声優
「Run Girls, Run! 2nd Anniversary LIVE 1.2.3ジャンプ!!!」夜公演レポ

嬉しいと幸せって言葉しか出てこない! |「Run Girls, Run! 2nd Anniversary LIVE 1.2.3ジャンプ!!!」夜公演レポート

2019年8月4日、声優ユニット「Run Girls, Run!(以下、RGR)」のデビュー2周年を記念するイベント「Run Girls, Run! 2nd Anniversary LIVE 1.2.3ジャンプ!!!」がSHIBUYA CLUB QUATTROで開催された。

なんと「RGR」が単独イベントで10曲以上披露するのは、2018年11月10日の「Run Girls, Run! 1st LIVE TOUR 止まってなんかいられない」のファイナル・品川ステラボールぶりのこと。

3人で定期的にイベント出演を果たしていたため気づかなかったが、おおよそ1年ぶりとなる単独ライブ。その場所として選ばれたのが、SHIBUYA CLUB QUATTROだった。

ちなみにSHIBUYA CLUB QUATTROは1988年にオープンした由緒あるライブハウスである。これまでも多くのアーティストを輩出した伝統の場所に「RGR」が立つのだ。

今回、アニメイトタイムズでは夜公演の模様をレポートしたい。デビューから2年。数々のステージに立ちパフォーマンスを磨いてきた「RGR」。昼公演を経て、更に堂々とした姿が印象的な彼女たちの姿があった。

そう、約1年ぶりの単独イベントに期待がこみ上げていたのは、彼女たちだけでなく、会場に集まったファンからも伝わってきたのだった。

夏と冬の楽曲にも期待

定刻になると2018年5月12日のGreen Leaves Fesで披露された「カケル×カケル」の衣装で登場する3人。オープニングナンバーは1stシングル「スライドライド」だ。

TVアニメ『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』のOPテーマであり、「RGR」にとって初のアニメタイアップ曲。疾走感のある楽曲は走り出した彼女たちを象徴するかのような雰囲気を放っていた。

この日のチケットは完売。追加席を発売するとそちらもほぼ完売するなど、彼女たちのパフォーマンスを楽しみに待っていたファンの熱気がコールとなって木霊する。会場全体を包むファンの歓声は一年前とはより大きく違うものになっていた。

ファンの声が大きければ大きいほどアーティストというものは、ボルテージを上げていくものである。

MCを挟み、「スライドライド」のカップリング曲「サクラジェラート」。続いて「秋色ツイード」へ。この2曲は作詞が只野菜摘さん、作曲・編曲を石濱翔さんが担当している。

それぞれ季節感のある雰囲気のメロディに民族楽器を織り交ぜたアレンジが彼女たちの歌声によく映える。

以前の取材で「『RGR』はカップリングもいいんですよ」と林さんが語っていたように、表題曲以上にB面曲はアーティスト性を前に出した作品に仕上がっている。

A面でアイドル性の高いキラキラした楽曲が前に出ている分、切なさの残る楽曲がより際立っている聴こえるのだ。

シフトしちゃだめ?

「私たちのはじまりの曲を歌いたいと思います」

4曲目は彼女たちにとってはじめての持ち曲となった「カケル×カケル」だ。神前暁さんが彼女たちのはじまりのために書き下ろした疾走感のあるロックナンバーに、先輩たちの背中を追いかける健気な女子高生の心境を紡いた只野菜摘さんの歌詞が完璧に調和している。

と、ここでメモを取る手が止まっていた。初めてライブで「カケル×カケル」を聴いたのは、「Run Girls, Run! ショーケースイベント 位置についてよーいドン!」だったか。

デビュー直後にして完成度が高いと感じさせた3人。今では、すっかり堂々としたパフォーマンスを魅せるようになった。

はじまりの1曲をバックに物思いにふけっていると、2019年3月に解散した“7人の先輩たち”が送り出した名曲「SHIFT」が炸裂した。

解散を発表してから初となる「FINAL TOUR - HOME - 〜PART I Start It Up,〜」の1曲目で披露された「SHIFT」。辛気臭い気持ちを一気にぶっ飛ばして、今をとことん楽しむのが正解なんだと教えてくれた「SHIFT」を、「RGR」がカバーしている。

