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今後の野望はライブツアー! OxTインタビュー【後編】

2ndシングルはTVアニメ『オーバーロード』OP曲! オーイシマサヨシ&Tom-H@ckの豪華ユニット「OxT」インタビュー【後編】

 『ダイヤのA』、『月刊少女野崎くん』の主題歌でおなじみのオーイシマサヨシさんと、『けいおん!』、『ミカグラ学園組曲』など様々なサウンドクリエイトで知られるTom-H@ckさんの超強力ユニット、OxTが放つTVアニメ『オーバーロード』のOP曲の2ndシングル「Clattanoia」が好評発売中! 8月26日にシングルが発売されたのを記念してアニメイトTVではOxTのロングインタビューの模様を2回に分けてお届けしている。後編となる今回は「Clattanoia」の聴きどころとMV、カップリング曲「Lost you」、そして今後の野望を語る!

 

●めまぐるしい展開と雰囲気が変わるBメロ、サビメロのキャッチーフレーズに注目!

――遂に「Clattanoia」がリリースされました! アニメのOPや曲のMVが公開された後、「早く歌詞が欲しい」という声がネット上であふれていたので「待ってました!」という方が多いのでは?

オーイシマサヨシさん(以下、オーイシ):僕自身は日本語が認識しやすい歌い方をするほうだと思っていますが、今回は英語が7割くらい占めているので歌詞を見たいという気持ちはわかります。

Tom-H@ckさん(以下、Tom):この曲もそうだけど、聴き取りにくい歌詞ってある意味、マーケティングかなと思っていて。知りたい欲求が湧いて、そこに楽曲にパワーがあれば渦になって。そういう意味ではこの曲はうまく行っているのかもしれませんね。あとみんなが歌いたいメロディの楽曲なのかもしれませんね。

オーイシ:そうだね。でもかなりキツいですよ。歌う人は覚悟してね(笑)。


――お気に入りのフレーズは?

オーイシ:Aメロ→Bメロ→サビの展開が、実は拍子が変わっていて。4/4拍子→3/4拍子と。そこがスムーズにできたなと。拍子が変わると違和感が出てきちゃうけど、アレンジの力もあって、ちゃんと切れ目なく聴こえているので、作曲者として自分をほめてあげたい(笑)。ボーカルとしてはAメロの早口な展開はぜひ聴いてほしい。そのバックでギターを弾いているTom君もすごく凝ったことをしていて、右から左からいろいろなギターの音が攻めてくるので、そこはすごく気持ちいいなと思います。

Tom:知り合いにハリウッドで音楽の仕事をしている人達が結構いて、僕が新曲を出すたびに連絡をくれるんですけど、海外の人がだいたいほめてくれたのはBメロ。「Bメロに入った瞬間、鳥肌が立ったよ」とか「もっていかれたよ」とか。僕もデモを聴いた時、絶対ここだろうなと思ってました。スムーズな流れで、突然ガツンと世界観が変わる感じ、そして静かだけど迫ってくる感があって。音楽的なパワーがすごくある部分なので、自信を持ってカッコイイな言えるところです。

オーイシ:そして反響が大きい、サビの“イエイイエイイエー”は皆さんにカラオケで叫んでもらってストレス解消の役に立てたら(笑)。

Tom:一番気持ちいいところですよね。

オーイシ:男性にはひと言、「生きて帰ってきてね」と。マジでキツいから!(笑) 女性キーなら行けるかもしれないけどA♯だから。

Tom:かなり高いですよね。

オーイシ:しかも持続しなきゃいけないので。聴きどころはいっぱい散りばめられているけど、歌詞やサウンドなど曲全体のストーリー性もしっかりとあるので、ぜひフルで聴いてほしいです。そして英詞部分も意味を調べてみるとおもしろいと思います。

Tom:今の時代、少しおしゃれ感が入ったラウドロック系は巷にあふれている感じがしますが、OxTではそういうものと差別化したいといろいろな仕掛けをしています。大きな点はラウドロックではこの曲のようなギターの音色はないんです。歪み成分が多い真空管を通したような音色になっていたり、ギターソロのアヴァンギャルドな感じなども注意深く聴いてみるとより楽しめると思います。

オーイシ:ギターキッズにはたまらないみたいで、既に弾いてみた系の動画も上がってますからね。歌ってみた系もお願いします(笑)。


●OxTの新たな顔を見せたカップリング「Lost you」は初のロックバラード

――カップリング曲の「Lost you」は対照的なロックバラードですね。

オーイシ:色彩感というか、1曲目が勢いと疾走感がある曲だったので、カップリングはこういう曲がいいかなと僕から提案しました。またアインズも現実に戻れず、取り残されてしまった寂しさややるせなさがあるかもしれないと思って。曲名通り、失ってしまった追いかけている姿や哀愁漂う楽曲にしていけたらいいねとhotaru君と相談しながら作っていきました。

