『薄桜鬼』や『二世の契り』のテーマ曲など収録の4thアルバム『てのひらあわせ』を7月25日リリースする吉岡亜衣加さんにインタビュー！

　吉岡亜衣加さんの4枚目のアルバム『てのひらあわせ』が7月25日リリース！　4枚のシングル曲に加え、2012年6月28日に発売されたばかりのPS3版『薄桜鬼 黎明録 名残り草』のOP曲『遙かな稲妻』やDS版『薄桜鬼 黎明録DS』のOP曲『夢さやか』など初のフルバージョン収録になる楽曲、吉岡さんの音楽人生を歌ったような『未来模様』など新曲2曲の計13曲を収録してボリューム満点！

　そんなNEWアルバムと、秋に決まったツアーなどについて吉岡さんが語ってくれました。

吉岡亜衣加さん

――今回の4枚目のアルバムも夏リリースと、夏発売がすっかり定着してますね。

吉岡亜衣加さん（以下、吉岡さん）：ファンの方からも夏が近づくと言われます(笑)。収録曲を見ると1年間いろいろな曲を歌ってきたなと思えるし、いい区切りになっています。

――今回のアルバムを制作するにあたってのイメージやコンセプトは？

吉岡さん：新しい面も出していきたいなと思って、まずアルバムタイトルやジャケット写真から決めさせていただきました。タイトルはこれまで『はらり』、『夢花車』、『時の彩り』と短い言葉が続きましたが、今回は温もりを感じられるようなタイトルがいいなと。

　昨年、全国ツアーで各地をまわったり、イベントなどに出演させていただく中で、一人ひとりの方と触れ合う機会が多くて、人の温もりをすごく感じたんです。そんな温もりをこのアルバムを通じて皆さんにも感じていただけたらと。そんな「あなた」と「私」の温もりを確かめ合うイメージの言葉を考えたら、この言葉が浮かんできたんです。また、ひらがな表記にしたほうがやわらかさや温かさを感じやすくなるかなって。

――「てのひら」を「あわせ」合うことで「しあわせ」を感じられる、みたいにいろいろイメージできるタイトルですね。

吉岡さん：ありがとうございます！　あとジャケット写真の衣装もこれまでは白が多かったんですけど、今回は珍しく暖色系のワンピースを着てみました。あと光がきれいな写真がいいですねと話していたら、柔らかく、明るい自然光が差し込む写真が撮れました。

――でも、ところどころに植物など緑を入れているところは森ガール路線も踏襲して(笑)。

吉岡さん：そうですね(笑)。白い石畳の壁やアンティークもいい雰囲気で。お気に入りの写真です。

――収録曲はリリースされた4枚のシングル、『薄桜鬼』のOVA、ゲーム、ドラマCDの曲、ゲーム『二世の契り』のテーマ曲、新曲などバラエティに富んだ、ボリュームたっぷりの13曲ですね。

吉岡さん：『薄桜鬼』の楽曲が多いんですけど、6月28日に発売されたばかりのPS3版『薄桜鬼 黎明録 名残り草』のOP曲『遙かな稲妻』やDS版『薄桜鬼 黎明録DS』のOP曲『夢さやか』など初のCD化となる曲もあります。

――『薄桜鬼』というタイトルで、これだけ歌を言っている人は音楽界でも稀有な存在だと思います。

吉岡さん：『薄桜鬼』関連の作品のリリースが発表されると、「吉岡さんが歌ってくれるんですよね」と期待してくださる方が多くて。私自身も大好きな作品なので、ここまで関わらせていただけてうれしいです。起用してくださるスタッフさん、そしてファンの方のおかげだと感謝しています。

――『薄桜鬼』の曲は和笛や鼓、琴などのサウンドアレンジされているものが多く、和テイストのイメージが強くて。そんな曲を歌い続けている吉岡さんは和ポップのトップランナーですね。

吉岡さん：確かに和テイストの曲をよく歌ってますね(笑)。でも『薄桜鬼』の世界を表現する楽曲達には激しい曲や鋭い曲、ミディアム系のぽつりぽつりつぶやくように歌う曲、楽器数を少なくしてシンプルに歌詞を伝える曲など、様々なタイプがあって。作品の懐ろの広さを感じます。

――今作だと『夢ノ浮舟』は皆さんがイメージする『薄桜鬼』らしい激しくカッコイイ和テイストの曲だとすると、『夢さやか』は大河ドラマの主題歌のようなスケール感があって。

吉岡さん：「夢さやか」は地響きみたいですよね(笑)。『黎明録』シリーズの曲は勇ましい曲が多いけど、それに増して強さや轟いている感じが出ています。

――そうかと思えば『太陽が生まれる場所』などのミディアムバラードでは、包み込むようなやさしい歌声で。

吉岡さん：『悠久の夜明け』の前半もそんな感じかな。ミディアム調の曲も。『ひとひら花便り』もシンプルなアレンジの曲で、きれいな言葉が紡がれているので一語一語を大事に届けるように歌ってます。『三日月に花』ではしっとりと一途な想いを歌ったりして。