正直、7人の楽曲を3人で歌っているのだから体力的には辛いに決まっている。だが、そんなこと感じさせもせず、歌い踊る「RGR」の笑顔が印象的だった。

今回は吉岡茉祐さんのソロパートを林さんが、リーダー・青山吉能さんのソロパートを同じくリーダーの森嶋さんが。そして、山下七海さんのソロパートを厚木さんが担当していた。

余韻に浸る間もなく今度は「地下鉄ラビリンス」のイントロが流れる。

2曲連続で「MONACA」広川恵一さんの楽曲に作詞家・只野菜摘さんの情景が思い浮かぶ詞がベストマッチした作品をカバーするとは流石に想像できなかった。

7人の先輩たちの楽曲を歌う彼女たちを見ていると、ふとこの日のことが頭をよぎった。

『Run Girls, Run!』がアニサマけやき広場にてスペシャルステージを開催!『Wake Up, Girls! 』のカバー3曲を披露!

まだ「RGR」としての持ち曲すらなかった2017年の夏。あれから2年が経ち、「RGR」としてのたくさんの名曲が彼女たちの財産になったのだ。

赤・橙・水にメンバーカラーが決定

デュエットコーナーに突入する直前、いよいよ「RGR」にメンバーカラーが誕生したことが発表された。

■林鼓子さん 赤
■森嶋優花さん オレンジ
■厚木那奈美さん 水色

上記に決定したという。これからはピンク一色ではなく、それぞれの推しをそれぞれの色で応援してもらいたい。

と、会場が更に湧いたところで、ここからは夜公演限定のデュエットコーナーに突入する。

まずは、林さん&森嶋さんによる「ライオン」だ。

“7人の先輩たち”とユニットでコラボしたMay'nさん。「ANIMAX MUSIX 2018 YOKOHAMA」の3本勝負でコラボした中島愛さん。この2人によるデュエット曲を敢えてここで持ってくるとはニクい演出じゃないか。

続いての楽曲はイントロが流れた時点で、プレス席に座っていた僕の目の前に居たファンが崩れ落ちているのが見えた。

「Mermaid festa vol.2 ~Passionate~」だ。季節感にバッチリハマるタオル曲を林さんと厚木さんが歌い上げた。「Run Girls, Run! 1st LIVE TOUR 止まってなんかいられない」では林さんがソロで「Snow Halation」を歌い上げていただけに、やはり「μ's」が世の中に与えた影響はあまりにも大きいのだ。

デュエットコーナーの最後を飾るのは「でび&えん Reversible-Ring」。この曲は厚木さんの提案により即決で決まったらしい。

これまで3人やソロはあったがデュエットでのパフォーマンスはユニット結成史上初の試みとなる。

これからもまたデュエットでのパフォーマンスが観たくなる。そんな気分になる最高のパフォーマンスだった。

青春アルゴリズムはきっと大事な一曲になる

ライブはいよいよ終盤戦へ。「ダイヤモンドスマイル」の衣装に着替えた「RGR」が再登場し「i☆Ris」の「Make it!」がヒットすると今回特別枠として設けられていた女性ゾーンから大歓声が巻き起こった。

アニメ「プリパラ」第1クールOPテーマ「Make it!」。「i☆Ris」の運命を大きく変えることにもつながった楽曲を「RGR」がカバーする。その理由はこの後のセットリストに秘められていた。

「キラッとスタート」、「Go! Up! スターダム!」。そう「キラッとプリ☆チャン」のOPテーマが続く。

ふと気になって「キラッとスタート」の発売日を調べてみると、2018年5月2日リリースであることが分かった

あれから約1年半も経っていたのだ。「RGR」の歴史は「キラッとプリ☆チャン」の歴史でもある。声優として主題歌アーティストとして一回りも二周りも成長した。

そんな気概を感じさせるように、以前よりもダイナミックにダンスで楽曲を表現している。声が震えることもなければ、ミスも目立たなくなった。

「RGR」が走り抜けた2年目は一体どんな壮絶な道のりだったのだろうか。とにかく度胸が付き、物怖じしなくなった印象を受ける。

彼女たちを見ていると、思わず何事も経験を積み重ねるしかないのだと、襟を正したくなる気分になった。

そして、いよいよライブも大詰めだ。初披露となる新曲「青春アルゴリズム」の披露が発表されると、振り付けは「サクラジェラート」と同様に、厚木さんが担当していることが発表された。

