『白魔女学園』主演、でんぱ組.incインタビュー

9月21日公開 『白魔女学園』、主演のでんぱ組.incインタビュー

9月21日公開の映画『白魔女学園』。『仮面ライダーフォーゼ』や『獣電戦隊キョウリュウジャー』の坂本浩一監督と『けいおん!』や『ガールズ&パンツァー』の吉田玲子さんが脚本を担当する話題作。今回は公開直前記念として、主演のアイドルユニット「でんぱ組.inc」に、撮影時の思い出などを伺ってきました。

 

■ 『白魔女学園』は、キャッキャキャッキャしながら力をあわせるアニメ!?

――初めて『白魔女学園』のお話を聞いたときの感想をお願いします。

成瀬瑛美さん(小田巻瑛美役):私は女の子がたくさん出てきてキャッキャする作品がとても好きなので、お話を伺ったときはとても嬉しかったです。『白魔女学園』の後半はキャッキャキャッキャしてないんですけどね(笑)。そして少し後になって、脚本を吉田玲子さん※1が担当してくださると伺って、再びビックリしました。私、吉田玲子さんが大好きなんです。

演技については、以前でんぱ組.incで『でんぱコネクション』というドラマをやったことがあるのですが、そこでは「おじさん」の役だったんです(笑)。なので普通の女の子の役は初挑戦で、私にできるか不安でした。でも、撮影に入ってしまったら楽しんで演じることができました。

藤咲彩音さん(塩見彩音役):初めて『白魔女学園』というタイトルを聞いたときに、想像したのは、学園ものの楽しい、かわいい魔女の作品だと思いました。ですが詳しくお話を聞いたら「殺し合う」と! 私、アクションが好きなので、自分がかっこよく戦う、戦いのシーンを期待してました。それくらい楽しみだったんですけど、台本を読んだら私の役は殺られる側でした(笑)。殺られちゃいますけど、作品は戦うお話だったので、ずっと撮影を楽しみにしていました。

夢眠ねむさん(綿貫ねむ役):私は最初に『白魔女学園』という文字を見たとき、女子高生たちが『セーラームーン』のように力を合わせて世界を救う作品だと思っていました。ですが、私がもっとも苦手とする「戦い合いがある」と気づいたとき、どうしよう……と(笑)。しかも坂本(浩一)監督※2と吉田玲子さんが作る作品。絶対に一筋縄にいかないじゃないですか? これは自分が成長するのにとても重要な作品になるなぁと、戸惑いながらも気を引き締めて望みました。私は他のメンバーと違って、ゲームでも『牧場物語』とか平和なゲームが好きなんです。暴力は害虫駆除レベルしかできないんです(笑)。

●でんぱ組.inc プロフィール
古川未鈴、相沢梨紗、夢眠ねむ、成瀬瑛美、最上もが、藤咲彩音の6人組ユニットで、「秋葉原ディアステージ」に所属し、様々な活動を展開。メンバーはもともと、アニメ・漫画・ゲームなど、自分の趣味に特化したコアなオタクでもある! また最近は東京コレクションへの参加、ミキオサカベをはじめとして様々なクリエイターとのコラボレーションなどを活発に展開。国内のみならず海外からも注目を集め、ジャカルタでのファッションイベントの出演や台北での単独公演も成功させた。ZEPP TOKYOでのワンマンライブも満員のファンで埋め尽くされた。話題のシングル『W.W.D / 冬へと走りだすお!』で、オリコン10位を獲得。さらに、5月29日リリースの最新シングル『でんでんぱっしょん』では、6位を獲得。TOY'S FACTORY×もふくちゃんの新レーベルMEME TOKYO所属。



※1 脚本担当 吉田玲子さん
広島県出身。実写ドラマ・アニメの両ジャンルで活躍。実写作品の代表作には『笑ゥせぇるすまん』(1999年)、『OLヴィジュアル系』(2000年)、『嫉妬の香り』(2001年)、『サトラレ』(2002年)、『帰ってきた時効警察』(2007年)など。近年ではアニメ『けいおん!!』(2010年)や『ガールズ&パンツァー』(2012年)がファンから高い支持を受けるなど、その筆力には定評がある。

※2 坂本浩一監督
1970年生まれ。東京都出身。アルファスタント所属。海外で長きにわたって活躍し、『Power Rangers』シリーズではアクション監督、本編監督を経てプロデューサー、製作総指揮を務めるなど多大な貢献を果たした。『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』(2009年)から日本でも本格的な活躍を開始し、『仮面ライダーW』(2009年)や『海賊戦隊ゴーカイジャー』(2011年)を経て、『仮面ライダーフォーゼ』(11年)や『獣電戦隊キョウリュウジャー』(2013年)ではメイン監督として手腕を発揮。並行して『トラベラーズ 次元警察』(2013年)や『009ノ1 THE END OF THE BEGINNING』(2013年)など、次々と精力的に新作を送り出している。

■ 脚本を見たとき、「中二病的設定ですごい!」と思った!

