音楽
『令和2年アニソン大賞』ノミネート発表特番レポート

配信イベント「令和2年アニソン大賞ノミネート発表特番~2020年末SP~」レポート|3時間超に及ぶ大議論!モメにモメた「声優ソング賞」の栄冠に輝いたのは……?

「平成を彩ったアニソンを讃えたい」という思いから生まれた企画『平成アニソン大賞』。そしてそのノミネート楽曲をまとめたコンピレーションアルバム『平成アニソン大賞 mixed by DJ和』。

音楽プロデューサー・冨田明宏氏、ニッポン放送アナウンサー・吉田尚記氏、アニメロサマーライブ 統括プロデューサー・齋藤P氏、アニメライター・前田 久(前Q)氏、株式会社アニメイト・松原正泰氏、そして発起人のDJ和氏、というアニメファンなら誰もが認める識者6名による新しい試みは、ノミネート楽曲発表会時にYahoo!トレンド1位を獲得、コンピレーションアルバムも大ヒットを記録するなど、多くのアニメファン、アニソンファンの心をつかんだ一大イベントとして大成功を収めました。

2019年末には令和1年目のアニソンを振り返る『令和アニソン大賞』を開催。大賞を決める討論を、イベント「平成アニソン大賞大ヒット記念~年忘れトークSP~」内にて行い、ユーザーの目の前で選考員が激論を交わし、こちらも好評を受けました。

そして2020年、三回目となるイベント『令和2年アニソン大賞』が開催。そのノミネート作品および、大賞作品が発表される配信イベント「令和2年アニソン大賞ノミネート発表特番~2020年末SP~」が12月4日(金)に、第1部の選考会議がツイキャスにて有料配信、第2部の発表特番がYouTube Liveにて無料配信されました。

この一年でアニソン界になにが起きたのか、そしてどんな傑作が生まれたのか、今年のアニソン界が2時間ですべて分かると言っても過言ではない、濃密なイベントとなった第2部の発表特番の模様をレポートします!

これ以上の作品があっただろうか?

議論が大白熱し、当初の開始予定時刻より30分遅れて、いよいよ配信がスタート。選考員6名の疲れっぷりと、達成感に満ちた表情からも、濃密な議論が交わされたことがうかがえました。選考員6名の自己紹介と『アニソン大賞』の概要説明もそこそこに、さっそく各賞の発表に。

まずは作品賞。こちらは、“その年の社会的・アニソン業界的に最も世の中を賑わせ、注目された楽曲に贈られる賞”となっており、選ばれたのは、『劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編』の主題歌、LiSAさんの「炎」。なんと選考員6名満場一致での受賞となりました。

 

受賞理由について、まず説明の口火を切ったのは前田氏。楽曲の素晴らしさ、『鬼滅の刃』の素晴らしさはもちろん理解しつつも、「LiSAさんと(楽曲を手掛けた)梶浦由記さんにとって、はたしてベストの曲であったかどうか」を全員が念頭に置き選考したこと、そしてそれを考慮してもやはり素晴らしかったことを述べました。

DJ和氏も「LiSAは鬼滅だけじゃないぞ、ということは我々全員が知っている、それでもやはり今年はこれでしょう」と続き、冨田氏も「今年の『鬼滅』の盛り上がりを見て、作品賞としてこれ以上の作品があっただろうか?」とコメント。その年の世相や社会への貢献度なども正しく取り上げる『アニソン大賞』の意義の面から見ても正当な評価であることを強調しました。


 

シンガーソングライターが作詞することの意味

続いては、特に作詞の分野において創作的で話題になった楽曲に贈られる作詞賞。受賞したのは『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』主題歌、TRUEさんの「WILL」となりました。

 

「WILL」の受賞理由についてDJ和氏は、まず『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』が公開されたことへの感謝と賞賛をするべきだと述べ、「言葉の大切さ」という作品のひとつのテーマを歌詞で見事に表現した、唐沢美帆さんの作詞を絶賛しました。

 
齋藤P氏も、「唐沢美帆が作詞し、TRUEが歌うことでしか伝えられない深みや、歌詞を聞くとあの映像が蘇るような強さがある」と評し、解釈や感動ポイントが人によって違う、一言で説明が難しい作品に対し、ピタリと当てはまる歌詞を導き出した手腕を讃えました。


 
一方で、自身がノミネートしたReoNaさんの「ANIMA」について、「歌唱賞があったならば……」とコメントし、冨田氏は「今年もっとも輝いていたアーティストのひとり」と続けるなど、大きな注目を集めたことがうかがえました。

 

前田氏は「イこうぜ☆パラダイス」をノミネート。コミカルな歌詞の裏から高度なテクニックが見え隠れする電波ソングの魅力、そして昨年話題となった「お願いマッスル」の橘亮祐氏、烏屋茶房氏、篠崎あやと氏らクリエイター陣が2年続けて高いレベルの電波ソングを作り上げたことへの感謝を込めたことを語りました。

冨田氏も「こういったおふざけをポップミュージックとして発表できるのはアニソンだけじゃないか?」と続き、アニソンにおいて重要な文化のひとつであるコミックソング的要素を巧みに盛り込んだ楽曲を賞賛しました。

 

吉田氏は「ヒプノシスマイク -Rhyme Anima-」を挙げ、「歌詞を頑張っていないわけがない」とコメント。ヒップホップが好きな人たちにバカにされてはいけない、という制作陣の気合が表れた“韻の固さ”を絶賛しました。

 

作詞賞ノミネート楽曲

・冨田氏「イこうぜ☆パラダイス」スタンク(CV:間島淳司)、ゼル(CV:小林裕介)、クリムヴェール(CV:富田美憂)/『異種族レビュアーズ』OP

・前田氏「イこうぜ☆パラダイス」スタンク(CV:間島淳司)、ゼル(CV:小林裕介)、クリムヴェール(CV:富田美憂)/『異種族レビュアーズ』OP

・吉田氏「ヒプノシスマイク -Rhyme Anima-」Division All Stars/『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』OP

・DJ和氏「WILL」TRUE/『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』主題歌

・齋藤P氏「ANIMA」ReoNa/『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』最終章OP

・松原氏「ANIMA」ReoNa/『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』最終章OP

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