『ヘタリア The World Twinkle』キャラクターCDシリーズ声優インタビュー！　イタリア役・浪川大輔さん

　2015年7月3日正午より、dアニメストアほかで配信がスタートするアニメ『ヘタリア The World Twinkle』。配信に向けて新情報やコラボ情報などが続々と発表されるなか、ファン待望のキャラクターソングCDシリーズが6月24日からリリースされます。

　全8巻発売予定のCDは、1枚に2人のキャラクターのイメージソングを収録！　枢軸・連合はもちろん“北欧ファイブ”として人気の高いデンマーク、スウェーデン、ノルウェー、アイスランド、フィンランドなどの歌も楽しめる仕様になっています。

　今回、「キャラクターCD Vol.1　イタリア（浪川大輔）、日本（高橋広樹）」より、「Che bello!～俺ん家は最高だよ☆～」を歌うイタリア役の浪川大輔さんにインタビューを敢行。久々のキャラクターソングに受けた第一印象や浪川さんらしい新発見などについて、たっぷりとお話を伺いました。

今回は非常にほんわかした雰囲気の歌！

――最初に曲を聴いたときの第一印象はいかがでしたか？

イタリア役・浪川大輔さん(以下、浪川)：これまでイタリアとしてたくさんの歌を歌わせていただきましたが、そのなかでも今回は非常にほんわかした雰囲気の歌だなと思いました。作曲家さんからも「海辺や川沿いをニコニコしながら散歩しつつ、そこで口ずさんでいるようなイメージで歌ってほしい」と言われましたので、穏やかでゆったりとした歌です。歌詞の情景が浮かびやすいんじゃないかなと思います。でも、実際に歌うとなるとすごく難しかったです。譜割りのなかで、イタリア語を織り交ぜながら歌うというのは結構、大変でして。英語は耳慣れていますし、口ずさむことはあってもイタリア語を口ずさむことは僕にはないので(苦笑)。あと、今までと違うのはセリフが非常に多かったことですね。

――確かに今回の歌には今まで以上にセリフがありました。

浪川：これまでのキャラクターソングでも１～２行のセリフとか、掛け声風の短いセリフとかちょこちょこありましたけど、こんなに長いセリフは歌のなかではなかったと思います。

――歌もセリフも1曲のなかで楽しめるのはファンにとってうれしいことだと思います。さて、今回のキャラクターソング「Che bello!～俺ん家は最高だよ☆～」にはイタリア語がたくさん出てくるようですが、印象深かった単語を教えてください。

浪川：まずは「ゴンドラ」です。僕のなかでのゴンドラは、ライブとか結婚式で上から下に降りてくる乗り物のイメージだったんですけど、小船のことを意味しているとは知らなかったんです。「オーソレミーヨ」もノリで言うことはありましたけど、イタリア語だって知らなかったですし。あと「カンパニーレ」とか「リアルド橋」、「バーカロ」。これらの単語の意味も、言葉の切れ目も、アクセントもわからなかったです。前は「パスタ」と「ピッツァ」で乗りきっていたのですが(笑)、だんだんと難しくなってきちゃって……。より本格派になってきました。この先、全編イタリア語の歌も出てくるんじゃないかなと恐怖を感じています。あと「ブラーヴォ」もそうですけど、ノリのいいイタリアらしい陽気になる単語が多いなと思いました。

――イタリア語の多さも魅力ですし、ノリのいいサビや「モフモフ」などかわいい表現の歌詞も多いですよね。

浪川：そうですね。今回はアニメ本編でもそうですが、猫がわりとピックアップされていまして。非常にかわいい表現、演出がキャラクターソングでもアニメでも楽しめると思います。