最上もがさん(白鳥もが役):脚本をいただく前に、長編の映像を撮ると伺ったときに、すごく不安になりました。というのも、でんぱ組.incは演技をほとんどやってこなかったので、本格的な現場に入ってお芝居ができるのかなと心配でした。しかも共演してくださる女の子もスタッフさんも面識がなかったので、「ぜんぜん違う環境でできるのかな?」という不安でいっぱいでした。

実際に脚本をいただいたときは感動したし、おもしろいから楽しみだなという気持ちはあったのですが、初めてやることはなんでも勇気が必要です。なので私は最初っからず~っと緊張していた思い出が強いです。何回もやってるライブでも、いまだに緊張します。人前で立ってなにかをするということは、本当に勇気が必要です。

右:最上もが(白鳥もが 役)<br>左:相沢梨紗(菊田梨紗 役)

右:最上もが(白鳥もが 役)
左:相沢梨紗(菊田梨紗 役)

相沢梨紗さん(菊田梨紗役):『白魔女学園』のお仕事と知らずにでんぱ組.incのメンバーで坂本監督にヒアリングをしていただいたんです。後から知ったのですが、実はそれがオーディションでした。あのときはでんぱ組.incのことや個々のお話など、本当にたくさんお話しさせていただきました。後日、そのヒアリングという名のオーディションが合格だったと聞いたときは、すごく嬉しかったです。

でもオーディションでは暗い過去の話もしちゃったし、みんな泣きながらのオーディションだったので、合格を聞いたときは「なにが原因で受かったんだろう?」とメンバーで話してたんです(笑)。でも、台本を見て納得しました。でんぱ組.incの『W.W.D』というドキュメンタリーソングがあって、そのなかでも「いじめられました」とか「引きこもってました」、「友だちがいません」などと、暗いことばかり歌ってるんですけど、そこに興味を持っていただいたそうなんです。それはでんぱ組.incでしかできないことだと思います。みんなのいろいろな過去が作品のキャラクターに反映されていて、初めは「どう演じよう?」と緊張していましたけど、勉強しながら私たちは成長できたと思います。

古川未鈴さん(雪野未鈴役):『白魔女学園』のタイトルを聞いたとき、私は「魔女」とついているので「すごいのが来たぞっ!」と思ったんです(笑)。魔女という単語はオタク心をくすぐられます。心に傷とか、傷が力になるとか、私はそういう設定が好きなので(笑)。だからもう、台本をいただいたときは全員でいっしょに読んで、ギャーギャー騒ぎました。もう、あのときはスゴかった(笑)。

そこで落ち着いてから、ひとりひとりのキャラクターの説明を受けました。そのときに、「雪野未鈴ちゃんの能力は糸だよ」と言われたんです。みんなシールドとか炎なのに、私は「糸」です(笑)。私のなかでは「糸」が気になってしょうがなくて。そして撮影に挑んだのですが、残念ながら私は糸が出せませんから、糸はCGで合成です(笑)。当然、現場にはなにもありません。完成した映像で私がどんな魔法を使うのか、ずっと楽しみでした。

右:古川未鈴(雪野未鈴 役)

右:古川未鈴(雪野未鈴 役)

■ 各キャラは、でんぱ組.incのメンバーを元に作られた?

――ヒアリングという名のオーディションをしたときの思い出は?

夢眠ねむさん:メンバーにしか話したことのないことを、なぜか初対面の坂本監督に話してしまったんです。でんぱ組.incの話は、初めて会った人にするような話じゃないんです。でも、それをすごく真剣に聞いてくださったんです。しかもその場で聞くだけでなく、作品に活してくださいました。もちろん映像作品なのでフィクションではありますが、私たちがお話させていただいたエピソードを元に、監督が違う解釈でキャラクターを作ってくださいました。

左:夢眠ねむ(綿貫ねむ 役)

左:夢眠ねむ(綿貫ねむ 役)

――坂本監督は、「それがあったから彼女たちは演技やすかったんじゃないかな?」とおっしゃっていましたが、いかがですか?

相沢梨紗さん:私は好きなアニメ作品で『少女革命ウテナ』とか『美少女戦士セーラームーン』、『エルフェンリート』とか、お嬢様の階級があったり先輩がいたり、生徒会設定が好きだという話をしたら、『白魔女学園』では私ひとりだけ上級生でした。口調も「~ですわ」、「~ます」のキャラクターです。そういう私たちの意見が監督に届いていて、私たちが演じてみたいキャラクターを作っていただきました。

成瀬瑛美さん:私もそうかもしれません。自分の役が一番やりやすいと思います。私は根が明るいので、キャラクターも明るい性格でした。後半はいろいろあるんですけどね(笑)。あと、『プリキュア』がすごい好きだと伝えたら、キャラクターも魔法のステッキを使って戦うようになっていました。私が好きなものをふんだんに取り入れてくださって、嬉しかったです。

右:成瀬瑛美(小田巻瑛美 役)

右:成瀬瑛美(小田巻瑛美 役)

