映画
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』初日舞台挨拶詳細レポ

「本物」のシャアを演じるのは久しぶり──『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル』イベント上映初日舞台挨拶を詳細レポート!

 1979 年にTV放送され、今や国民的支持を集めるロボットアニメ『機動戦士ガンダム』。そのキャラクターデザイン・アニメーションディレクターを担当した安彦良和氏が手掛けた、累計発行部数1,000 万部を誇る大ヒットコミックスが『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』である。この度、いよいよ待望のアニメ化となり、2/28(土)より2週間限定のイベント上映が決定。その初日舞台挨拶が、新宿ピカデリーで開催された。今回はそこで語られた赤裸々なトークの模様を、生き延びることができる範囲でお伝えしていこう。登壇された方々は以下の通り。

【登壇者】
田中真弓さん(キャスバル・レム・ダイクン役)
潘めぐみさん(アルテイシア・ソム・ダイクン役)
池田秀一さん(シャア・アズナブル役)
安彦良和さん(漫画原作、総監督)

■制作秘話が盛りだくさん! 総監督の立場とは!?

 当然ながら、満員御礼の館内。上映が終わり、ファンは舞台挨拶の開始を今や遅しと待ち焦がれている。そこへMCによる挨拶と登壇者の呼び込みがなされ、作品のテーマ曲と共に、4人のゲストがステージに登場した。まず池田さんたちから観客への挨拶が行なわれ、総監督の安彦さんは「口を滑らせないように、慎重に」話をしたいとして会場の笑いを誘いつつ、作品の話題へ。

 最初に完成した作品についての感想を聞かれた安彦さんは「やっとここまで来た」と、連載開始から15年の歳月に思いを馳せる。さらに総監督という役職については「家に引きこもっている、情けない総監督です(笑)」と明かしてくれた。次に「本物」のシャアを演じるのは久しぶりだという池田さんは「これでいいのかな?」と最初は大変だったようだ。『ガンダム』作品初参加となる田中さんは「正直、怖い」と『ガンダム』の、しかもシャアの少年時代を演じる「重さ」を感じるという。さらに少年役を多く演じてきたことで「(それらを)髣髴とさせてはいけない」と、自分に縛りをかけて臨んだことを明かす。キャスト陣の中でも最年少というアルテイシア役の潘さんは、自身がこの場に立っていることを「刻が見える」瞬間だと、ララァ・スンの名言を引用してファンを喜ばせた。

 アフレコ現場についての質問が飛ぶと、田中さんと潘さんは、とにかく緊張していたのだという。他のキャストたちもそうだったようで、『ガンダム』に参加する重みを皆が感じていたようだ。またキャスバルのキャスティングに関しては、安彦総監督たっての希望だったという。しかし音響監督からオーディションを受けてもらうという条件を出されたそうで、「総監督の権威なんてそんなモンです(笑)」と話してくれた。

 トークが第二章に及ぶと「第二章の目玉は、髪の白くなった池田さんがキャスバルの少年時代を演じる」ことだ総監督は語る。さらにその時、実は田中さんが演じた11歳のキャスバルのオーディションを池田さんも受けていたという衝撃の事実が発覚! しかし「ちょっと試しにひとこと言って「ダメだこりゃ」って(笑)」(池田さん)と、自身が断念したのだとか。池田さんが演じるのは15歳のキャスバルということで、秋頃予定の第二章を楽しみに待ちたい。

 このあとフォトセッションを挟み、イベントもラストということでゲストから会場のファンへメッセージが。

潘さん
「こうして皆さんの前に立たせていただけることに、本当に胸がいっぱいです。『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』は、人との出会いとか別れとか愛おしさ、悲しみや憎しみ…すべて私たちの現実でも感じられる感情や生き方がたくさん詰まっていると思います。なので、ぜひ何度も劇場に足を運んでいただいて、これから『THE ORIGIN』という作品を愛して、繋いで、導いていってくださればな、と思います。これからもどうぞ応援よろしくお願いします。」

田中さん
「今日お集まりの皆さんは『ガンダム』が本当に大好きで、いわば『ガンダム』のプロだと思うんですけれど(笑)私は本当に素人で、『ガンダム』が始まった時には仕事をしていて、演劇もやっていたので、そうそう(アニメを)観なくなっていて。なので、私は本当にここからスタートいたします。で、私のような「ガンダムは知ってるよ、お台場にいるよね」という、『ガンダム』は知っているけど中身は知らない、という方もいらっしゃると思います。私はここからスタートしますので、『ガンダム』は初めてという方にも観ていただきたいな、と思います。今後とも『ガンダム』をよろしくお願いします。」

池田さん
「噂によりますと、アムロ・レイという人が今日、敵情視察に来ているという話なんですけれど。<館内の2階席から手を振るアムロ=古谷徹さん>これから少し先になりますが、アムロとの話もどんどん出てきます。ちょっと長丁場になりますが『THE ORIGIN』、池田は15歳(のキャスバル)から演らせていただきますが、15歳にリセットして初心に帰ってキャスバルを始めたいと思います。これからもよろしくお願いします。」

安彦さん
「照明がまぶしい中で、さっきからなんとなく客席を見させていただいております。何を見ているかというと、お若い方がどのくらいいるかと。年配の方も確かに多いです。三十数年付き合ってくれた、同志といっていい人たちかなぁと思いますけれども。やはり『ガンダム』というタイトルで映像を観ていただいて、それが同窓会ではちょっと寂しいので、新しい人たちに入っていただきたい、と。『ガンダム』とはこういう話だったのか、ということを『THE ORIGIN』を通じで知っていただきたい。もともと『THE ORIGIN』という連載は、そういう意図で始めたものですから、さらに映像で客層を広げて、こういう話だったんだなぁということを認識していただきたいと思っております。その第一歩です。興行の世界ですから、反応次第で将来はどうとでもなります。反応とは何かというと、DVDが売れるか売れないかです(笑)最も熱いお仲間の人たちだと思いますのでお願いしたいんですが、ぜひお買い求めください(笑)それで「なかなかいいよ!」と広めていただけると、未来が拓けるんじゃないかという風に思います。そうすると、間もなく古谷さんの出番が参ります。僕もいらっしゃると聞いて捜していたんですが、2階席にいやがったと(笑)もうすぐです。二章にも出ていただきますので、声を若返らせてお待ちください。<アムロの声で「任せてください!」と古谷さん。会場は万雷の拍手!>頼もしい一声が2階から降ってまいりました。これから長丁場になるかと思いますが、ひとつの出発点です。出発点に一緒に立ったという記憶を共有していただきたいと思います。本当に今日はありがとうございました。」

<作品情報>
■『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル』
2月28日(土)~3月13日(金)2週間限定全国13館にてイベント上映!

【スタッフ】
原作:矢立 肇・富野由悠季(「機動戦士ガンダム」より)
漫画原作:安彦 良和(KADOKAWA「機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」より)
キャラクターデザイン:安彦 良和、ことぶきつかさ
オリジナルメカニカルデザイン:大河原 邦男
メカニカルデザイン:カトキ ハジメ、山根 公利、明貴 美加、阿久津 潤一
監督:今西 隆志
総監督:安彦 良和 企画・製作:サンライズ

【キャスト】
キャスバル・レム・ダイクン:田中真弓
アルテイシア・ソム・ダイクン:潘 めぐみ
シャア・アズナブル:池田秀一
ほか

>>『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』公式サイト

(C)SOTSU・SUNRISE
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