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「プリキュア」感謝祭上映会 vol.2イベントレポート

「プリキュア」感謝祭上映会 vol.2 声優・三瓶由布子さん、沖佳苗さんが登壇――『フレッシュプリキュア!』が無ければプリキュアシリーズは続かなかった!

今年で15周年を迎える『プリキュア』シリーズ劇場版の上映会第2弾「『プリキュア』感謝祭上映会 vol.2」が、2018年4月29日(日)丸の内TOEIにて開催されました。

会場には三瓶由布子さん(『Yes!プリキュア5』キュアドリーム/夢原のぞみ役)、沖佳苗さん(『フレッシュプリキュア!』キュアピーチ/桃園ラブ役)、小村敏明さん(シリーズディレクター)、前川淳さん(シリーズ構成)、鷲尾天プロデューサー、梅澤淳稔プロデューサーが登壇。

イベント中では『プリキュア』シリーズの映画作品の上映に加え、当時を振り返ってのトークショーが行われました。トーク中には『フレッシュプリキュア!』が無かったらここまでシリーズが続かなかったと、前川さんが熱弁をふるう場面も……! 作品に対する熱い思いがたっぷりと語られた本イベントについて、レポートします。

▲左から梅澤淳稔プロデューサー、前川淳さん、沖佳苗さん、三瓶由布子さん、小村敏明さん、鷲尾天プロデューサー

▲左から梅澤淳稔プロデューサー、前川淳さん、沖佳苗さん、三瓶由布子さん、小村敏明さん、鷲尾天プロデューサー

 

三瓶さんがプリキュア15周年を振り返る

『プリキュア』を応援してきたファンへの感謝を伝える、シリーズ15周年記念イベント第2回目の会場では、『映画Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!』(2007)、『映画Yes!プリキュア5GoGo! お菓子の国のハッピーバースデイ♪』(2008)、『映画フレッシュプリキュア! おもちゃの国は秘密がいっぱい!?』(2009)を続けて上映。

カラフルな個性の5人のプリキュアが大活躍の「Yes!プリキュア5」。新路線で大ヒットしたシリーズ第4弾の劇場映画。

 

ミルキィローズの加わった「Yes!プリキュア5GoGo!」であり、プリキュア5周年記念の劇場映画として大ヒット! 後のオールスターズの原点となった同時公開の「ちょ~短編」も!

 

ダンスやファッションなどの新要素を詰め込んだプリキュアシリーズ第6作。

 

映画上映後には、『Yes!プリキュア5』と『Yes!プリキュア5GoGo!』、『フレッシュプリキュア!』より、キャスト陣、監督、プロデューサーが登壇。この日のために制作されたダイジェスト映像とともに作品を振り返りつつ、当時の思い出話や収録した感想について語ります。

まずは『Yes!プリキュア5』チームより三瓶さん、前川さん、鷲尾天プロデューサーが登壇。さっそくプリキュアシリーズが15周年を迎えたことについての感想を聞かれると、三瓶さんは作品の魅力を改めて実感していると言います。

「今では子供と一緒に(プリキュア)を観たり、ウソバーッカ(『映画プリキュアスーパースターズ!』に登場する敵役)の真似をやったり(笑)。すごい時間が経ったのを感じるし、15年経っても『プリキュア』が続いている凄さというか、作品の魅力を改めて感じています」。

▲三瓶由布子さん(『Yes!プリキュア5』キュアドリーム/夢原のぞみ役)

▲三瓶由布子さん(『Yes!プリキュア5』キュアドリーム/夢原のぞみ役)

 

鷲尾プロデューサーは『Yes!プリキュア5』製作時、主人公をどのような性格にするかを苦心したと言います。「あれだけ個性の強いメンバーの真ん中にいる人間って、どんな人だろうってずっと考えていて。みんなが「あっ!」と思うことを平気で言える人なのかもしれないと思ったんです」。

鷲尾プロデューサーの話を受け、三瓶さんは当時は演じるだけでいっぱいいっぱいだったとはにかみながらも、「改めて(作品を)振り返った時に、(夢原のぞみが)すごい人なんだと感じられて嬉しいですね」と、自身のキャラクターへの思い入れの深さを感じさせました

続いて、話題は『Yes!プリキュア5』の最終話「夢と希望のプリキュア5!」へ。最終話の展開について、三瓶さんは「ここまで一生懸命戦ってきて、最後は戦わないっていうのは印象深かったです」と、感慨深げに振り返ります。