古川未鈴さん:私は若干暗くてボソボソしゃべるようなキャラクターでした。台本を読んだ私の解釈は「オドオドしてるキャラ」だったので、そのように役作りをしたら、監督からも「いいんじゃない」と褒めていただけました。自分の性格とあまり変わらなかったので、やりやすかったです。

夢眠ねむさん:普段のでんぱ組.incでは率先してしゃべったり、ハキハキしてるキャラなんですが、綿貫ねむさんは「ほんわか」してるんです。初めは「ちょっと違うなぁ、やりづらいかもなぁ」と思っていたら、メンバーから「初対面のねむはそんな感じだよ!」と指摘されたんです。そこで私は気づきました。新しくファンになった方からは、「おっとりしてる」と言われることが多いんです。なので設定のなかでも傷を負ってるので、ちょっと距離をとってる状態での私っぽいキャラクターだとわかったんです。

演技は自分のなかの自分のキャラを探りつつ、寄り添った感じです。そんな「綿貫さん」ですが、作中でもがちゃんには心を許しているので、バリアを張らずにしゃべれてるんです。だからもがちゃんとのシーンでは普段の私を出してみたり、調節しながら演じました。


――監督には普段のみなさんの様子が見抜かれていたということでしょうか?

夢眠ねむさん:そうですね。他人に言われないと気づかないような自分の姿を、見てくださっていました。先ほど未鈴ちゃんが「暗くてボソボソ」と言ってましたが、ほんとにそういうときがあるんです! ひとりでゲームにハマってるときとか(笑)。

■ アクションやホラー以上に、「百合」の世界観に注目!

――撮影時に苦労した点は?

藤咲彩音さん:私はアクションで逃げる役が多かったんです。瑛美ちゃんから逃げるシーンのときに、オドオドしながら隠れるシーンがフリー演技だったんです。私はいままで追いかけられた経験がなかったので、このとき私は「どうしたらいいんだろう?」と悩みました。

あとは塩見さんだったらどのように行動するのかな?」と考えながら演じました。それと私はもともと『仮面ライダー』が好きで、なかでも悪役が好きなんです。なので好きなシーンを思い出しながら、いざ自分の身体で演じるのは難しかったです。あれは簡単そうに見えるけど、すごく難しいんですね。撮影してからは『仮面ライダー』の見方が変わりました。

写真左:藤咲彩音(塩見彩音 役)

写真左:藤咲彩音(塩見彩音 役)

成瀬瑛美さん:私は逆に攻撃するシーンが多くて、他の女の子を踏みつけるシーンがなかなかできませんでした。良心が傷んで思い切り踏めなかったんです。そんな演技をしていたら、監督から「気にする必要はないから、思い切りやっちゃいな!」と注意されたんです。そこで私はハッとなって、演技のために思い切り踏みつけました。さすが坂本監督です。ひとことで私の気持ちを切り替えてくださいました。

夢眠ねむさん:作品のキーワードとして「アクション」とか「ホラー」とかありますけど、「百合っぽさ」も描かれています。そういう演技って、やっぱりすごく恥ずかしいんですよね。私は中高女子校だったんだけど、私は女の子と手をつないだりそういうことをしてこなかったので。

そもそも他人に手を握られるのも苦手なタイプです(笑)。なのに愛情を持って百合っぽく相手に触ったりするんです。そのときの撮影は、もう眼が泳いじゃうくらいドキドキでした。だけど私が率先してやらなければいけないシーンだったので、がんばりました。

相沢梨紗さん:菊田梨紗ちゃんというキャラクターは、すごくしっかりした生徒会長キャラなんです。普段の私はでんぱ組.incのドジっ子担当みたいなもので、カバンを開けっ放しで歩いたり、ステージから落ちちゃったりするんです。でも菊田梨紗ちゃんはシッカリものなので、見ている人をがっかりさせないように、気を張って演じました。私を知ってる人にドキドキさせないようにしなきゃと、がんばりました。

――最後に楽しみにしているファンのみなさんに、メッセージをお願いします。

相沢梨紗さん:日本のアニメ文化のなかにたくさんある「萌え」や「中二」、「アクション」、「百合」などが盛り込まれている作品です。でんぱ組.incは全員オタクなので、2次元的な見解で落としこんで、それを3次元で表現することにチャレンジしました。なのでアニメ好きの方も、特撮好きの方も、そしてよかったらアイドル好きの方にも見てほしいです。あと、衣装もかわいいので、女の子にも楽しんで見ていただきたいです。

《DATA》

監督:坂本浩一
脚本:吉田玲子
出演:でんぱ組.inc(最上もが、夢眠ねむ、古川未鈴、成瀬瑛美、藤咲彩音、相沢梨紗) 
山谷花純 小宮有紗 高良光莉 白石さえ 相川結 ほか
音楽:三澤康広
主題歌:「W.W.D II」でんぱ組.inc (MEME TOKYO/TOY'S FACTORY)
オープニングテーマ:「瞬間リアリティ」みみめめMIMI (Astro Voice)
制作:テレビ朝日・東映

2013年9月21日 劇場公開(劇場限定版)
日本・全世界 同時動画配信(全10話)





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(C) 2013 「白魔女学園」生徒会
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