――『ひとひら花便り』は紀行もののテレビ番組のテーマ曲に合うような、ほのぼのとした空気感が心地いいです。

吉岡さん：確かに合うかも。どこかの番組で使ってくれないかな(笑)。

――『薄桜鬼』以外のタイアップ曲は、PSP版『二世の契り 想い出の先へ』のED曲『七色挿話』があります。

吉岡さん：『二世の契り』の曲を歌うのは久しぶりなんです。元気でテンポもいい曲です。タイトルにあるように詞の中に七色が隠されているんです。「あなた色」とか「涙色」とかロマンチックで、ちょっと遊び心があって楽しい曲ですよ。

――また今回、新曲を2曲収録していますが、まず『未来模様』はポップな曲で、吉岡さん自身を歌っているような。

吉岡さん：新曲を制作するにあたって私が提案したのが応援ソングで、ただ「頑張れ！　頑張れ！」とせきたてるのではなく、聴いてくれた人が納得した上で「頑張ろう！」と思えるような、さわやかな応援ソングがほしいと思って作ったのが『未来模様』です。作詞の磯谷佳江さんが「吉岡さんを思い浮かべて書きました」と言われて、詞を読んだら自分にあてはまることや共感できることがあって。

　例えば、「あきらめてしまう哀しみとあきらめず頑張る痛み」のように、何もせずに後悔するくらいだったら、やって失敗したほうがいいと思っているし。この曲を歌う時にスライドで過去の写真を流したら、泣いちゃいそう(笑)。またメロディが今まで歌ったことがあまりない、キメが多い曲でしたが、歌いこなしたいと強く思いました。収録曲の中でも数少ないメジャー系のさわやかな曲です。

――もう1曲の「蛍草～つゆくさ～」は吉岡さんの作詞ですね。

吉岡さん：まず露草という言葉が浮かんで、別名を調べたら「蛍草」があって。青い花びらで真ん中に白、黄色っぽい玉のようなものがあって、光を放っているように見えたんです。夜明けから朝方にしか咲かない花で、けなげに感じました。でもきっと力強く照らしたいという想いがあるのかなと想像すると愛おしくなって。

　ただ、「ほたるぐさ」とそのまま呼ぶのも違うかなと思って、この表記にしました。詞の内容は花を女性に例えて、自分は小さい花だけど、大切な人を照らしてあげたい、包んであげたいという、うちに秘めた想いを表現してみました。

――ぺさまさんのアレンジが吉岡さんらしい和テイストを漂わせながら、シンセでスペーシーさも入れていて。不思議な曲ですね。

吉岡さん：そうですね。ストリングスも効いてるのにテンポが速くて、転調も多くて。曲と詞でやさしさと強さの二面性が出せたかなと思っています。またこの曲が入ったことで、アルバムが締まったかなと。前半に勢いをつけた後、しっとり曲が続いて、この曲がある中盤で、もう一度、「おっ!?」と思わせて。曲順はすごく悩みましたが、最終的にはうまくいったかなと自賛してます(笑)。

　あと終盤の11曲目の『光彼方』はPSP版『薄桜鬼 黎明録 ポータブル』のOP曲、12曲目は同ED曲『悠久の夜明け』とつながっていますが、この2曲は離したくなかったんです。

――『悠久の夜明け』がラストでもいいかなと思いましたが、最後は『薄桜鬼～幕末無双録～』の挿入歌の『折り結び』が来たのは意外でした。

吉岡さん：今までのアルバムの終わり方はさわやかで、しっとり系で余韻を残すみたいな感じでしたが、今回は歌い上げる系で締めてみようと。『悠久の夜明け』は作詞の上園彩結音さんも「大団円のつもりで書いた」とおっしゃっていたように、終わってしまうという気持ちでアルバムを締めたくなくて。もうひと盛り上がりしてほしいといい意味での裏切りです(笑)。

――このアルバムの収録曲の中で特に印象的な曲や思い入れがある曲は？

吉岡さん：『夢ノ浮舟』はそれぞれの隊士を描いたOVAすべてのOP曲ということで印象深くて。レコーディングもデビュー曲『はらり』のディレクターさんだったので、少しは成長した姿を見ていただけたかなと。あと『悠久の夜明け』はAメロの出だしから自分の中でもぐっときていて、最後の「長き旅に…ありがとう」の部分ではレコーディングでもライブで歌っても泣きそうになるので、ぜひ聴いていただきたいです。

『てのひらあわせ』／吉岡亜衣加
発売日：2012年7月25日(水)[br価格：
DVD付初回限定盤　3990円(税込)
通常盤　3150円(税込)
発売：ティームエンタテインメント
※DVD付初回限定盤ジャケット