林さんが「クルマの中で聴いて欲しい」と語っていたちょっと切さのあるシティ・ポップ「青春アルゴリズム」。

その振り付けは随所に彼女の歴史を感じさせるようなエッセンスが入っており、非常に見応えのあるものに仕上がっていた。

この先、何年経ってもライブの終盤で披露されそうだ。と、勝手に思ってしまう。

そして、ライブ本編のラストナンバーは「ダイヤモンドスマイル」だ。

2つのサビで構成されている「ダイヤモンドスマイル」を歌う3人はまさに完全燃焼へと向かっているかのように全身を使ってパフォーマンスしている。

「ダイヤモンドスマイル」が初披露された「Run Girls, Run! 位置について、よーい! AnimeJapan!ステージ2」のように鬼気迫っている雰囲気はもうない。ステージを楽しむ余裕が彼女たちから溢れている。

この日一番の永遠の輝きと比類ない笑顔を魅せて、3人はステージを降りていった。

走り抜けてきた2年目に感じた成長

ちょっと話が逸れるがここまでライブを見た感想を書き残しておきたい。昨年のツアーから「RGR」は数々のイベントに出演し、大きく進化した。

お披露目イベント時に感じた完成度の高さと3人のバランスの良さはそのままに、個々のパフォーマンスが飛躍的に成長した。

品川で見た昨年のツアーとは明らかに違う。

林さんは歌唱力により深みが出るようになった。心の琴線に触れる歌声。歌っている際の独特の癖がドンドンいい方向に向かっている。

まだまだ17歳。限りなく完成度の高い未完の大器はまだまだ伸び代を感じさせる。

例えば、「秋色ツイード」のファルセット。例えば「Break the Blue!!」ソロパートのしゃくり。

彼女の喉から出る音を聴いた瞬間に、思わずステージに目を釘付けにされる瞬間が度々あった。

振り付けで3人それぞれがセンターに立つことはあるが、やはり 「RGR」のセンターは林鼓子しかいない。そう感じさせる魅力が林さんにはあるのだ。

次に森嶋さん。明らかに歌唱力がアップしていた。「RGR」で最も美しい低音を持つ彼女の歌声をもっと、もっと、もっと聴きたくなる。そんな歌声が広がっていた。

また、デビュー時からステージ上での愛くるしい可愛らしさが強みだった森嶋さんだが、また一つ新しい魅力が際立ちはじめた。

パフォーマンス中、可愛いだけじゃなくて、キレイだなと思う仕草や表情が多く見受けられた。

「立場が人を育てる」と言うが、メンバーを牽引するリーダーとして彼女が人知れず努力したことは決して裏切らない。

それがパフォーマンスやMCにもハッキリと現れていたように思う。

最後に厚木さん。歌唱力がグンと伸び、安定感のあるパフォーマンスを魅せるようになった。だけではなく、これまでも定評のあったステージ上での表現力がより一層凄みを魅せるようになった。

涼しい目元が見つめる視線の先。細かな手の動き。時折見せる満面の笑み。ダンスソロでは彼女がセンターに立つシーンが一層目立つようになった。

古風で奥ゆかしい彼女が魅せる表現力はこれからも更に磨き抜かれていくだろう。

never-ending!!

閑話休題。

大歓声の「Run Girls, Run!」コールを聴き、ステージへ戻ってきた「RGR」。アンコール一曲目は「Break the Blue!!」だ。

「Break the Blue!!」は森嶋さんがヒロイン・グリペンを演じた「ガーリー・エアフォース」のOPテーマである。ヒットメーカー高瀬一矢さんが作った疾走感のあるナンバーについてもこれまでと比べて最高の仕上がりとなっている。

特に「Break the Blue!!」を歌っている最中の森嶋さんの表情が抜群に素晴らしい。普段の愛くるしい雰囲気とは一線を画すように、洗練された大人の表情が印象的である。

