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アニメ『よう実』声優陣が語る4話までで垣間見えた堀北兄妹の関係性

TVアニメ『ようこそ実力至上主義の教室へ』鬼頭明里×梅原裕一郎 対談――演じた二人が語る第4話までに垣間見えた「堀北兄妹」の関係性

 2017年7月より放送開始となった『よう実』こと、TVアニメ『ようこそ実力至上主義の教室へ』(原作:衣笠彰梧/キャラクター原案:トモセシュンサク)。同作に出演する声優陣やアーティスト、スタッフに作品についてたっぷりとお話を伺っていく連載企画「ようこそ実力至上主義の広報室へ ~すべての人間は生まれながらにして知らんことを欲す~」がアニメイトタイムズで実施中です。

 その連載企画の第4回目に登場いただくのは、ヒロインの堀北鈴音 役・鬼頭明里さんと、その兄であり生徒会長でもある堀北 学 役・梅原裕一郎さん! お二人には第4話の物語を中心に、主に鈴音と学のやり取りなどについて語っていただきました。

■□■□■ 連載バックナンバー ■□■□■
     【第1回】千葉翔也さん×鬼頭明里さん
     【第2回】千葉翔也さん×鬼頭明里さん
     【第3回】千葉翔也さん×久保ユリカさん
イマココ⇒【第4回】鬼頭明里さん×梅原裕一郎さん


堀北学という男、演じてみて感じた印象とは
――梅原さんが原作やお話を読んだ第一印象はどんなものでした?

堀北 学 役・梅原裕一郎さん(以下、梅原):オーディションの段階でこのタイトルを知ったのですが、タイトルからはまったく内容が想像できないというか…どういうお話なんだろうなと思って、そのタイミングで原作を読ませていただきました。

そこで思ったのは、出てくるキャラクター全員にクセがあるというか、クセがなさそうな人ほど裏の顔があったりするんですよね。その、いろいろなキャラクターが出てくるところに一番興味を惹かれました。全員が全員、本当のことを言ってないんじゃないかな?っていうくらい別の顔を持っているキャラクターがいるんですよね。櫛田なんかはそういうところがありますし……彼女はとんでもない女ですよね(笑)。

一同: (笑)

――ちょうど、その衝撃が3話であったところですね。

梅原:でも、そういうところも面白いと思いました。分かりやすいキャラクターかと思ったら、それを裏切るところがあったりする。いろんなキャラクターのセリフの裏を考えたりすることで、本当にこの学園にいるような感覚になるんです。

それに主人公の綾小路が頭の切れる人間なので、読み手の先をいってたりするんですよね。なので、頭のいい堀北鈴音の行動を予想しながら読むのが楽しかったです。あとは学校のシステムですよね……若い男子が好きそうな設定というか(笑)。なんか特に男性に響くものがあるなって。僕自身もそうなんですけど、やっぱり競争とかそういうのは好きだと思うんです。そういうところで読者の方も引き込まれるんじゃないかなと思いました。

――そして、梅原さんが演じる学は「歴代最高の生徒会長と言われるほど優秀な男」とありますね。

梅原: そうですね。う~ん…まぁでも、最初の印象は最悪ですよね(笑)。

一同: (笑)

梅原:自分の妹に対して……。本当にやばい奴だなという印象です。

――暴力を振るおうとしていましたからね。

梅原:そうなんですよ。あれ、綾小路が止めなかったら本当に殴っていたんじゃないかなって。最初はロボットみたいな人なのかと思って、人間味のない冷徹な人と思って読み進めていったんですけど、綾小路に興味を持ったりしたあたりから、ちょっと彼は彼の中での楽しさがある人なんだなとは思いましたね。

――もう少し堀北学を掘り下げるとすると、どんなキャラクターですか?

梅原:隙がない人間なので、自分にも他人にも厳しくて……特に身内に厳しいですよね。妹が可哀想すぎないかと思うんですけど、彼自身は完璧を体現してるので、妹ができないのが自分の恥だと思うんでしょうね。かなりの完璧主義で、それを実行できている人ですね。とは言え、他人をすべて否定するような完璧さではなく、自分に挑んでくるような人がいれば気になるという、遊び心もある人間なのかなと思います。

――演じてみていかがですか?

