小説サークルで起こった“ある事件”とは? 本邦初公演作に挑む。劇団あかぺら倶楽部第32回公演『とうていありえない作り話』まもなく上演!

 劇団あかぺら倶楽部が、本邦初公開作を贈る!!

 コメディ、人間劇、笑劇に定評のある劇団あかぺら倶楽部の第32回公演『とうていありえない作り話 Improbable Fiction』が、6月2日(水)~7日(日)の日程で、東京・池袋の東京芸術劇場小ホール2にて上演される。

 出演は、大西健晴さん、高木渉さん、岡田佐知恵さん、今泉文乃さん、酒井夏子さんほか。今回は、アラン・エイクボーン著のコメディ作に挑む。

 劇団あかぺら倶楽部は、1990年に創立された劇団で、劇団代表を大西健晴さん、演出を水鳥鐵夫さんが手がける。中心メンバーには、高木渉さん、押田浩幸さん、菅原祥子さんらで構成される。

 『あかぺら』とは「無伴奏で歌うもの」という意。無伴奏でも人の心を揺り動かすような歌を歌うには高い歌唱力が求められることをお芝居に当てはめ、役者ひとりひとりが自分を磨き、なおかつ集団として完成されたアンサンブルでありたい、そんな劇団を構成すべく、年2回の公演をメインにお芝居を届けている。

 上演作品は国内外問わず、またシリアス、コメディにもこだわらず、『人間模様がよく描かれている戯曲』をポイントに置く。過去には小田島恒志氏が翻訳を手がけるコメディ、マイケル・クーニー作『誰ガタメニ金ハ成…ル?~Cash on Delivery!~』、レイ・クーニー作『ネットで捕まって~Caught in the Net~』を日本で初めて上演した。

 6月3日からの上演に向けて行われている舞台稽古より、メインキャストのみなさんに、アラン・エイクボーン作の『とうていありえない作り話 Improbable Fiction』についてコメントを寄せていただいた。職業をもつ者たちが趣味の小説を発表する場として集う、作家サークルを舞台に繰り広げられるとある事件。

 「会話劇がメインとなる第1幕」「1幕を熟知してみるとより一層楽しめる第2幕」という、本作の魅力について語っていただいたので、以下に紹介していこう。

<STORY>
 町外れに住むアーノルドの家には、さまざまなジャンルの作品を手がけるアマチュア作家たちが定期的に集う。取扱説明書作家のアーノルド、ミュージカル作家のブレヴィス、ゴシック小説家のジェス、児童書作家のグレイス、ミステリー作家のヴィヴィ、SF作家のクレム。

 この日も喧々囂々とした会が営まれるのだが、その会も終わりを告げる時、事件は起きる!

 突然、鳴り響く雷鳴、消える灯、暗闇の中でアーノルドの同僚、イルサの叫び声が響く。いったい何が起きたというのだろうか……?


――まずご自身の演じられる役柄の紹介をお願いします。

大西健晴さん(アーノルド・ハソック役):本職はデパートの従業員。サークルでは主に翻訳して取扱説明書をつくる作家で、ほかのみんなが優秀な作家であるのとは対照的にあまり作家能力には触れられない人物で、「自分には想像力がない」と卑下するタイプですが、でも、作家仲間を自分の家に集めて会合の場を持つ主催者で、調整能力に長けています。
 このお話の中では、ある事件に巻き込まれていきますが、アーノルドは事件に対してお客さんの目線で起きる出来事を見ていきます。なのでアーノルドになったつもりで物語を体感していただければ嬉しいです。
 いちばん「普通の人」というのが、キーワードですね(笑)。

高木渉さん(ブレヴィス・ウィンタートン役):ミュージカルを翻訳する作家なのですが、役柄はかなり老齢な人物になります。集まる全員が自分勝手で凸凹な連中のなかにあって、いちばんの怒りん坊。誰に対しても、そして世間に対しても起こっているような爺さんなんです。その彼が2幕になると・・・。1幕、2幕のギャップを感じてもらえたらいいなと思っています。

岡田佐知恵さん(ジェス・ベイルズ役):ジェスはアマチュア作家が集まる会の中ではゴシック小説家で、古い城が出てくるようなちょっと怖い作品を書く女性です。男を避け、女性とともに暮らすちょっと男勝りな役柄で、姐さんタイプの人物です。

今泉文乃さん(ヴィヴィ・ディキンズ役):本職はジャーナリスト、アマチュア作家が集まる会の中ではミステリー小説を書いています。登場する人物の中ではいちばん明るくて、おおらかで女性らしい女性ですね。仕事もできて、恋に生きる。人生を謳歌しているタイプの人物です。ちなみに独身女性です。

酒井夏子さん(イルサ・ウォルビー役):イルサは、アーノルドと同じデパートで働く同僚で、出演者の中で唯一作家ではありません。アーノルドのことを好いていて、アーノルドの家によくお手伝いにきている女性です。可愛らしくて、明るく、若い女の子ということで、少しでも可愛くできるように頑張っています。
 作家さんたちに対しては、自分とは世界が違う凄い人たちと憧れているのですが、実はイルサがヒロインじゃないかと言われています。