※通常盤ジャケット

――そして初回限定盤には恒例のDVDが収録されています。どんな内容でしょうか？

吉岡さん：収録された曲がOPテーマとして採用されたゲームのOPムービーと、『一輪の花』と『太陽が生まれる場所』のMC(ミュージュッククリップ)がフルで収録されています。『一輪の花』はジャケットで同じような窓辺で、昼間と夜に撮影して、交互に映像が映し出されたおもしろいMCになっています。

　『太陽が生まれる場所』では、婚期が遅れるのを恐れず、ウェディングドレスを着ました(笑)。1.5倍速でリップシーンを撮って、それをまた戻してスローで流す手法で、3拍子の曲に合わせて、ドレスも髪もひらひら揺れて、素敵な映像になりました。

――アルバムリリース後には発売記念キャンペーンがあります。

吉岡さん：地元の静岡からスタートして西宮、横浜へ行きます。2カ所目のプレ葉ウォークはお休みに実家に帰ると普通にお買い物に行く場所で(笑)。4カ所ともミニライブと、アルバムを買ってくださった方にはサインと握手をします。ミニライブではもちろんアルバムから歌います。歌う曲は新曲も聴いてほしいなとか今、考えています。

――アルバム以外にもうれしいお知らせがまだまだあるんですよね？

吉岡さん：はい！　FM-FUJIさんで『吉岡亜衣加のちょこっと旅日誌』、FMぐんまさんで『吉岡亜衣加のちょこっと旅歩き』、K-MIXさんで『吉岡亜衣加のちょこっと旅心地』というラジオ番組が7月から始まりました。それぞれ山梨、群馬、静岡から日帰りできる範囲の場所に行ってみようというコンセプトのロケ番組です。

　その土地で人と話したり、有名なものに触れてみたり。今後、リスナーさんのオススメポイントにも行ってみたいと思っています。FM放送を聴ける“どこでもFM”というアプリもあるそうなのでぜひ聴いてみてください。

　続いて6月10日に日本青年館で行ったコンサート『吉岡亜衣加コンサート in 日本青年館2012 ～薄桜鬼 歌響の宴～』がDVDになって、9月26日に発売されます。ワンマンライブでは初の映像化です。大きなホールで、しかも生演奏で、たくさんのお客さんに見守られて、気持ちよく歌わせていただきました。

　スクリーンを使った演出やきれいな照明、お客さんの拍手や声援の大きさに感動したステージでした。そんなコンサートが形になって残ることは大きな喜びです。来てくださった方も来られなかった方もあの感動と、私が魂込めて歌った曲達を楽しんでください。

　そして9月から全国4カ所にあるCLUB QUATTROをまわるツアー『吉岡亜衣加 QUATTRO TOUR 2012～てのひらあわせ～』が始まります！　去年の全国ツアーの最終日が渋谷CLUB QUATTROで想い出深い場所でもあります。今回は全カ所バンドの生演奏で歌えるのも楽しみです。

――最後にメッセージをお願いします。

吉岡さん：1年間の私をぎっしり詰め込んだアルバムになりました。『薄桜鬼』ファンの方にも楽しんでいただけると思います。アルバムをたっぷり聴いていただいたら、キャンペーンやいくつかライブイベントに出演しますのでぜひ会いに来てください。皆さんとこの夏、「てのひらあわせ」できることを楽しみにしてます！


◆『てのひらあわせ』／吉岡亜衣加
発売日：2012年7月25日(水)
価格：
DVD付初回限定盤　3,990円(税込)
通常盤　3,150円(税込)
発売：ティームエンタテインメント

●『てのひらあわせ』発売記念キャンペーン
7月28日（土）静岡・サントムーン柿田川　13:00開演
7月29日（日）静岡・プレ葉ウォーク浜北　センターコート　17:30開演
7月31日（火）兵庫・阪急西宮ガーデンズ4Fスカイガーデン木の葉のステージ　18:30開演
8月18日（土）神奈川・アニメイト横浜　13:30開演
8月19日（日）イオンモール鶴見緑地　3F　リーファコート　(1)14：00～　(2)16：00～　

●『吉岡亜衣加 QUATTRO TOUR2012～てのひらあわせ～』
9月25日（火）大阪・梅田CLUB QUATTRO
9月30日（日）広島・広島CLUB QUATTRO
10月29日（月）愛知・名古屋CLUB QUATTRO
10月31日（水）東京・渋谷CLUB QUATTRO
17:30開場　19:00開演
前売4,000円、当日4,500円（税込・ドリンク代別）
7月28日よりローソンチケットにて発売

FM-FUJI『吉岡亜衣加のちょこっと旅日誌』毎週日曜18:00～18:30
FMぐんま『吉岡亜衣加のちょこっと旅歩き』毎週火曜20:30～20:55
K-MIX『吉岡亜衣加のちょこっと旅心地』毎週金曜18:30～18:55


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