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『ヤリチン☆ビッチ部』小林裕介×濱野大輝 対談|OAD化で、アニメの限界まで攻める!?

人気BLコミック『ヤリチン☆ビッチ部』OAD化で、アニメの限界まで攻める!? 遠野高志役・小林裕介さん&加島優役・濱野大輝さんインタビュー

Pixivにて2012年より連載開始した、おげれつたなかさん原作の『ヤリチン☆ビッチ部』。2016年には幻冬舎よりコミックス発売、その後ドラマCD化されるなど一躍人気BL作品となり、この秋、コミックス第3巻限定版の同梱OADに。OAD化に合わせて、主題歌CDが8月15日(水)にリリースされるなど、その勢いは止まりません!

OAD化を祝して、遠野高志役の小林裕介さんと加島優役の濱野大輝さんにインタビュー。同級生&新入部員同士で仲良しキャラを演じるお2人に、作品の魅力やOADの見どころなどを語っていただきました!

▲遠野高志役の小林裕介さん(左)と加島優役の濱野大輝さん(右)

▲遠野高志役の小林裕介さん(左)と加島優役の濱野大輝さん(右)

アニメ化が決まった時の感想は「正気か!(笑)」
――お2人はドラマCDから同作に関わられていますが、アニメ化が決まった時の感想は?

遠野高志役・小林裕介さん(以下、小林):これは2人とも……。

加島優役・濱野大輝さん(以下濱野):同じ意見で……。

小林・濱野:正気か!(笑)

濱野:果たしてアニメ化して、世に出てよいものだろうかと。ドラマCDも大好評で、たくさんの方に聴いていただきましたが、アニメとなるとまたパンチ力が違いますから。

小林:映像的にも18禁だろうと(笑)。

濱野:「本気でアニメ化します!」と熱く伝えられたら、僕たちも最後まで一緒に頑張りたいなと思いました。

小林:アニメになったら、とんでもない絵になると思うし、お芝居でパワー負けするわけにはいかないというプレッシャーもありました。

濱野:PVなどで少しずつ映像が公開されましたが、ものすごく力が入った作画だったし、プロモーションも精力的に展開されていて本気さを感じたし、僕らも乗り遅れないように頑張らなきゃという思いも一層強くなりました。

――原作を読んだり、演じてみた作品の印象をお聞かせください。

小林:初めて作品名を聞いた時、「絶対ヤバいヤツだ」と(笑)。実際、ヤバかったんですけど、想像とは違うヤバさで。BLというよりギャグのテイストのほうが強いので、原作を読み終わった時は「ヤバ面白いぞ」と思いました。

ただ、ギャグだからこそ、自分たちのやり方次第で面白くも、つまらなくもなる可能性があるわけですが、キャストのメンバーを見て、これは間違いなく面白くなると安心したし、実際に収録しても面白過ぎて笑いをこらえるのがツラくて。

濱野:僕はBL作品でメインキャラを演じるのは初めてで、タイトルだけ先に聞かされた時、「これはスゴイものがきてしまった」と驚きました(笑)。

でも、原作を読んだり、Pixivで見たりすると、どんどん引き込まれていって。詰め込まれたギャグ要素に加え、恋愛的な要素が出てきたり、描写の緩急が絶妙で、演じがいがある作品だなと思いました。

遠野は一般人かつ常識人で、演じる時は絵に負けないようにパワフルさを意識。一方、加島はちょっと天然が入った純粋な高校生代表で、遠野も頼りにするキャラ
――まず、小林さんが演じる遠野というキャラの印象と、演じる時に心掛けていることは?

小林:遠野君は普通の高校生として男子校に転校してきて、たまたま入った写真部(通称、ヤリチン☆ビッチ部)がヤバいところで。部員達の脅威に飲み込まれないように貞操を守ろうと日々、奮闘しています。

▲小林裕介さん演じる遠野高志

▲小林裕介さん演じる遠野高志

小林:「大変そうだな。写真部を辞めればいいのに」と思うんですけど(笑)。彼は一般人であり、常識人として周りに流されない強さを持っていてほしいなと思っていたので、ツッコミにも、先輩にも臆せず、自分の領域に入らせないくらいのパワーを出さないといけないなと。

また、周りが濃い、色物キャラが多いので、真人間だけども目立たないとダメだなと思って演じていて、そこはアニメでも変わっていません。ツッコミのキレと誰にも臆さないパワーを常に出すように心がけています。

濱野:遠野は一般人代表というか、ノンケ代表みたいなところがあって。ヤリ部の中でも、新入部員だけどバランサーみたいな、物語をまわしてくれる存在であり、ブレない強さもあります。一見、なよなよした感じで守ってあげたい系に見えるけど、実は心の中には芯の強さがあったりして、不思議な魅力があるキャラだなと思いました。

――では、濱野さんが演じる加島についての印象は?

