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【夏アニメ特集】『戦姫絶唱シンフォギアXV』立花響役・悠木碧インタビュー

【夏アニメ特集】『戦姫絶唱シンフォギアXV』立花響役・悠木碧さんインタビュー│7年前の不安が覚悟に変わった「響であることは誰にも負けません」

『戦姫絶唱シンフォギア』は、歌で戦う。

一体どういうことなのか? 多くのアニメファンを困惑させた第1期放送前。

しかし、今は違う。『戦姫絶唱シンフォギア』=「熱い歌、熱いバトル」という図式は、今やアニメファンではおなじみとなった。そして、第5期『戦姫絶唱シンフォギアXV』が制作されるまでの長いシリーズとなった。

作品を見る側からしても、作品を追いかけるという、ある種これも長く心地よい戦いの歴史になったことだろう。

「戦う術が分かってからは、その不安を受け入れられるようになったんです」

まるで『戦姫絶唱シンフォギア』のファンと同じ気持ちを語るのは主人公・立花響役の悠木碧さん。

個性豊かなキャラクターによる熱いバトルやストーリー展開、声優陣が歌う渾身の楽曲・キャラソンの数々、大型ライブの開催など、ファンの心を掴んで離さない魅力を持つ『戦姫絶唱シンフォギア』シリーズ。

2019年7月からは、第5期でありTVアニメシリーズ完結編となる『戦姫絶唱シンフォギアXV』の放送が開始する。

長きに渡り『シンフォギア』がファンから愛され続ける理由について、悠木さんが7年間積み上げてきた想いと共に語っていただいた。

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“なんとかここまでやってきた”約7年半で、不安が覚悟に変わった

――2012年に放送された第1期から始まり、ついにTVアニメシリーズクライマックスの第5期を迎える今の心境をお聞かせください。

立花響役・悠木碧さん(以下、悠木):第1期はストーリーが完結していたこともあって、続きがあるとは思ってもおらず、その瞬間にすべてをぶつけるように臨んでいました。

それが第2期、第3期と続き、ついに第5期を迎えることができるなんて。ここまで続いていくのは、昨今のアニメ事情において本当に稀なケースだと思うので、長く愛してくださるみなさんには感謝の気持ちでいっぱいです。

また、シリーズを重ねるごとに熱量が下がるどころか、上がり続けているのは『シンフォギア』の魅力だと思いますし、より新しいお客さんに触れていただけることはとても嬉しいです。

――気持ち的には“やっとここまで来た”なのでしょうか? それとも“あっという間だった”?

悠木:“やっとここまで来た”ですかねぇ……(笑)。言葉を上手に選ばず言うなら、第2期の発表があったときの「終われなかったんだ」という絶望って、私の中では大きくて(苦笑)。

もちろん、作品を続けられることはとても嬉しかったんですけど、正直なことを言うと「この大変な現場がまだ続くんだ」とも思いました。そのくらい全力で挑んでいたんです。

それで第2期が終わって「第3期が決まりました!」と、第3期が終わって「第4期、第5期が決まりました!」と言われて、「そうか、まだ立ち止まっちゃいけないんだ」と感じながら走り続けてきて。

そして、第5期はクライマックス中のクライマックス。シリーズとしての集大成を迎えて物語の真相に迫っていくので、今は“なんとかここまでやってきた”という気持ちです。

――第1期が2012年の1月に放送されたので、間が空いているとはいえ7年半もの年月を『シンフォギア』と寄り添ってきたことになりますよね。

悠木:常に「これで終わりかもしれない」と思いながら第5期まで続いた状態なので、「第5期まで来ちゃったなぁ」という感覚ではあります(笑)。

常に最後までやりきってしまうので、こちらもそのときの全力を出し切っちゃうんです。

その後に続編の話を聞いて、「120%を出したのに、今度はそれ以上の全力を出さなければならない?」というやり取りが3回も続いたら……(笑)。

――(笑)。

悠木:とは言え、こちらも後半くらいから薄々感づいていましたよ!「次、来るな」って!(笑)

ただ、第4期が終わっても既に第5期が控えている状態だったので、今回はいつもとは違う覚悟で挑んでいます。

実は、第1期の頃は「私じゃ不足しているな」と思うことがありました。でも、第5期まで続くと“できる・できない”の話ではなく、“いかに響として存在するか”という覚悟を持つことが重要だと気がついて。

歌や芝居をこうして……というより、“響であることに関しては誰にも負けない”という自信を持たせてもらった7年間でした。

――その覚悟や自信は何がきっかけで生まれたのでしょう?

悠木:決して第1期が心残りだったわけではありませんが、当時は目標に達することができないほどに、自分の理想や周りが求めているもののハードルが高く、一方で私自身の技術は低くて。

第2期では第1期で生まれた反省点を改善できたので、第3期ではその精度を突き詰めようと努め、第4期、第5期と現在に至っています。

そして、その中で「悩んでいる暇はない」という結論にたどり着きました。もちろん不安でしたが、私が不安がっていられる年齢じゃなくなったと言いますか。

第3期からは後輩も出演するため、私が不安がっていると後輩も萎縮させてしまいますし、それまでは追いかけている側でしたが、背中を見せなくてはならいないと自覚した頃から、ビビってはいけないと実感するようになりました。

そういう意味では、響と同じだったと思います。第1期の頃は本当に不安でしたが、第2期からは仲間が一気に増え、徐々に「戦場に立つってこういう感覚なんだな」と。

戦う術が分かってからは、その不安を受け入れられるようになったんです。

――仲間が増えた点において、第2期ではどういった心持ちで収録に臨んでいたか覚えていますか?

悠木:仲間が増えたことは純粋に嬉しかったです。マリアさんたちが仲間になることは最初の頃に聞いていましたが、どうやって仲間になっていくのかが楽しみで。

響自身も諦めない子なので、彼女が前を向いている限りは私も前を向こうという気持ちでした。

私自身としても、第2期は「やってやるぞ!」という姿勢で臨んでいたため、前向きに始まり、前向きに終わることができたと思います。

――歌アフレコに関しても第1期よりボリュームが増したと思います。

悠木:第1期の頃は、戦闘中の「はぁっ!」といった声を歌にそれほど入れていなくて。そもそも当時はそれをどうやって飲み下していいのか、全然分かっていなかったんです。

でも「シンフォギアライブ2012」を経て、お客さんが『シンフォギア』に魅力を見出してくれていることを改めて肌で感じて。

そこで、私が響として受け入れてもらえた理由は、彼女の一生懸命さと私のがむしゃらだったところがシンクロしていたからなんだと、そのとき初めて気がつくことができました。

そう考えると、もっと色々なことができたと後から思いましたし、そういう意味では第2期があって良かったです。

第2期からは響の一生懸命さ、捨て身で戦っている雰囲気がどうすればより伝わるんだろうと考えながら演じていました。大変でしたが、その頃から「これが『シンフォギア』の楽しみ方なんだ」と理解できるようになってきて。

それに、私たちが楽しく充実した収録をした方が、お客さんもきっと楽しいんだとも思って。だから当時は大変でしたが、振り返ってみると楽しかった記憶の方が強いかもしれません。

――ちなみに、第4期の公式インタビューでは、第2期で未来と戦うシーンを通して「これが『シンフォギア』なんだ」と実感していたとお話されていましたよね。

悠木:あの戦いは、響と未来からすればとても重要な出来事で、後の関係性においても大きな影響を与えているんですよね。

個人的にも、そのシーンで改めて『シンフォギア』という作品を掴めた気がしますし、芝居で殴り合えて楽しい収録だったことを今でも覚えています。

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