また、登場する敵キャラクターについて、「コワイナーっていう敵がいるんですけれども、改めてデザインとか見ると本当に怖いなと思うんですよ(笑)。何だかデスパライアさん(※1)の心を映していたのかなって」と分析。さらに、「怖がっていたのはこの人自身なんだと分かって、敵だけど(内面が)掘り下げられていて、面白いなって思いました」と続けました。

最後に、三瓶さんが会場のファンともに夢原のぞみの口癖である「けって~い!」をポーズとともに披露。大きな拍手に包まれながら、『Yes!プリキュア5』のトークパートは終了となりました。

※1:プリキュアの敵対組織「ナイトメア」を支配している女帝。世界を絶望で支配することが目的。

 

『Yes! プリキュア5』、『Yes! プリキュア5 GoGo! 』概要

 

プリキュアが5人になってパワーアップ ! ! 大人気の学園アクションファンタジー 『 プリキュア 』 シリーズ4作目。

≪ストーリー≫
夢原のぞみは、サンクルミエール学園に通う中学2年生。ある日、図書館で不思議な本 「ドリームコレット」 を見つけたのぞみは、“ パルミエ王国 ” からやってきたココと出会います。

ココは、邪悪な組織 “ ナイトメア ” に滅ぼされてしまった故郷を蘇らせる為、どんな願いも1つだけ叶える力を持つ 「ドリームコレット」 を探し続けていたのです !

ただ、願いを叶える為には 「ピンキー」 を55匹探さなければなりません。しかも 「ドリームコレット」 を狙う “ ナイトメア ” と戦いながら … 。

ココを助けることに決めたのぞみは、 「ピンキーキャッチュ」 でプリキュアに変身 ! ! 4人の仲間と共に、プリキュア初の 「チームアクション」 でよこしまな野望に立ち向かう ! !

≪キャスト≫
キュアドリーム : 三瓶由布子、キュアルージュ : 竹内順子、キュアアクア : 前田愛、キュアミント : 永野愛、キュアレモネード : 伊瀬茉莉也

 

 
≪ストーリー≫
ナイトメアが消滅し、平和な日常を送っていたのぞみたち5人。ある日、のぞみの元に一人の少年が現れ、謎の手紙を渡される。

『 キュアローズガーデンで待っています … 』

手紙の主 「フローラ」 は不思議なメッセージを残して消えていった。手紙はローズパクトに変わり、突然そこに新たな刺客が現れた ! 手紙を渡した少年は巨大な鳥のような姿になり、のぞみを乗せて飛び立ち、間一髪を逃れる。

新たな危機をココとナッツが再びのぞみたちの世界に駆けつけ、5人は新しい変身アイテム、キュアモで新たなプリキュアに変身 !

5人は謎を解き明かすべく、キュアローズガーデンを目指す !

≪キャスト≫
キュアドリーム : 三瓶由布子、キュアルージュ : 竹内順子、キュアレモネード : 伊瀬茉莉也、キュアミント : 永野愛、キュアアクア : 前田愛、ココ : 草尾毅、ナッツ : 入野自由、ミルク : 仙台エリ、シロップ : 朴璐美

 

『フレッシュプリキュア!』がなければ、プリキュアシリーズは続かなかった

続いて『フレッシュプリキュア!』のトークパートでは、沖さん、前川さん、梅澤プロデューサーが登壇。

まずは15周年を迎えた感想について、沖さんは「いろんなことを思うし、最初はやっぱり『ハートキャッチ』(『ハートキャッチプリキュア!』)の最初の話とか観れなかったりして。でも最近では「頑張れ!」みたいな、暖かいお母さんみたいな気持ちで見られるようになってきました」と、自身の気持ちの変化について打ち明けます。

▲沖佳苗さん(『フレッシュプリキュア!』キュアピーチ/桃園ラブ役)

▲沖佳苗さん(『フレッシュプリキュア!』キュアピーチ/桃園ラブ役)

 

『プリキュア』シリーズ6作目となる『フレッシュプリキュア!』の製作中には強いプレッシャーを感じていたと語るのは、前川さん。「『フレッシュプリキュア!』がコケたらこれで終わるし、成功すれば戦隊モノみたいにずっと続くよと言われていたんです」。さらに、「その結果が今も続くプリキュアシリーズ15年を迎えました。何が言いたいかというと、僕たちのおかげっていう話です(笑)」と続け、会場の笑いを誘いました。