――かわいさ全開の歌ですが、歌ううえでのポイントはありますか？

浪川：『ヘタリア』のキャラクターソングは、とにかくキャラクター重視の歌なので、絶対にイタリアの雰囲気が歌に入っていますし、音符はあってもセリフっぽく言う箇所がたくさんあったり、ひたすらに役に没頭できるのでありがたいです。だって、素で歌ったらすごいことになりますよ。曲をいただいたとき、まずは地声で練習するんですけど、えらいことになっていますもん。やっぱりイタリアのために作られた曲なので、キャラクター声じゃないと違和感があるんですよね……。ですので、ぜひカラオケなどで配信されたらみなさんご自身の声で、本気で歌ってほしいです(笑)。あえてね？　僕と同じように一瞬心が折れると思うので(笑)。

――それでは今回のキャラクターソングの聴き所を教えてください。

浪川：メロディのところとセリフのところと、歌のうえではわかれていますが、その中間みたいなところがあるので、「これは歌っているの？　セリフなの？」みたいな、『ヘタリア』らしさを楽しんでほしいです。歌って音符通りに歌うことが大切なんですけど、感じたもの、思ったことをそのまま表に出すことの大切さみたいなものがこの歌にはちりばめられていると思うんです。リズムに乗りながら話しかけているようなところはキャッチーに聞こえると思うので、楽しみながら聞いてもらえるとうれしいです。

――今回のCDは日本とのカップリングになっていますが、デュエットではありません。そこで、もし他のキャラクターとデュエットするとしたら、どのキャラクターとデュエットしてみたいと思いますか？

浪川：日本やドイツとはずっと一緒にいますし、3人での掛けあいは『ヘタリア』の見どころでもあるので、トリオになりますが、彼らと一緒に歌ったらおもしろそうだなと思います。もちろん、それぞれとのデュエットもいいなと思います。ドイツにつっこまれる歌とか、イタリアの陽気さと日本の奥ゆかしい独特な世界観のコラボソングとかね。せっかくデュエットするなら、ぶっとんだ歌をやった方が『ヘタリア』らしくて楽しいんじゃないかなと思います。

あとは、あえてなかなか交わらないキャラクターと歌ってみるのも楽しそうですよね。例えばアメリカとか。タイプは全然違うんですけど、どこかしら似ているところもあるんじゃないかなと思って。アメリカは俺様で、自分が一番だと思っているキャラクター。イタリアもどちらかと言えばマイペースで自分中心なので、ちょっと似てますよね。そんな2人が自己主張を繰り返す、調子に乗りまくった歌とかおもしろそうだなと(笑)。自分が歌うのでなければイギリスとドイツのデュエットもおもしろそうじゃないですかね。つっこみしかいないうえ、常に怒っている怒りソングになりそうですけど(苦笑)。そう考えると、いろいろな可能性を秘めているなと思います。

――さて、いよいよアニメ配信も近づいてきましたが、意気込みをお聞かせください。

浪川：アニメ化されて何と8年。今まで『ヘタリア』を応援してくださった方々には「ようやく帰ってきたな～」と思ってほしいですし、今回はじめて目にしたという方にも作品に触れるのを恐れずに楽しんでもらいたいです。というのも、長年やっている作品だと途中からだと入りにくいな、触れにくいなと思うはずなんです。僕もそういうことはありますから。でも『ヘタリア』は短いアニメですし、いい意味で敷居が低く、誰でも入りやすい作品です。特に何も考えずに見れるアニメは最近少ないので、「今どき、こういうアニメもあるんだな～」と思って見てください。だから、僕自身の意気込みというかみなさんに対するお願いですね。

――ありがとうございました。最後にCDの発売を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。

浪川：作品の世界観がしっかり守られたキャラクターソングCDが久々に発売されます。『ヘタリア』を応援してくださる方々も納得してくださる1枚になっていると思います。これまで以上にキャッチーですし、それぞれの個性が爆発した仕上がりになっています。「次のキャラクターソングはどんな雰囲気なんだろう」と、期待させてくれる歌だと思います。お気に入りのキャラクターの歌を楽しみにしつつ、まずは第1弾である「イタリア、日本」の歌を聞いてください。そしてよろしければアニメの主題歌「ヘタリアン☆ジェット」とあわせて、周りの人に勧めてください。