Tom:実はアインズには恋人がいたのではという仮定で、その恋人視線で書かれた歌詞なんですよね。いつもそばにいた彼氏が急にいなくなっちゃったと。

オーイシ:OxTとして恋愛の曲を歌うのは初めてなんですよね。


――せつないラブバラードなのに、ウエットではないんですよね。

オーイシ:どちらかといえば渋いですね。アレンジを聴いてTom君の引き出しの多さにビックリしました。Tom君の新しい一面が見られてうれしかったです。


――曲頭のラジオボイスっぽいエフェクトがまた懐かしさや昔を思い出している様子が浮かんできました。

Tom:実は歌詞がループになっていて、最後まで聴くとまた曲頭に戻るみたいな。その雰囲気を出したくて、そういうアレンジにしてみました。


――でも失った人を想い続けて、追い求めるのは、女性よりも恋をずっと引きずる男性っぽいかも。

オーイシ:僕は奥手なので、そういう恋バナ関係はTom君に。

Tom:何言ってんですか!? 僕は10代の頃に大失恋して、引きずりまくったから20代から引きずらない鬼のような人になりました(笑)。

オーイシ:古傷をえぐらないうちに次の話題を(笑)。


――オーイシさんの歌声も優しく、寂しげなのが響きます。アレンジも1曲目の攻撃的なギターも気持ちいいけど、この曲のギターはすっと入ってくる心地良さがありますね。

オーイシ:確かに。

Tom:アレンジ面で一番凝ったのはグルーヴで。ギターもドラムも。音数も少ないですからね。

オーイシ:今回の2曲でだいぶOxTの世界がまたぐっと広がった、そんな1枚になったと思います。


●デジタル風のスタイリッシュな映像がカッコイイ「Clattanoia」のMV

――「Clattanoia」のMVは演奏シーンメインのカッコよくてスタイリッシュな映像でした。

オーイシ:デジタルっぽい映像ですけど、CG処理じゃなく、床に大きなプロジェクターで投影して、その中で僕らがパフォーマンスしているんです。

Tom:上から見下ろすようなアングルで、僕ら2人が背中合わせで立っていて、左右をプロジェクターで挟まれながらパフォーマンスするシーンではどこまで動いていいのかなと。影が出ちゃうんじゃないかなーと気にしていました。出来上がった映像を見たらそんな心配全くいらなかったですが。

オーイシ:プロジェクターの投影で、Tom君のギターから炎やビームみたいなのが出ているのもおもしろかったね。


――白い蛍光灯が描く図形の中に一人ずつ入っているカットも印象的で。

オーイシ:白い蛍光灯は閉じ込められているイメージなのかな。そこから飛び出そうとしている姿とか。

Tom:OxTだから八面体の球体にしようという話もあったけど、無理だったようです(笑)。


――撮影で印象的だったエピソードは?

オーイシ:Tom君がスタッフさん達と仲良く楽しげにしている様子はうらやましかったです。

Tom:僕らが世間話をしている隣りで、オーイシさんがずっと寝てましたね。

オーイシ:撮影時間も待ち時間も長かったし、スタジオが蒸し風呂のように暑くて。ダウンしてました。


●ジャケットはOxTのコンセプトであるカラフルなビジュアル

――ジャケットもデジタルっぽく不思議な写真ですね。

オーイシ:OxTにはカラフルというコンセプトがあって、色彩感豊かなビジュアルをいつも意識してます。僕らが白黒の衣装を着ていても周りがカラフルだったり。

Tom:バックでカラフルな光が流れるように動いていますが、これもアナログで。

オーイシ:10秒くらいのスローシャッターの中で、6人のスタッフさんがケミカルライトを振って。

Tom:最後のほうは半ギレしてたよね。「どう動けばいいんだよ!」って(笑)。


――オーイシさんの見下ろすような表情の意味は?

オーイシ:このカットを撮影した時、「実家に帰りたいなあ」と思ってましたね(笑)。普段、おちゃらけているんでこういうところくらいはカッコつけたいなと。あとよく首筋とアゴのラインがきれいだねと言われるのでアピールを。「母親ゆずりなんだ」から「実家帰りたいな」と(笑)。Tom君やスタッフさんなどカッコイイコンセプトやイメージを付けてくれるのでOxTではカッコよくしたいと常に思ってるんです。


●パフォーマンスする機会を増やし、ツアーに出たい

――OxTとしての今後の展開や野望は?

Tom:ツアーをやりたいですね。

オーイシ:ずっと言っているよね。僕はバンドとかで何度もやっているけど、Tom君は制作に忙しくてスタジオと自宅の往復みたいだから、僕も他の土地に連れ出したいと思ってます。

Tom:僕は普通にオーイシさんと旅がしたいんです。

オーイシ:この間、誘ったら断られましたけど。忙しいからと(笑)。と言いつつもライブ自体やる機会が少ないので、今回のリリースがきっかけで、いろいろなイベントに出たり、皆さんの前でパフォーマンスするチャンスが増えたらいいなと願っています。


――最後に皆さんにメッセージをお願いします。

Tom:『オーバーロード』は原作からハマってしまった僕ですが、アニメもすごくおもしろくて、反響も大きいみたいでうれしいです。僕らもアニメをより魅力的に彩る曲ができたと思っています。それぞれだけでも楽しめるけど、やっぱりアニメと曲を一緒に楽しむと倍増するはず! これからOxTはガンガン活動して参りますので、色々な場所で皆さんのお耳にかかれますように。

オーイシ:OxTでタイアップ曲を担当させていただく時、どれだけ作品を盛り上げることができるかに重点を置いていて、その点でも「Clattanoia」は自信を持って送り出すことができました。フルで聴かないとわからないこともあるし、『オーバーロード』のアナザーストーリーを見る感じでシングルを楽しんでいただけたら。お互い、オーイシマサヨシ、Tom-H@ckとして活動していますが、OxTでしか見られない光景、やれないサウンドを追求していきますので今後も注目してください!



■OxT「Clattanoia」
発売日:2015年8月26日
価格:1,200円(税別)
発売:KADOKAWA

>> OxT公式サイト
>> TVアニメ『オーバーロード』公式サイト

(C) 丸山くがね・KADOKAWA刊/オーバーロード製作委員会
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