濱野:加島は純粋な高校生代表みたいな、純粋と書いて「バカ」と読むみたいな時もたまにありますけど(笑)。急に「オレ、タチ!」って叫んだり、キラキラしたり、環境の順応する能力はあるけど、状況をまったく疑わない、真っすぐなところが彼の魅力かなと思うので、演じる時もそういう部分は大切にしたいなと。

▲濱野大輝さん演じる加島優

▲濱野大輝さん演じる加島優

濱野:また、遠野との関係や先輩達との掛け合いの中で、特に好きな人にはちょっと距離感を意識するようにドラマCDの頃からやっていたし、アニメでは更に絵が付くので一層気を使ったところでもあります。

小林:純粋だし、おバカでもあるけど、男らしさがある子で、もし遠野のそばに加島君がいなかったら、やりたい放題されていたでしょう(笑)。遠野が自分を保てているのは彼のおかげだと思うし。でも、彼に塩対応しちゃうことが多いんですけどね。

濱野:本当だよ!

小林:とはいえ、頼っている部分も大きいので、これからも友達として……“友達として!”いられればいいなと。

濱野:そこ強調しますね。

――2人が写真部を訪れた時、加島が「入るのやめます」と言っていたら、遠野も入部せずに逃げられた気も。

小林:もし、遠野の後ろに加島が立っていなかったら、こんなことになっていなかった(笑)。

濱野:確かに。遠野は加島に助けられているけど、巻き込まれた感もあるかも(笑)。

――思い起こせば、写真部に入る必然性があったのは、写真が好きだった加島だけで。

濱野:いつもカメラを持ち歩いているくらいだし。遠野は楽そうだからという不純な理由で。

小林:その報いでしょうか。それにしてもしっぺ返しがヒド過ぎますけど(笑)。

個性が強烈なヤリ部メンバー。キャスト陣がどう演じるのかに注目!
――2人が所属する通称「ヤリ部」の、写真部のメンバーは個性的ですよね。

濱野:先輩方はたぶん、いろいろな経験をされてきて、最近では過去に何があったのかもと分かってきて。大爆発するに至ったエピソードもこれから楽しみではあるんですけど、キャラとしては最初、「何だ、こいつら!?」と(笑)。こんなに変わり者が勢ぞろいする作品は滅多にないですよね。そして、キャストの先輩方がどう演じるのか楽しみでした。

▲場面カットより

▲場面カットより

――1話では、田村の強キャラに見えて、好意を表せない不器用さなども描かれていますが、百合はキャラが突出している気がして。強烈だったし、衝撃的で。

小林:それは間違いありません。

濱野:百合君を追いかけるジミー君との組み合わせは飛び抜けておかしいように感じます。本当は2人共、頭がいいのにね。

小林:2人は完全に変なキャラとして描かれているので特に目立ちますが、他のキャラもなかなかですよ。

▲場面カットより

▲場面カットより

濱野:糸目先輩はああ見えて強いし。

小林:例え一言しかセリフがなくても、確実に笑わせてきますからね。

濱野:収録の時も、糸目先輩が一番笑いをこらえるのがツライです。「今、しゃべった?」みたいな感じで。アレはズルいです。演じている山中(真尋)さんはブースにいるし、セリフもちゃんとあるのに、「あれ? 聴こえない?」。

小林:「糸目先輩、しゃべってたっけ?」って尋ねたら、小声で「しゃべってたよ」って(笑)。

濱野:明美先輩もあの笑顔の下に小悪魔的な魅力があったり、鹿谷先輩は変態ですし。みんな個性があって面白いですね。

▲場面カットより

▲場面カットより

――そして、遠野と同じクラスであり、加島の従兄弟でもある矢口君はいい子ですね。

小林:ノンケの遠野も「かわいい」とよく言っているし。

濱野:村瀬(歩)さんはピッタリですね。

小林:最近、やっちゃん(矢口の愛称)の化けの皮がはがれましたけど(笑)。

濱野:でも、加島の前では見せていないので、今後が楽しみですね。

――三角関係にも見えるような?

