梶浦由記『FictionJunction/Yuki Kajiura LIVE vol.♯6』が感動のフィナーレ！最終日のJCBホール公演をレポートだ！！

　梶浦由記さんのサウンドプロジェクト・FictionJunctionの全国ツアー『FictionJunction／Yuki Kajiura LIVE vol.♯6』の最終公演が6月13日、東京・JCBホールで開催。31曲に及ぶ熱演で来場したファンを感動の渦に巻き込んだ。その様子をさっそくお伝えします！！

●ライブベスト発売後、初の全国ツアーでも“梶浦ワールド”を展開

　FictionJunctionとしての2年間にわたるステージワークをまとめたライブベスト『FictionJunction 2008-2010 The BEST of Yuki Kajiura LIVE』を、5月12日にリリースした梶浦由記さん。そのまま5月16日の大阪・なんばHatchから全国ツアーに突入してあっという間のファイナル。開演前はリラックスした表情でコメントしていた梶浦さんだが、暗い照明のなかキーボードに付くとインストナンバーの「Crush」を情熱的にプレイ。

　歌姫のKAORIさん、KEIKOさん、WAKANAさん、YURIKO KAIDAさんが登場。華麗すぎる“4トップ”がステージにそろった「frenetic」では美しいボーカルがハーモニーをかなでる。神々しくも鮮烈なオープニング。「FictionJunctionの世界へようこそ！」と梶浦さんからのメッセージに会場も最高のアクションとレスポンスでこたえる。この瞬間、会場が最高のパワースポットに。

●日替わりゲストも登場。笠原さんは『NOIR』や『舞-HiME』の名曲を披露

　スペシャルコーナーもあり、「secret game」から『NOIR』メドレー。「salva nos」では、この日のゲストボーカル、笠原由里さんがノーブルレッドの衣装で登場。その歌声はまるでオペラハウスにいるような不思議な感覚にさせてくれる。『舞-乙HiME』の「MATERIALISE」でもその存在感のある歌声と梶浦サウンドの融合に酔いしれる。なんてぜいたくな時間だろう。

　各会場ごとに日替わりゲストが登場。大阪公演にはフルート奏者の赤木りえさん、横浜公演では伊東えりさん、名古屋公演ではフィーチャリングボーカルとしてYUUKAさんを迎えた。また仙台公演では歌姫として参加しているKEIKOさんとWAKANAさんに、HIKARUさんを加えたKalafinaがオープニングアクトを務めるなどの豪華メンバー。「全公演見たかった」というファンも多いだろう。

●作曲活動に専念して、次は新曲でライブを！

　変幻自在の梶浦サウンドと、歌姫達のソロやコーラスなどの多彩なラインナップで魅惑するライブも終盤へ。この日2回目の作品メドレーは『舞-HiME/舞-乙HiME』で盛り上がり、アンコールもアグレッシブに攻め、梶浦さんと歌姫達の笑顔が弾けた。

　「ライブをひと休みしてしばらく作曲活動に専念します」と話した梶浦さんだったが、「今度は新曲でライブをしたい」と早くも次へのライブに意欲満々の様子。FictionJunctionのベスト盤を聴きながら、NEXTライブを心待ちにしよう。

●ツアー後インタビュー「積み重ねた経験値を音楽作りへ活かしたい」

――ツアー終了、お疲れ様でした！　ツアーを振り返った感想をお願いします。

WAKANAさん：あっという間でした。どの会場でもお客さんと音楽を楽しめて本当に嬉しかったです。またツアーがやりたいです。

YURIKO KAIDAさん：5カ所って結構あるなと思ったけど始まるとすぐで。もう5カ所やりたいくらい（笑）。次は10カ所やれるよう頑張ります！

梶浦由記さん：1回のライブではお祭り的な良さもあるけど、ツアーの醍醐味は積み重ねられることでした。今回得た経験値を次のツアーに活かしたいです。

KEIKOさん：尊敬できるボーカリストとステージに立っているので毎回刺激的でした。また各会場で温かく迎えていただけて、とても印象に残ってます。

KAORIさん：初めての会場や会場ごとに違う曲をやったり、すごく新鮮でおもしろい時間を過ごせました。楽しかったです！


――FictionJunctionのライブの魅力を挙げていただけますか？

YURIKO KAIDAさん：梶浦さんの音楽を生で感じられるところですね。

WAKANAさん：そうですね。梶浦さん、4人の歌い手、バンドメンバーが作り上げる、生の音楽はライブでしか味わえないのでぜひ聴きに来てほしいです。

梶浦さん：一番は4人のボーカリスト達の競演でしょうか。ハーモニーと言っても4人がそれぞれ主旋律を歌っているようなもので、4声がそろった時は私も鳥肌が立つようなことがあります。そんな感覚を味わっていただきたいです。

KEIKOさん：梶浦さんの音楽は作品のために作られた楽曲が多いので、それぞれの曲で好きな作品の世界にすぐに入れるのも、このライブならではかなと。

KAORIさん：サントラ曲も私達がライブで歌うと「あっ、こうなるんだ！」と違った発見ができると思います。肌で感じる空気感も魅力だと思います。


――FictionJunctionの今後の予定や展開を教えてください。

梶浦さん：ライブはひと休みして、作曲活動に専念しようかなと思います。今度お会いする時には新しく作った曲でライブをしたいなと。1回休みますが2回休むつもりはないので（笑）、いい曲をたくわえて、またお会いできるよう頑張ります！　初めてのツアーはひと言で言えば楽しかったです。私達の音楽を聴きに、たくさんの人が来てくださったことは奇跡です。今後も歌姫達と音楽を奏でたいと思ってますので応援よろしくお願いします。

＜TEXT：永井和幸＞

SET LIST
1.Crush
2.frenetic
3.the image theme of XenosagaII
4.vanity
5.Liminality
6.fake wings
7.in the land of twilight,under the moon
8.winter
9.星屑
10.花守の丘
11.secret game
12.Maze
13.canta per me
14.salva nos
15.MATERIALISE
16.時の向こう 幻の空
17.forest
18.everytime you kissed me
19.野原
20.Parallel Hearts
21.Where the lights are
22.L.A.
23.目覚め
24.聖乙女の祈り
25.zodiacal sign
26.maybe tomorrow
ENCORE
27.the world
28.I reach for the sun
29.tsubasa
30.farewell song
31.open your heart

『FictionJunction 2008-2010 The BEST of Yuki Kajiura LIVE』
5月12日発売
2枚組CD 3,000円
発売：フライングドッグ

>>梶浦由記公式サイト