そう、デビューから2年が経ち、3人はゆっくり、ゆっくりと大人になっているのだ。

アンコール2曲目は「never-ending!!」。「キラッとプリ☆チャン」の第4クールのOPテーマだ。

歌詞の最後を見てみると、この曲が2周年の記念ライブを締めくくる楽曲に選ばれたことが分かった気がした。

「 まだ、物語は 終わらない 未来へと 」

「RGR」は2年目が終了し、3年目へと進んでいく。圧倒的な成長速度で駆け抜ける3人。次はどこまで大きな一歩を踏み出すのだろうか。

最後に彼女たちが「never-ending!!」を披露する前のMCを本稿のお別れの言葉としたい。

「ここまであっという間の時間でしたね!皆さん楽しかったですか?(大歓声)。私もびっくりするくらい楽しすぎて。それも信じてくださった皆さんや用意してくださったスタッフさんたちのお陰です。感謝してもしきれないんです。なんて言えばいいのか…ありがとうかな?ありがとうみんな!今日は本当に来てくださってありがとうございました!」(厚木さん)

「『RGR』の活動をはじめて2年が経って。デビューした時私中学生だったんですけど(笑)。気付いたら高校2年生になって。こういうライブやイベント、ラジオ。4月からは『らんがばん』という冠番組もはじまって。本当にたくさんのことを経験することができています。辛いなってことや大変だなってこともあったけど、辞めたいって思ったことは一度もなくて。それはスタッフの皆さん、友だち、家族。そして、ここに来てくれた皆さん。今日はここに来れなかったけど、応援してくださる皆さんのお陰だなって思います。そして、勿論、横に居てくれる2人のお陰ですね。これから走り続けていく『RGR』をお願いします!」(林さん)

「今日はお越しいただき本当にありがとうございました!『RGR』として、声優の森嶋優花としてもう2年が経ちました。早いです。私は本当に声優になりたくて...。2年前に『RGR』に選ばれてからは本当に素敵な世界が広がっています。アニメのタイアップもたくさん組ませていただいたり、キャラクターの声を担当させていただいたり。私の大好きがいっぱいで。この仕事には好きが詰まっています。嬉しいと幸せって言葉しか出てこなくて、もどかしいんですけどね。3人でステージに立って、皆さんと同じ時間を過ごして、この時間が大好きだなって思いました。元気と笑顔を届けていきたいなって思っています。3年目もよろしくお願いします。今日は本当にありがとうございました!」(森嶋さん)

〔文 川野優希〕

公式サイト
公式ツイッター(@rgrofficial

6thシングル「Share the light」がTVアニメ「アサシンズプライド」OP主題歌決定!

★Run Girls, Run!のニューシングル「Share the light」が、TVアニメ『アサシンズプライド』のOP主題歌に決定! 作詞は只野菜摘氏、作曲は田中秀和氏(MONACA)が担当!!

楽曲情報

Share the light
アーティスト:Run Girls, Run!
作詞:只野菜摘
作曲・編曲:田中秀和(MONACA)

TVアニメ「アサシンズプライド」作品情報

2019年秋放送予定

Run Girls, Run! 2nd Anniversary LIVE 1.2.3ジャンプ!!!の追加公演が決定!!

8月4日東京・渋谷にて開催された「Run Girls, Run! 2nd Anniversary LIVE 1.2.3ジャンプ!!!」の追加公演が、11月24日(日)京都FANJにて開催されることが決定しました! 詳細は後日発表されるのでお楽しみに!

Run Girls, Run! 2nd Anniversary LIVE 1.2.3ジャンプ!!! 追加公演

日程:2019年11月24日(日)
会場:京都FANJ
〒606-0053 京都市左京区上高野車地町101 備前屋ビルB1F
出演:Run Girls, Run!(林鼓子 森嶋優花 厚木那奈美)

おすすめタグ
あわせて読みたい

関連商品

おすすめ特集

今期アニメ曜日別一覧
2024年春アニメ一覧 4月放送開始
2024年冬アニメ一覧 1月放送開始
2024年夏アニメ一覧 7月放送開始
2024年秋アニメ一覧 10月放送開始
2024春アニメ何観る
2024年春アニメ最速放送日
2024春アニメも声優で観る!
アニメ化決定一覧
声優さんお誕生日記念みんなの考える代表作を紹介!
平成アニメランキング