濱野:けど、「実際はどうなのか?」ですよね。

小林:加島って、やっちゃんをあくまで男同士の友情として見ているよね。遠野はかわいいを通り越して、「やっちゃんだったら」と言ってるけど、理性はまだ保ってます。「やっちゃんはどう思っているのか?」「やっちゃんに好意を持つ田村先輩は?」など、徐々に明らかになりますのでお楽しみに。

▲場面カットより

▲場面カットより

加島が初めて部室に行った時の、キラキラとかわいさが印象的。遠野が部室を開けた瞬間の映像は、限界に挑戦!?
――ちなみに、アニメの収録現場の雰囲気はいかがでしたか?

濱野:ドラマCDの時から変わらず、いつも通りで、本当の部活のような。みんなでずっとしゃべってますね。「何だよ、今の!?」「ふざけんなよ!」とかいろいろ言いながらも、切り替えるところは切り替えて。

小林:あと、(百合役の)佐藤拓也さんがマイク前に立つだけでみんな笑っちゃって。

濱野:あれは笑っちゃいますよ。収録前にウォーミングアップされるんですけど……。

小林:「あぅっ! あうっ!」とか発声練習を始めて(笑)。

濱野:「その声、本番で使いますか?」と、みんなで突っ込みながら楽しくやってます。

▲場面カットより

▲場面カットより

――第1話のお気に入りシーンや、面白かったシーンは?

濱野:加島がヤリ部に初めて行った時に、「じゃあ、お前はタチな」と言われて、「俺、タチ!」と、キラキラとかわいい絵になるシーンは、マンガからそのまま飛び出してきたみたいに再現されていて。こんなに、加島はキラキラとかわいい顔をしていたんだなと。

それに対して、遠野はこんなに冷たい顔をしていたんだなと(笑)。初々しさもありつつ、巻き込まれる前でもあって。そこは好きなシーンです。

小林:全体的な印象になりますが、遠野は相変わらずツッコミが多いなと。ドラマCDの時よりも尺的にもギュッと濃縮されているので、ドラマCD以上にツッコんでいる量や速さがハンパじゃなくて。

濱野:テンションも上がりまくりでしたよね。

小林:でも、ずっと張り上げてばかりだと聴いている人もつらくなってくるかなと思って、緩急を付けて。加島に対してはボソボソとしてみたり、同じツッコミをしないようにして。ツッコミの組み立てが大変だったけど、そこが見てもらいたい部分でもあります。

▲場面カットより

▲場面カットより

――第1話で、遠野がヤリ部のドアを開けた瞬間の絵面と光景は衝撃的でした。

濱野:何か音を立てて動いているし。あんなの、アニメではなかなかないですよね。

小林:なかなかどころか、普通は絶対にないよ!

濱野:もし地上波だったら、キャラの顔以外は全部モザイクでしょうね。

小林:それか「しばらく音声のみでお楽しみください」か(笑)。

濱野:まさに、OADでしかできないぶっ飛び方で。そこも注目ポイントですよね。

小林:OADだったらここまで攻められるんだぞと。

――全体的に、絵のタッチがポップでかわいい感じですね。

濱野:カラーリングとか。そこは、スタッフさんたちが頑張って、世界観を崩さないように作ってくださっているなと感じました。

▲場面カットより

▲場面カットより

――また、キャラのかわいい感じとギャグシーンのギャップも面白くて。

濱野:だまされますよね。一見、「これ、まともな作品じゃない?」と錯覚させるような。

小林:その落差が、この作品の魅力でもあると思うので。

濱野:お話や会話のテンポもいいし。

キャラ9人で歌う主題歌「Touch You」はポップでぶっ飛んだ曲!?
――OADに先駆けて、キャラ9人の「性春♡男子s」として歌っている主題歌「Touch You」がリリースされましたが、どんな曲なのか、ご紹介お願いします。

小林:作品のテイストに沿ってポップな楽曲になっていて。歌詞はぶっ飛んだところがありますが、9人で歌う全体バージョンは明るくて。

濱野:僕はレコーディングの時、全体バージョンの方がぶっ飛んでいる感覚があって。

小林:そう思っていたのは加島君だけ。

濱野:僕だけずっと、だまされてました。みんなに後で聞いてみたら全然違って(笑)。それぞれのキャラの個性が出ているし、それぞれのソロバージョンでは更に色濃く個性があふれ出てます。

