彼らの“リベンジ”が今、始まる――ニコニコミュージカル第5弾『DEAR BOYS -Double Revenge-』ゲネプロをレポート！

　ニコニコミュージカル第5弾となる『DEAR BOYS -Double Revenge-』が、2011年4月30日からいよいよスタートする。そのゲネプロ（公開舞台稽古）が、東京・北千住にあるTHEATRE1010（シアターセンジュ）にて行なわれた。今回はその様子と、初日を控えてのキャストコメントを合わせてお届けしよう。

　ミュージカルの原作である『DEAR BOYS』は、『月刊少年マガジン』（講談社刊）で20年以上に渡って連載されている、八神ひろき氏によるバスケットボール漫画。

　今回の舞台は、主人公・哀川和彦が在籍する瑞穂高校バスケットボール部が、新人戦・神奈川決勝大会で本牧東高校に僅か1点差で敗戦してしまったところから幕を開ける。周囲に控えの選手がいないことを指摘されながらも、決勝戦での再戦を願い新人戦関東大会に駒を進める。
　しかし関東大会で彼らの前に立ちふさがったのは、因縁の宿敵・成田中央高校。実力の差を見せ付けられながらも懸命に戦うエース・哀川とキャプテン・藤原に対し、他のメンバーは戦意喪失してしまう。結果的に55点差という大差をつけられ敗戦を喫した彼らの心には、大きな亀裂が入ってしまうのだった。

　練習に姿を見せなくなった哀川を始め、それぞれ思い悩む瑞穂高校バスケットチーム。彼らは再び、一つになることができるのか？バスケや仲間に対する思い、そして待望の“6人目”の加入。新たなシーズンに向け、瑞穂高校のリベンジが始まろうとしているのだった――。

　上演を間近に控えた今回の稽古は、本番さながらの緊張感に包まれた中で行なわれた。キャッチーながらも激しさを持つBGMに力強いダンスなど、臨場感あふれるステージングは圧巻。実際にバスケットボールをするシーンなどでは、舞台をフルに使ってパワフルに動き回る俳優陣。気迫が感じられ、作品の完成度の高さを伺わせる公開稽古となった。

　個性豊かなキャラクターを演じる俳優陣は、練習の合間にも入念にミーティングをするなど、終始真剣な眼差しで稽古に励んでいた。
主人公であり瑞穂高校バスケットボール部のエース・哀川和彦役の植野堀まことさんは、天真爛漫なスタープレイヤーをエネルギッシュに好演。時折見せる心の葛藤部分は繊細に表現するなど、メリハリをつけた演技が印象的だった。また、哀川と絶妙なコンビネーションで敵を翻弄する藤原拓弥役の小笠原健さんとの息もピッタリ。チームの中でも特に強い連帯感を持っていた。

　本牧東高校バスケットチームのエース・保科唯人役の岡田亮輔さんは、バスケへの強い思いはもちろん、瑞穂高校バスケットボール部のマネージャー・杏崎沙斗未への恋心を切なく表現。杏崎をめぐるチームメイトとのコミカルなやりとりにも注目して欲しい。そして、瑞穂高校に対し圧倒的な実力の差を見せ付けた成田中央高校のキャプテン・森山敦司役の中山優貴さんは、鋭い目つきと機敏な動きで高いポテンシャルを持つ森山を演じきっていた。

　それではここに、そのキャスト陣からのコメントを紹介しよう。

植野堀まこと（哀川和彦役）：リアルバスケの動きと試合バスケの動きを組み合わせて作っていくので、頭を使いながら動くのが大変でした。キャラクター一人ひとりの生き様を観に来てください！大好きなバスケに捧げる想い、友情、学校生活、今、自分に関わっているコトやモノ、ヒトにたくさんの愛を！

小笠原健（藤原拓弥役）：本当にインターハイを目指す高校生の気持ちでバスケと向き合うことができて幸せでした！最後まであきらめず、全身全霊で戦う姿を見ていただけたらと思います。舞台を通じてひとりでも多くの方に、勇気や希望を届けられたらと思います。

阿部直生（高階トウヤ役）：この舞台の見どころは……すべてですね（笑）。歌、ダンス、芝居、リアルバスケ！！とにかく臨場感がハンパない！本当に素晴らしい作品に出会えて良かったです！この出会いに感謝しながら、がむしゃらに頑張ります！

岡田亮輔（保科唯人役）：試合中のストップモーションにはとても苦労しました。この作品の見どころは、やっぱりミュージカルとリアルバスケの融合、これにつきますね（笑）。一緒に『DEAR BOYS』の世界を楽しみましょう！リアルバスケ最高！！

中山優貴（森山敦司役）：ガチバスケをするシーンが見所！ダンクやレイアップなど迫力ある得点シーンを見ていただきたいです！今回、初のミュージカル出演で初挑戦のことばかりでしたが、全員で最高のミュージカルになるように頑張ります！

　ニコニコミュージカル第5弾『DEAR BOYS -Double Revenge-』は、4月30日から5月8日までの公演。会場に足を運べない人も、ニコニコ動画で視聴することができるので（※ネットチケットの購入が必要）、是非、彼らの気迫を感じてほしい。

＜取材・文：杉山玲菜＞

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