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TVアニメ『七つの大罪 神々の逆鱗』インタビュー第1弾【福山潤&鈴木達央】

TVアニメ『七つの大罪 神々の逆鱗』キャストインタビュー第1弾 福山潤さん&鈴木達央さん|これまでのTVシリーズの中でも、ハードな内容の本シリーズが一番“ラブ”要素多め!?

キングの変化やバンの揺れ動き

――キャラクターたちの過去なども明らかになってきていますが、今後の注目ポイントはありますか?

福山:過去が見える段階で、キングとディアンヌにとっては、果たしてそれが本当なのかどうかもわかっていない、不思議な世界くらいの認識かもしれない訳ですが、グロキシニアとドロールの経験を追体験したことで、キングは前シリーズで抱いたメリオダスへの不審感が拭えないままの状態にケリをつけて。

逆に、3000年前に何があったのか、なぜ自分の先代が敵側なのかといったしがらみなど、本来は知ることもできないその人の感情を含めて知り得たことが、彼と彼女にとって、とても大きな出来事であり、ひいてはこのシリーズ全体においても重要な要素であると。

人間的な成長とはまた違うのですが、この経験を経たことによって、周りのメンバーが面食らってしまうかもしれないくらい、キングたちにとっては自然な流れで、それぞれのキャラクターに対する理解や、相手を慮るような考えに変わっていくさまを、見ていただけると思います。

鈴木:バンとしては、前作くらいから立ち位置が変わってきた印象があって。身体的な強さ以上に、心根の強さが大事になっているキャラクターだなというのをずっと感じています。

今まではアンデッド・バンとして、みんなの手助け的なこともできていたんですけど、〈十戒〉という強大な敵が出てきてからは、実はあまり対処ができていないんですよね。

〈十戒〉が登場してからバンは負けっぱなしで、そんな中でも、自分の仲間や、想定とは違う形で再会したエレインを、守りたいという気持ちだけで動いていて。

不老不死でありながら、一番心が成長していっているというのは、前作くらいから自分の中で課題にしていて、すごく表現していきたいなと思っています。

体は老いない、けれども心は成長していく中で、バンなりの覚悟の決め方がどんどん変わっていくところを見ていただきたいですし、今回はより、彼の悩みや心の揺れ、正しい選択・間違った選択といったものが見られるので、注目していただけるとうれしいです。

――キングとバンは「大切なものを守りたい」という思いに強く動かされている印象を受けますが、今後もそういった展開が見られるのかなと。

鈴木:バンは、エレインが絶対の目的であって。そのためにいろいろ動いたり、固執していたりはするのですが、それと同時に、大罪の仲間たちへの考え方も昔から比べるとだいぶ変わってきていて。そういった部分も大事にしていきたいなと思いますね。

「守る」というより、エレインに対しては「奪う」、仲間に対しては「筋を通す」という感覚が強いです。表面上は守っているように見えるかもしれませんが、それは積極的な行動による結果の一つなのかなと思っていますね。

――メリオダスとエリザベスはもちろん、バンやキングの恋愛模様も気になるのですが、今後の恋の展開について、少しヒントを教えていただくことはできますか?

福山:ディアンヌとキングの恋に関しては、皆さんの想像通りなわけで(笑)。言ってしまえば心の既成事実はでき上がっていて、あとはもう勇気を持つだけ、環境がどうなるのかというところなので、一番安心して見守れると思います。

逆に、バンとエレインは一番ハラハラするタイプ……。

鈴木:そうですね。我々は話しはじめると、アフレコブース内も完全に二人きりの空間を作り始めるので。みんながハラハラします(笑)。

一同:(笑)。

福山:僕らが演じてるラブコメは、付き合うまでの話なんですけど、彼らが演じているのは“世界の中心で愛を叫ぶ”であって。どこかで、「助けてください」を言わなきゃいけない瞬間がくるので、カタルシスの違う恋愛模様ですかね(笑)。

鈴木:エレインとはゼロ距離でしゃべることが多くて。キングやディアンヌたちのようなもどかしさ、かわいらしさとは違う、すべてを終わらせた、乗り越えた後のような感じの関係になっているんです。

そういうプラトニックな関係性は、エレイン役の小岩井(ことり)くんとマイク前に立つと自然と出来上がりますね。周りが勝手に飛んでいく、消えていくというか。

「ハイ、二人の時間です!」という、BGMがピンク系に変わりそうなくらいの、本当に二人だけの空間になるので……「(収録を)見ていて、こっちが恥ずかしくなる」「二人の世界すぎる」と言われたこともあります(笑)。

福山:そんな時に僕が内心考えているのは、「こんな甘い雰囲気してるけど、ゾンビとアンデッドなんだぜ」って。

一同:(笑)。

鈴木:立場としてはまあ、そうですね(笑)。

福山:僕は僕で、ディアンヌとキングが甘酸っぱいやりとりしてる時に、頭では「これぞ“ハーレクイン”ロマンス」と思っています(笑)。

鈴木:ひどい話だなあ(笑)。

――(笑)。今回、ハードな話が増えるということなので、箸休め的な要素になっていると思います。

福山:ストーリーは進めば進むほど、ハードな展開になりますが、むしろこれまで以上にいろいろな人のラブ要素、恋愛感情が描かれていて。

〈十戒〉のモンスピート、デリエリたちもそうですし、その他のキャラクターたちにも必ず“ラブ”についての題材があって、本シリーズが一番ラブについて扱っている印象ですね。

鈴木:そうですね。全員の行動原理の中に愛情、愛っていうものが必ず入っていて、それが一番描かれているシリーズだと思います。

福山:出ているキャラクターほぼ全員、そのことについて関わっているといっても過言じゃないですね。関わっていないのは、ホークくらいかな。

鈴木:本当にそうですね。

福山:ホークだけ蚊帳の外だよね。

鈴木:いつも通りすぎて、みんな安心するんですけど。ホークの「とんとこ」を聞くと、みんなほっこりするのは変わらずです。

(C)鈴木央・講談社/「七つの大罪 神々の逆鱗」製作委員会・テレビ東京
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