小林:どうやら、ハイレゾ配信されているみたいですね。

濱野:悪ふざけですよ、本当に! ハイレゾにすることで隠れていたいろいろなものが聴こえてくるということで、普通の音質やイヤフォンでは聴こえない1つ1つの吐息なども……吐息多めな方もいますし。

小林:2人ばかり(笑)。また、10月から連続でキャラクターソングシリーズもリリースされますので、併せて楽しんでいただければ。

ヤリチン☆ビッチ部 主題歌「Touch You」

ヤリチン☆ビッチ部 主題歌「Touch You」

――2019年1月27日(日)には、スペシャルイベントの開催が決定していますが、意気込みをお聞かせください。

小林:何となく「こういうことをやります」というのはうかがっているので、後はいかに羞恥心を捨てられるか、ですね。お客さんに見られるのと、見られないのとでは全然違うし、この作品に関しては超えなくてはならないハードルが大きいので。

濱野:僕は、この作品のイベントに出演するのは初めてなので、ヤリ部ファンの皆さんと交流できることも、どう盛り上がるのかなと楽しみにしながらも、怖さを感じている自分もいて(笑)。

――このイベントで、アニメの第2話も上映されるそうですね。

濱野:1話よりも更に各キャラが掘り下げられて、特に1年生の加島とやっちゃんは過去に何があったのか、とか。チビ加島とチビ矢口のかわいさも楽しみにしていただきたいですね。

小林:そして、遠野と加島の関係性が一歩進みます。ということは、あんなシーンも……。収録では「もっと熱烈にしてください!」と言われた覚えがあるので、熱い感じになっているかと思います(笑)。

濱野:ドラマCDよりも臨場感もあって。絵の力ってすごいですね。

――最後に『ヤリチン☆ビッチ部』の魅力と見どころ、皆さんへのメッセージをお願いします。

濱野:タイトルからは想像できないような笑いと胸キュン、そして青春と、いろいろなものが詰まった作品であり、その破天荒さを何も考えずに楽しんでいただければいいかなと思っています。

また、マンガがそのまま飛び出したようなアニメになっているので、原作と合わせて見るとより楽しんでいただけると思います。アニメ化が決まってから、ここまで待ってくださった皆さんには「期待していただいていいですよ」と言いたいです。

これからも原作は続いていますので、ずっとヤリ部を愛してくださった方も、OADをきっかけに好きになってくださった方も応援よろしくお願いします。

小林:この作品はそれぞれのキャラが個性豊かで、キャストの皆さんも魅力を出せるように全力で、遊び心たっぷりで演じてきたドラマCDから、全てがパワーアップして1つの完成形になったのが今回のOADだと思っています。これが、大人が全力で遊んだ結果なんだと思いながら、OADを楽しんでいただけたら、頑張った僕らへの労いになります(笑)。

もし、この作品をお友達などに布教しようと思っている方は、ちゃんと「要注意だぞ」と忠告したうえで(笑)、ヤリ部ファンの輪を広げていただけたらと思うし、来年1月のイベントでも一緒に盛り上がれたらいいなと。まずは、このOADをおのおのの見方や楽しみ方で見てください。

――ありがとうございました。

なお、アニメ第1話が収録されたDVD付き限定版『ヤリチン☆ビッチ部』コミック第3巻は、2018年9月21日(金)発売。限定版のみ、2019年1月27日(日)開催のスペシャルイベントへの優先販売申し込み券付きとなっていますので、アニメもイベントもみんなで盛り上げちゃいましょう♪

DVD付き限定版『ヤリチン☆ビッチ部』コミック第3巻
発売日:2018年9月21日(金)
価格:アニメ第1話収録DVD付き限定版 4,536円(税込)
封入特典: 2019年1月27日(日)開催のスペシャルイベントへの優先販売申し込み券付き
※予約受注生産(〆切済み)のため、発売日に店頭などにない可能性がございます。予めご了承ください。
※DVD、封入特典なしコミックのみの通常版も同時発売

ヤリチン☆ビッチ部 主題歌「Touch You」
私立モリモーリ学園 性春♡男子s(遠野高志/加島優/矢口恭介/ジミー/百合絢斗/田村唯/明美圭一/糸目幸士郎/鹿谷樹)
発売日:2018年8月15日
価格:1,500円(税込)
発売:東宝

アニメ『ヤリチン☆ビッチ部』公式サイト
アニメ『ヤリチン☆ビッチ部』公式twitter@yaribu_anime
『ヤリチン☆ビッチ部』原作公式サイト

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