梅原:1話は最初の演説だけで、掛け合いではなかったんですが、とにかく上から目線で高飛車にやってほしいということだったので、常に臨戦態勢じゃないですけど、いつでも戦えるような刺々しさ、プラス、他者に対する分かりやすい攻撃性ではなく、本当にヤバい人というか、怒らせたらヤバい!みたいな怖さを感じさせられることができたらいいなと思って演じさせていただきました。

――あの演説は、そこだけで彼の地位とか威圧感を表現しなくてはいけないから、大変だなと思いました。

梅原:そうですね、何よりあの演説がめちゃめちゃ長くて(笑)。台本だと、あとは当日別紙でという感じだったので当日驚きました。

鬼頭:別紙、本当に長かったですよね(笑)。

梅原:あんなに長かったけど、実際に使われたのは途中までだったので、せっかく録ったんだからぜひ特典映像とかで入れてほしいですね(笑)。

鬼頭:あはははは。

――でも最近、そういう役が多いですね。

梅原:多いですね。性格が悪い役が多くて、ようやく僕の性格の悪さが業界に知れ渡ってきたかなと思って嬉しいんですけど(笑)。

鬼頭;そうなんですか(笑)?

梅原:日常で人に冷たくあたるとか、そうできないのでそういうキャラクターのほうが演じていて楽しいんです。演じていて。まぁ、千葉くんには結構冷たく当たってるんですけど。

鬼頭:当たってますね~。アフレコは人数も多いので賑やかなんですけど、だいたい千葉くんはいじられてます(笑)。


兄妹の掛け合い、そして面白い男・綾小路

――そして、お待たせしてしまいましたが、兄妹でぶつかったのが2話でした。初の掛け合いはいかがでしたか?

鬼頭:私も、普段冷たく当たれないタイプで、鈴音もわりと「強く言って」というディレクションをいただいて、ここまで言っていいのか?って思いながらやっていたんです。でも学との掛け合いでは、今までの堀北を忘れていいからと言われ、逆に戸惑いました。なので探り探りやっていました。

――かわいかったですよね。

梅原:急に妹が女の顔をしだすので(笑)。学はまったく動揺しないですけど、僕が動揺しましたね(笑)。何と言うか、学的にはまったく相手にしてないというか。妹のことなんて歯牙にもかけないんですよ。だから取り入らない感じの会話劇が続いて。しかも壁ドンみたいな感じで、距離が近いなぁって思ってましたけど(笑)、学は(妹がDクラスで)恥をかかされたと思っているので、その怒りも含めて表現できたらいいなって思いながらやりました。

――綾小路とのやり取りのほうが、逆に感情が揺さぶられたんじゃないかっていう。

梅原:ホントに主人公とライバルのような会話が多くて、ただ綾小路が言葉としてわかりやすく来るキャラではないので、水面下のやり取りみたいな感じでしたね。

――鬼頭さんは、鈴音が兄に相手にされてないというか、強く当たられることについてはどう思っていましたか?

鬼頭:最初、恥だとか言われてたんですけど、そのわりには妹のこと見てるんだなって。ツンデレなのかなって思いました(笑)。何気に気にかけてるんですよ。だから学なりの愛を感じてました。

――あんなに言われて愛を感じられているところはすごいです(笑)。

梅原:確かに、この学校にふさわしくないと本気で思ってたら、学校やめさせるくらいのことはできそうだからなのに「上のクラスに上がりたければ、死にものぐるいで足掻け」と言うあたり、何かしらの思いはあるのかもしれないですね。

――ちなみに鬼頭さん自身は、学のことをどう思っているんですか?

鬼頭:私メガネキャラが好きなので、めちゃくちゃ好きですね(笑)。冷たく当たられるのも好きなので、結構そこも好きです。あの掛け合いも私は気持ちよく演じてました。

――4話後に掲載されるんですけど、4話はいかがですか? 学は「フッ、面白い」というセリフだけでしたが。

梅原:そうですね。僕はすべてをあれに賭けてました(笑)。意味深な感じにしようと。その前に茶柱先生がずっとしゃべっていたんですけど、茶柱先生と学が、この作品での二大「意味深セリフが多いキャラ」なので、茶柱先生の雰囲気にも合わせつつやりましたね。

学的には、もうすべてが予想できているというか、Dクラスが問題を起こして、CとDが揉めて、綾小路がどう動くのか、みたいなところの楽しさ。あとはこの後に向けての彼の期待感が、あのセリフに乗っていたと思います。お話的には須藤の回ですよね。次から次へとDクラスに問題がわき起こるので、そこで綾小路と鈴音がどう解決していくかというところが見どころだったんじゃないかと思うんですけど……。

――鈴音的な4話の心情は?

鬼頭:須藤がやらかしまくって。でも、なんやかんや解決してあげようと動くところは可愛いところだなって思いました。鈴音って、人と関わらないわって言うくせに関わっていくんですよ。そのあたりが学とも似てるところだなって思うんですけど、結局人と一緒にいるときが増えてきている感じがしますね。

――そのあたりで、演技の面で変化はつけているんですか?

