
『三千界のアバター』製作スタッフに直撃インタビュー! “クリエイティブRPG”が持つ独自性や魅力をわかりやすくお届け!
2013年1月から、フロンティアワークスよりサービス開始予定のブラウザゲーム『三千界のアバター』。本作はプレイヤー自身のキャラクターデザインをプロのイラストレーターに発注できたり、自分が描写されるストーリー(小説)の内容をライターに書いてもらえるという、クリエイティブな特徴を持ったRPGだ。
アニメイトTVでは数回に渡ってリリース情報などを紹介してきたが、「プレイヤーの目的は?」、「具体的にどんなことをして遊べばいいの?」など疑問を持っている人たちもいると思う。そこで今回は製作プロデューサー栗田氏を直撃。『三千界のアバター』とはどんなゲームなのか? という基本的なことから、プレイまでの流れをわかりやすく解説してくれた。また世界観だけでなくフェローなどのシステム面についても詳しく語っているので、「ちょっとプレイしてみようかな」と興味を持っているなら、ぜひ本記事に目を通してもらいたい。より一層、本作に対する理解が深まるはずだ。
――クリエイティブRPG『三千界のアバター』とはどんなゲームですか?
栗田氏(以下、栗田):株式会社フロンティアワークスが、2013年1月からサービス開始を予定しているブラウザゲームです。すでに運営しているクリエイティブRPG『蒼空のフロンティア』のシステム的な続編となります。
特徴としては、自分の作ったキャラクターの描写されたイラストや、自分のキャラクターの活躍するシナリオ(小説)を、登録されているクリエイターにオーダーして製作してもらえる部分です。
また、イラストや小説などのオーダーコンテンツだけでなく、フラッシュで動く“クエスト”というRPGもあります。こちらでは自分でオーダーしたイラストを使うこともできます。
――個性的なゲーム内容ですね。では、初めにクリエイティブRPGについて伺いたいと思います。遊びかたとして、普通のオンラインゲームとの違いというのはどの辺にありますか?
栗田:遊びかた、という意味で言えば“ロールプレイ”を重視していることでしょうか。
普通、オンラインゲームは自分のキャラクターが戦士だったとしても、“異世界において戦士であるキャラクター”を演じることは、そんなにないと思うんです。それに対して、クリエイティブRPGでは自分のキャラになりきって、その立場になって考え、行動して遊ぶ。本作はそういう遊びかたが推奨されていますし、そういう思い入れの強い方が集まるゲームだと思います。
一方で、通常のRPGのようにクエストでレアアイテムを取ってみるとか、レベルをガンガン上げて楽しむとか、そういう楽しみ方も十分にできますので、決してマニアックなゲームではないと思っています。
イラストや小説をオーダーする部分も決して難しくはありません。特にイラストについては一度体験して頂きたいです。自分のキャラクターがイラストになる楽しさは独特なものがあります。
――なるほど。では『三千界のアバター』の特徴をご説明頂けないでしょうか?
栗田:はい。すべてはタイトルに込められております。まず“三千界”という言葉なのですが、ようするにたくさんの世界がある、という意味です。
通常のRPGであればファンタジー世界はファンタジー世界だけ、SF世界はSF世界だけとなりますが、本作ではそれらの世界が独立して存在していて、ゲーム展開に合わせて新しい世界に行けるようになります。ひとつひとつの世界は大きな流れでの繋がりはありますが、個々の展開を独立して楽しむことも可能です。
そのため新規ユーザーでも世界が変わったタイミングであれば、参加しやすくなっています。
――具体的にはどのように参加しやすくなるんですか?