印象深かったストーリーとして、前川さんは本作の第23話「イースの最期! キュアパッション誕生!!」を挙げます。

「最初の企画の段階から、敵が4人目のプリキュアになるというのを聞かされていて。構成的なことを言うと、この回のために1話から22話までがあると言っても過言ではないんです。そして23話をどう見せるかということで、僕が考えたのが拳で語り合おうっていうことだったんですね。

女の子同士が殴り合うというのは色々問題があるんじゃないかと思ったんですけど、現場のスタッフや監督をはじめ、ファンの皆さんに本当にすごく良くしていただいて。『フレッシュプリキュア!』という世界観がこの回で決まったと言えるくらい、僕の中では非常に思い出のある話なんです」。

プリキュアの戦闘シーンについて梅澤プロデューサーは、「プリキュアってターゲットが幼稚園児・保育園児の子どもたちなんです。今まで自分の家庭の幸せしか知らなかった子どもたちが、幼稚園に行くと別の家庭の幸せとぶつかっちゃうんですよね。

自分が幸せだと思っていたものが、相手の幸せとは違う。でもその中ではどっちの幸せが正しいのかというような理屈で。(プリキュアは)幼稚園で起こっていることを、世界規模に広げただけです」とコメント。これには客席からも強い共感を呼んでいた様子でした。

また、本作第45話「4人はプリキュア! クリスマスイブの別れ!!」について、沖さんは今改めて観ることで、また違う視点を持つことができたと言います。

「(45話は)プリキュア側だけの話じゃなくて、お母さん達の気持ちも描かれているっていうお話なんですね。その時は自分が演じていたということもあって、桃園ラブの目線だったんですけど。大人になるにつれて、お母さんの目線も分かるようになるんです。

子どもが突っ走るのを止めてあげるのも愛なんだなっていうのも分かるんです。(お母さんと桃園ラブの)両方の気持ちが分かるからこそ、感じ方が違うというか。これこそ親子で観て欲しいプリキュアだなって思いました」。

最後に、前川さんが「この先も『フレッシュプリキュア!』が何らかの形で新しいのがやれたら、僕はどんな仕事も捨ててでもやりたいなと思っています。これからもプリキュアの応援をよろしくお願いします」と、ファンの期待を煽りつつ挨拶。

続いて沖さんが「今までの15周年ある作品の中で『フレッシュプリキュア!』を好きだなと思ってくれてたら本当に嬉しいです。たまに最初から観てもらったり、思い出していただけたらと思います」と語り、イベントは終了の時間となりました。

 

『フレッシュプリキュア!』概要

 

プリキュアの4人が異世界の独裁者メビウスの野望を阻止するため立ち上がる ! 不動のロングランを誇るプリキュアシリーズ6年目タイトル!

≪ストーリー≫
桃園ラブは、四つ葉中学校2年生。

ある日、人気ダンスユニット 「 トリニティ 」 のライブを見に行ったラブは、トリニティのリーダー・ミユキのダンスに大感動 ! ! 「 あたしもあんなふうに踊りたい! 」 と夢をふくらませます。ところが、突如現れた 「 ナケワメーケ 」 のせいで、ステキなライブ会場が大パニック ! !

さらに、それは全世界の支配 ・ 統制を目論む管理国家 「 ラビリンス 」 の、遠大な陰謀のごく一部で… ! ?

「 憧れの人を守りたい!トリニティのライブをもう一度見たい ! ! 」

強い気持ちに突き動かされたラブは、鍵型の不思議な妖精 ・ ピックルンと変身携帯手帳 ・ リンクルンの力で伝説の戦士 ・ プリキュアに変身 ! !
妖精の国スウィーツ王国から来たタルトとシフォン、そして幼なじみの美希と祈里と一緒に、愛と希望と祈りのハートで 「 ラビリンス 」 の野望を挫く ! !

≪キャスト≫
桃園ラブ ( キュアピーチ ) : 沖佳苗、蒼乃美希 ( キュアベリー ) : 喜多村英梨、山吹祈里 ( キュアパイン ) : 中川亜紀子、東せつな ( キュアパッション ) : 小松由佳、シフォン : こおろぎさとみ、タルト : 松野太紀、カオルちゃん : 前田健

[取材・文・写真/島中一郎]

 

イベント概要

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