――この作品の魅力について、テーマなどをお聞かせください。

大西さん:まずは意外性でしょうか。コメディなので笑いは大事にしたいと思いますが、今まで『あかぺら倶楽部』がやってきた作品とはかなり毛色が異なります。なので、新たな分野へ挑戦するつもりで取り組んでいます。冒険をしていると言ってもいいかもしれません。
 小田島さん曰く「劇場の外へ出たら忘れてしまってもいいんですよ」ですって(笑)。劇場内では大いに笑っていただき、外へ出たら公演のことは忘れてもらってもいい。生のノリで楽しんでもらえればと思っています。バカバカしい、まさにタイトル通りの『とうていありえない』話を楽しんでいただけたら嬉しいです。

高木さん:これまで、一人の人間像を演じきる役が多かったのに対し、今回はどんなキャラクターにもなりすます、そのいろいろなキャラクターに一生懸命になりきる、“一生懸命さ”がテーマになっていきます。1幕で見せる登場人物たちの強い個性、それを踏まえての2幕を、観てくださる方に面白いと思ってもらえるポイントではないだろうかと思っています。『あかぺら倶楽部』としては、ある意味新境地の作品への挑戦ですね。

岡田さん:まったくバラバラの個性を持った人たちの集団であるところに注視してもらえればと思っています。それが2幕をさらに楽しんでもらう上での大きなキーポイントになっていきます。1幕で描かれるキャラクターの個性、1人1人が著わしている作品にご注目いただければと思います。

今泉さん:女性陣が多く参加している中で、ジェスは男勝りで、グレイスはおどおどした感じの女性という感じに、キャラクターのすみわけが明確です。その中でヴィヴィはいちばん華やかで、明るく、快活な女性らしい女性ではないかと思いますので、場をパァッと明るくできるように頑張ります。
 各役者が物語が進むにつれ様々変化していきますのでご注目ください。

酒井さん:イルサが“ヒロイン”と言われていることに、少し気恥ずかしさを感じるのですが、1幕ではしょっぱなから登場し、2幕ではバリバリ活躍をしていきます。少しでもヒロインっぽく見えるように頑張ります。イルサが可愛く思ってもらえたら嬉しいです。


――ファンへのメッセージをお願いします。

大西さん:レイクーニーに続き、このアラン・エイクボーンもイギリスの作品です。レイクーニーのお芝居を上演した際に、イギリスの作品のバカバカしさ楽しさを体感した『あかぺら倶楽部』ですが、このアラン・エイクボーンもさらにバカバカしさを増しています。
 次回作もアラン・エイクボーン著の公演となります。翻訳の小田島さんが『あかぺら倶楽部』へ与えた挑戦状(笑)をお芝居という形にして、その魅力を観てくれるお客さんに印象付けたいなと思います。

高木さん:本作は本邦初公演作品。翻訳の小田島さんが『あかぺら倶楽部』にぜひやらせてみたいと持ってきてくださった、ここでしか見られないタイトルです。ちなみにDVD化はしませんよ(笑)。ぜひ足をお運びいただきたいと思います。
 『あかぺら倶楽部』らしいスピード感、テンポ感、人情味あふれるお芝居を、この作品でも生かしていきたいのでぜひご覧ください。

岡田さん:今までにはないハチャメチャコメディ。新しい形の『あかぺら倶楽部』のお芝居を見ていただけたらなと思います。衣裳、そして小道具とすべて隅々まで観て楽しんでもらえたら嬉しいです。

今泉さん:今まで『あかぺら倶楽部』の作品を見てくださった方も、今回初めて見てくださる方にも、楽しんで観てもらえる作品だと思います。2幕からの予想外のストーリー展開とそれをまじめに演じる役者の演技にご期待下さい。

酒井さん:難しいことは考えずに、細かいことも気にしないで、何も考えずに楽しんで観てもらえたらなと思います。ぜひ観に来てください。
 1幕を見た後、急展開する第2幕。その変貌ぶりに観るものは驚かないではいられないことであろう。キーとなるのは登場人物の個性と人間関係。ぜひとも、イギリス発のコメディをその目で体感していただきたい。


『とうていありえない作り話』

<STAFF>
作:アラン・エイクボーン
訳:小田島恒志、小田島則子
演出:水鳥鐵夫

舞台美術:松野潤
照明:松田直樹
音楽:チープ広石
音響:前田規寛(M.S.W)
大道具製作:夢工房
宣伝美術:藤森真紀
舞台監督:川前英典

<CAST>
アーノルド・ハソック:大西健晴
ブレヴィス・ウィンタートン:高木渉
ジェス・ベイルズ:岡田佐知恵
グレイス・シムズ:天来ひろみ
ヴィヴィ・ディキンズ:今泉文乃
クレム・ペップ:田中秀一
イルサ・ウォルビー:酒井夏子

●公演日程
6月3日(水) 19:00~
6月4日(木) 19:00~
6月5日(金) 19:00~
6月6日(土) 14:00~、 19:00~
6月7日(日) 12:30~、 16:30~

公演期間中のチケットのお問い合わせは
03-5391-2111(東京芸術劇場 小ホール2)

関連タグ
おすすめタグ
あわせて読みたい

インタビューの関連画像集

関連商品

おすすめ特集

今期アニメ曜日別一覧
2024年春アニメ一覧 4月放送開始
2024年冬アニメ一覧 1月放送開始
2024年夏アニメ一覧 7月放送開始
2024年秋アニメ一覧 10月放送開始
2024春アニメ何観る
2024年春アニメ最速放送日
2024春アニメも声優で観る!
アニメ化決定一覧
声優さんお誕生日記念みんなの考える代表作を紹介!
平成アニメランキング