鬼頭:それについては、もっと冷たくって言われてるので、そこは変えず。強くは言ってるけどっていうギャップが大事だと思ってます。

――実際に須藤みたいなキャラクターがクラスにいたら、味方になってあげられますか?

梅原:僕はどこまでも放っときますね。火の粉が降り掛かってこない限りは放っときます。みんなで協力しようみたいな流れになっても、僕はそういうのにもあまり乗らないタイプなので。クラスにいたら放っとくだろうなぁ。あっ、でも中の方が先輩なので、須藤だったら全力で僕は擁護すると思います!

鬼頭:そこですか(笑)。私は、逆にひとりがイヤなタイプなので、みんなで協力しようぜっていう人がいたら、うん!ってそれに入っていきます。積極的には動かないけど、言われたらやるよくらいのところにはいたいです(笑)。

――5話は、どうなりそうですか?

梅原:学は生徒会長としての姿が見られますね。1話の演説が彼の対外的な姿で、2話の腹パンが妹に対する最低の姿だとしたら、5話では生徒会長としての役目をちゃんとやっているんだなという姿が再び見られると思います。そこで綾小路を面白がっている彼の姿も見られたりもしますし、学的にはセリフも多かったので楽しかったです。見ている方も楽しんでくれたらと思います。

鬼頭:またお兄ちゃんと会えるということで、女の鈴音が見られるというところが見どころだと思います。あと私もセリフが多くて、難しい言葉がたくさんあったので頑張りました。そこも見てください。



[インタビュー・文/塚越淳一 編集/柏村友哉]

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作品情報
【放送情報】
AT-X:毎週水曜 夜11時30分~
 【リピート放送】
 毎週金曜 午後3時30分~
 毎週日曜 朝8時30分~
 毎週火曜 朝7時30分~
TOKYO MX:毎週水曜 深夜1時05分~
テレビ愛知:毎週水曜 深夜2時35分~
KBS京都:毎週水曜 深夜1時05分~
サンテレビ:毎週水曜 深夜1時30分~
TVQ九州放送:毎週水曜 深夜2時35分~
BS11:毎週金曜 夜11時00分~

【スタッフ】
監督:岸 誠二 × 橋本裕之
シリーズ構成:朱白あおい(ミームミーム)
キャラクターデザイン:森田和明
アニメーション制作:Lerche
製作:ようこそ実力至上主義の教室へ製作委員会

【キャスト】
[Dクラス]
綾小路清隆 千葉翔也
堀北鈴音 鬼頭明里
櫛田桔梗 久保ユリカ
佐倉愛里 M・A・O
軽井沢恵 竹達彩奈
平田洋介 逢坂良太
高円寺六助 岩澤俊樹
須藤 健 竹内栄治
池 寛治 阿部大樹
山内春樹 岩中睦樹
幸村輝彦 郷田翼

[Aクラス]
坂柳有栖 日高里菜
葛城康平 日野 聡

[Bクラス]
一之瀬帆波 東山奈央
神崎隆二 若山晃久

[Cクラス]
龍園 翔 水中雅章
伊吹 澪 小松未可子

[生徒会]
堀北 学 梅原裕一郎
橘 茜 小原好美

[教員]
茶柱佐枝 佐藤利奈
星之宮知恵 金元寿子

【音楽情報】
・OP:ZAQ「カーストルーム」(2017年8月9日発売)
・ED:Minami「Beautiful Soldier」(2017年8月23日発売)

【STORY】
 この社会は平等であるか否か。真の『実力』とは何か――。

 東京都高度育成高等学校。それは徹底した実力至上主義を掲げ、進学率・就職率100%を誇る進学校である。そこに入学して1年Dクラスに配属された綾小路清隆だったが、学校は実力至上主義の看板とは裏腹に、生徒に現金と同価値のポイントを月10万円分も与え、授業や生活態度についても放任主義を貫く。夢のような高校生活の中で、散財を続け自堕落な日々を送るクラスメイトたち。

 しかし、間もなく彼らは学校のシステムの真実を知り、絶望の淵に叩き落とされるのだった……!

 落ちこぼれが集められたDクラスから少年少女たちが見出すものは、世界の矛盾か、それとも正当なる実力社会か。

>>TVアニメ公式サイト
>>公式Twitter(@youkosozitsu)

(C)衣笠彰梧・KADOKAWA刊/ようこそ実力至上主義の教室へ製作委員会
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