栗田:世界が変わると、“アバター”も一新します。変えなくても大丈夫なのですが、やはりその世界にあるアバターのほうが有利になります。そのため新しい世界から始めたユーザーでも、比較的追いつきやすいようになっています。新しい世界のアバターを成長させれば、すでに遊んでいるユーザーと一緒に遊ぶことができるので、「レベル差が開きすぎて友達と一緒に遊べないよ」ということも起こりにくいです。
もちろん、ずっと遊んでもらっている方には引き継げる要素もあるので、遊んでいて損ということは絶対にないです。
――世界が変わることで既存ユーザーと新規ユーザーが遊びやすい環境になるのですね。ところで、説明に出てきた“アバター”とは? タイトルにもなっていますが
栗田:アバターは一般的なPRGでいう“職業”や“種族”などを包括したような概念です。たとえばファンタジーの世界なら、“エルフ”というアバターもあるし、“戦士”というアバターもあります。そしてプレイヤーが作るキャラクターには“アバター”に変身する能力を持っています。そのため、ゲームで登場する各世界に応じた色々なアバターに変身して活躍ができるのです。
――アバターというと通常はゲームやサイト上における自分の分身で、着せ替えができる物という認識が強いと思うのですが
栗田:はい。それを承知の上で、わざとアバターという名前を使っている部分があります。『三千界のアバター』では、クリエイターにオーダーすることで一点物のキャラクターイラストを手に入れることができます。ただ、「イラストをオーダーできる」って経験の無い方には分かりにくいかと思いまして、それよりは他のゲームにはない「手作りで一点物のアバターが手に入りますよ」、としたほうが伝わりやすいかなと。
――それで『三千界のアバター』というタイトルなんですね。これまでにない本当のアバターのあるゲームという
栗田:クオリティの高いアバターや、キャラクターグラフィックのゲームは多数あると思います。ですが一点物の、自分だけのグラフィック(イラスト)が手に入るゲームはなかなかありません。そういう意味でのタイトルとお考え下さい。
――わかりました。では、具体的なゲーム内容についてお伺いできればと思います。結構難しそうな印象があるのですが
栗田:かなり簡単に遊べるように工夫しています。まずはキャラクター作成なのですが「キャラクター名」、「性別」、「年齢」と「パーソナリティー」を決めるだけです。キャラクター名についても思いつかない方のため、ランダム名も用意しています。
――確かに簡単ですね。パーソナリティーとはどのようなものですか?
栗田:平凡、真面目、ナンパなどキャラクターのおおよその性格タイプですね。男女別に8種類ごと存在します。このパーソナリティーに応じて大体のキャラクターパラメータが決定されます。
あとはメールアドレスを登録して終わりです。その後、すぐにチュートリアルが始まります。
●おもなパーソナリティー画像
キャラクターのパーソナリティー(性格)に対応したイメージイラストの一部を公開。もちろんパーソナリティーをもとにしたイラストは、発注するイラストレーターによって仕上がりが異なる。以下で紹介しているのはその中の一部として参考にしてほしい。
★真面目
イラスト:神馬なは
★元気っこ
イラスト:麻月叶
★ナンパ
イラスト:神馬なは
★勘違い
イラスト:梅村象山
★シニカル
イラスト:神馬なは
――自分のイメージに合わせた細かい設定などはできないのでしょうか?
栗田:チュートリアル後に、自分のイメージに合わせて細かく設定を変更することが可能です。
初めてやる方が迷いなくプレイできるようにするための工夫でもあるし、“パーソナリティー”という、ある意味ベタなキャラクターの性格を決めることで、ロールプレイやキャラクターの方向性を定めやすくした狙いもあります。
もちろん既存のイメージに左右されたくない方のために「フリー」というパーソナリティーもありますので、ご安心ください。
――自分のイメージが明確にある人も、ない人も、キャラクターが作りやすくなっているのですね。では、ストーリーはどのような展開で始まるのでしょうか
栗田:現実世界にいる主人公(皆さんの作るキャラ)が、ヴォーパルという謎の女性によって三千界に召喚されてしまうところから始まります。
ヴォーパルは「三千界の全てを巻き込む滅びの危機が迫っている」と言い、それを救うために主人公たちは、様々な世界に旅立っていくことになります。
――壮大ですね。そこからの具体的な展開はどのような感じになりますか?
栗田:ワールドホライゾンという拠点があって、そこから各世界に旅立つことになります。最初はアルテラという世界のみですが、ゲームの展開によって世界の数は増えていきます。
そして向かった先の世界の住人と出会い、協力して事件を解決していくことになります。
――世界を次々に渡り歩いていく感じなんですね。そして各世界のアバターに変身して活躍できると
栗田:はい。実際のシナリオはもう少し込み入っていますが、基本的なパターンはそうなります。
――そのストーリー展開をゲームとしてはどのように体験するのでしょうか
栗田:各世界のストーリーはクエストで体験できます。トリガークエストという名前のクエストを第1話から遊べば、話が追えるようになっています。
クエストは外伝などもあり、毎週3本程度発表されますので、テレビアニメや連載漫画を見る感覚でお話やバトルを楽しむことができます。
また、そのクエストで勝利することでキャラクターは成長し、アイテムやフェローと呼ばれる仲間が手に入ります。
――フェローとはどのような存在ですか?
