
“予告編コンペ”で次世代の精鋭たちが競う!頭角を現したのは!?“いばらの王予告編コンペ&監督トークイベント”をレポート
5月1日に公開となった劇場アニメ『いばらの王 -King of Thorn-』。次世代のクリエイター養成機関として名高いデジタルハリウッドは、本作のプロモーションとして、在校生(専門スクール、オンラインスクール、大学、大学院)が予告編映像制作に挑戦する“予告編コンペ”を開催。その表彰式が4月28日、同校で行われ、監督の片山一良氏、そして製作会社である株式会社サンライズの代表取締役社長、内田健二氏が審査員として出席した。
予告編らしくスタンダードなものから、インパクト重視、お笑い系など様々な予告編が集まった中、グランプリを受賞した学生は“原作者賞”とダブル受賞という快挙を成し遂げ、感極まる一幕も見られた。
そして、この日は片山監督と内田社長によるスペシャル対談も行われ、偉大なるアニメ業界の先達の言葉に学生達は真剣に耳を傾けていた。
ここではその一部を紹介する。
──製作に当たっての苦労話などをお聞かせください
片山監督(以下片山):実は1800カットあるんですね、この映画。普通のアニメ映画ではまず考えられない数なんですけど。
──普通の映画はどれぐらいのカット数なんでしょうか?
内田社長(以下内田):だいたい1000ぐらいですかね、多くて1200ぐらいが普通だと思うんですけど。
片山:工程表というかカット表があるんですけど、毎日毎日上がったカットのところをいくら塗りつぶしても一向に埋まらないという…「これ本当に終わるのかなぁ?」ていう思いで作ってましたねぇ(笑)
──CGアニメに日本ならではの手書きアニメの風味が加わった、日本のアニメならではの立体感ある作品作りが出来ていると思ったのですが、いかがでしょうか?
内田:二本の手描きとCGの融合をずっとやり続けているサンライズの大きな到達点にちゃんと届いたなと思っています。テクニカルな表現に関してもそうですし、原作を預かって二時間以内にまとめて映画にしていくという、作品としても日本のアニメの中でも微細なところまで、凄くバランスの良い工芸品が一つ出来上がったと思っています。
片山:最新技術というのは最新であればあるほど日々加速度的に更新されているので、今日の技術っていうのは明日にはもう古い技術になっているんですね、だからフルCGの映画だと今観るとちょっと技術的な古さを感じててしまう。それは当たり前のことなんですけれども、そういう中にあって、なんとか10年後に見ても技術的には古びてないよなぁ、というぐらいには頑張ってもらったので、なんとかそういうものが出来たかなぁと思っています。
早くも各国の映画祭で話題を呼んでいる『いばらの王 -King of Thorn-』、GWの要チェック映画がまた一つ増えたようだ。
『いばらの王 -King of Thorn-』
原作:岩原裕二(エンターブレイン刊)/監督:片山一良/脚本:山口宏 片山一良
キャラクターデザイン:松原秀典/モンスターデザイン:安藤賢司/メカニックデザイン:山根公利
総作画監督:恩田尚之/美術監督:中村豪希)
アニメーション制作:サンライズ
製作:バンダイビジュアル サンライズ エンターブレイン 角川映画 テレビ東京 電通 ソニーPCL
配給:角川映画
>>アニメ『いばらの王 -King of Thorn-』公式サイト












