栗田:フェローは各世界の住人で、仲間にすることで一緒に戦ったり、スキルを教えてもらうことができます。また、新しいアバターに覚醒するためにもフェローの力が必要となってきます。
そしてフェローが成長すると、パートナーにすることができます。パートナーになるとフェローも最初に作られたキャラクターと同じように、アバターに変身することや、イラストをオーダーすることが可能となります。
扱いとしてはプレイヤーキャラクターとほぼ同じになるんです。もちろん、プレイヤーと一緒に別世界へ旅することもできます。
最初に知り合った「魔法使いの女の子」というフェローを成長させ、パートナーにして他の世界を冒険していても、次の世界で新たなパートナーを作ることは可能です。つまりパートナーは世界ごとに増やしていけるんです。
――お気に入りのフェローをパートナーにすれば、自分色に染められるってことですね
栗田:そうですね(笑)。フェローは最初からイラストがあるのですが、パートナーにしてイラストをオーダーする際、もとのイラストと違う感じでアレンジしてもらうのは自由です。自分だけのパートナーを増やしながら冒険を楽しんでみてください。
――それは楽しそうですね。ただストーリー面で気になったのですが、トリガークエストを追うだけだと、自分なりのストーリーを作ることはできない、自由度がない気がします。そこはどうなっているのでしょうか?
栗田:そこでシナリオの出番です。本作はクエストでメインストーリーの流れがわかるようにしてあります。ただし、それだけではなく同時に複数のシナリオが平行で存在します。
シナリオのほうは参加したキャラクターによって様々な展開となります。
――ひとつのシナリオに複数のキャラクターが参加するという形なのでしょうか。シナリオは小説の形式ということですが、小説に参加するというのはどのようなことなのでしょうか?
栗田:シナリオガイドという記事がありまして、それを読んだ上で“自分のキャラクターならこうする”ということを文章で書いて投稿します。その文章をクリエイティブRPGでは“アクション”と呼んでいます。
そのアクションをライターが判定して、結果の小説が書かれます。
――漠然とはわかるのですが。具体的にどんな感じですか?
栗田:例えばファンタジーの世界で、「モンスターがいて村を襲っている」というシナリオがあるとします。そこに3人のキャラクターが「このシナリオに参加します」と参加表明をします。
――その3人がそれぞれの行動を文章で書くんですね
栗田:はい。例えばAさんは「モンスターを倒す」、Bさんは「モンスターと村を襲う」、Cさんは「モンスターを説得する」、という内容を書いてきたとします。
それを受けてシナリオを書いているライターは結果として
「Aがモンスターを倒そうしたところ、その前にBが立ちはだかる。しかしCがそれを仲裁してモンスターは村を襲うのをやめた」
といった結果の小説を書きます。
――そうなるんですか。つまりシナリオというのは「村」、「モンスター」という仕掛けがあるゲームのステージみたいなものですね。そのステージで自分たちは何をするのかというのを書いて、それを読んだライターが判定して小説にするという
栗田:はい。いまのは一例ですが、“遊べるライトノベル”という感じでしょうか。小説の形を取っていますが、本質的にはインタラクティブなゲームです。シナリオによっては明確な勝ち負けがあるものもありますが、それよりは“みんなが動いた結果こうなった”という結果を楽しんでほしいと思っています。
――なんとなく分かってきましたが、それでもまだ難しいイメージがあります
栗田:遊んで頂ければ、割とすんなり理解出来るのですが。『蒼空のフロンティア』はこの“シナリオ”を前面に出していて、そのため面白いけど難しい面がありました。
なので、『三千界のアバター』ではメインストーリーをクエストで進行させるという手法になっています。
――既存のファンは物足りないのでは?
栗田:各世界の最終的な結末はシナリオで決定されることになります。グランドシナリオといって、トリガークエストと各シナリオの流れがここで合流して、最終的な結果が決まります。
――クエストだけでない、各シナリオの結果を踏まえた上で、その世界での最終決戦ということですね?
栗田:はい。なので、世界の結末は皆さんの行動次第で決まります。『蒼空のフロンティア』より状況は把握しやすいけど、自由度も劣ることはないように考えています。
また、シナリオはここで説明したメインのシナリオだけでなく、ライターが自由にシナリオを募集して、少人数や個別のキャラクター向けの小説を書くことができるサービスも考えています。
そうすると、自分のキャラクターがデートしていたりとか、自分専用のラノベがほしい、という要望にも応えられるかなと。
ただ、最初からいきなりシナリオを出すと複雑なので、シナリオは春から順次導入と考えております。徐々に慣れていってもらおうかなと。
●『三千界のアバター』キービジュアル
イラスト:saitom
●『三千界のアバター』タイトルロゴ
――では、シナリオ(小説)と同じく製作してもらうイラストについてもお伺いしたいです。どのような手順でオーダーすればいいのですか?
栗田:ゲーム中には多数のイラストレーターさんが登録しています。その中で気に入った方にオーダーして頂くのが基本です。
そこでプレイヤーが好きな方を選んでもらって、その人に注文ができます。絵を注文して何日か経つとイラストが届けられます。それをゲーム内のクエストやシナリオで表示することが可能です。また、お客様の個人利用であればオーダーしたイラストをゲーム外で利用することもできます。スマートフォンの待受画面とか、ツイッターやフェイスブックなどでご利用頂くなどですね。
――ゲーム内でも使用できるし、ゲーム外でも使えるならたくさん楽しめますね
栗田:はい。アバターごとにイラストも設定出来るので、新しい世界についたら新たに自分の勇姿を頼むことも可能です。
――コスプレ感覚で色々なイラストを頼んでしまいそうです(笑)。では、最後に今後のスケジュールを教えてください
栗田:2013年の1月からスタート予定です。最初はイラストとクエストのみの状態でスタートし、シナリオは後の導入となります。
また開始時はキャンペーンを行う予定です。『蒼空のフロンティア』に登録している方にはお得な特典もあります。現在もティザーサイトでツイッターキャンペーンなど行っております。特典もありますのでぜひご参加ください。
――プレイ料金などはどうなりますか?
栗田:クエストは無料でも、1日に少しずつ楽しむことができます。ただ、イラストやシナリオはクリエイターがひとつひとつ作品を作る性質のコンテンツなので無料では遊べません。ご了承ください。
――それは仕方ないですね。ただ、無料だとクエスト以外は楽しめないのでしょうか?
栗田:ゲーム内でチャットをすることで、友達と『三千界のアバター』の世界の住人としてロールプレイも楽しむことが可能です。今回、コミュニケーション要素についても充実させているのでぜひ楽しんでみてください。
――それでキャラクターのイメージが固まったらイラストを頼む、という感じでしょうか
栗田:はい。ゲームが難しくてよくわからないという方は、まずクエストを楽しみつつ、他の方のイラストやシナリオを見てもらえるといいかと思います。たくさんのイラストがあるので、見ているだけでも楽しめますよ。
――『蒼空のフロンティア』のイラストも見せて頂きましたが、最近のソーシャルゲームの美麗なイラストと比べても、遜色ないイラストもありますね
栗田:ありがとうございます。まずは自分だけの愛着あるキャラクターを作ってもらい、そして多くの人と交流してもらえればと。そうすれば『三千界のアバター』独自の楽しさが見えてくると思います。
●『三千界のアバター』4コマ劇場
ゲームの概要や基本的な流れをコミカルなキャラクターでわかりやすく紹介。
今回はゲーム内容のおさらいということで、これまで掲載してきた4コマ漫画を含め、計5つの作品をお届けするぞ。
(4コマの順番は右上から1コマ目、右下が2コマ目、左上が3コマ目、左下が4コマ目となっています)
マン ガ:更科雫
マン ガ:更科雫
マン ガ:更科雫
マン ガ:更科雫
マン ガ:更科雫
◆『三千界のアバター』
●物語概要
無数の異世界の集合体である三千界。
その三千界に忍び寄る危機を救うために、三千界の鍵守である“ヴォーパル”は地球から“特異者”としての才能を持った者たちを召喚した。
特異者とは三千界の各世界で自分のもうひとつの姿である“アバター”に覚醒する力を持った者たち。
特異者たちはアバターの力を使って、三千界の各世界を救うために旅立った!
●ジャンル
ブラウザーゲーム(RPG)
●プラットフォーム
PC(一部FLASH使用)
●プレイ料金
登録無料、コンテンツ利用有料(一部無料)
>>『三千界のアバター』公式サイト
>>『三千界のアバター』公式ツイッター
>>『三千界のアバター』公式ツイッターキャンペーン特設サイト
>>『三千界のアバター』クリエイター募集サイト














































