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アニメ『魔術士オーフェンはぐれ旅』森久保祥太郎最新曲「LIGHT of JUSTICE」インタビュー

TVアニメ『魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編』森久保祥太郎さん最新曲「LIGHT of JUSTICE」インタビュー! ソロ名義初のアニメOP曲はオーフェンと自分の心境をリンク!!

オーフェンと自身を重ね合わせ、信じた道を進むしかないという想いを曲に

――OP曲「LIGHT of JUSTICE」はどのようなイメージで制作されたのでしょうか?

森久保:原作を読んでいるので『オーフェン』の世界観や先のストーリーはわかっていたし、作品に寄り添うことをまず第一に。それに加えて、コロナ禍でいろいろなことがままならない状況で制作したので、その時の自分とオーフェンの置かれる状況は自然と重なるんですよね。

あと前クールではbuzz★VibesとしてOP曲(「Calling U」)を担当させていただきましたが、その時は何か正解なのかわからない中で、自分が正解と信じた道を進んでいくしかないということを歌っていました。

今回の「LIGHT of JUSTICE」も少し似たところがあって、曲名は「正義のともしび」という意味ですが、今はままならない世の中でいろいろな情報や想いが飛び交う中、人々の気持ちが分断されてしまう状況に陥っている気がします。

でも自分の正義は人に突き付けるものではなく、ともしびのように灯すもので、そこに寄り添う人たちがいれば、共に手を取り合って進んでいくべきものじゃないかと。

オーフェンも困難に陥った中で、何が正義なのか揺らいでいたけど、クリーオウやマジクなど仲間がオーフェンの灯に寄り添ってくれたおかげで旅が続けられて、今回のストーリーが進んでいく部分もあったので、図らずも今の自分とオーフェンの状況がリンクしているなと思いました。

――曲名はどの段階で決めたのでしょうか?

森久保:ヘビメタっぽいタイトルですが、最初は仮で付けていました。タイトルは(仮)の状態で、レコーディングする中でキャッチーなものが浮かんだらタイトルにしようかなと思っていましたが、歌詞を書き終えたあたりで、「変にシャレている場合じゃないし、ストレートに行こう。これにしちゃえ」って。

――アニメの制作サイドからオーダーはあったのでしょうか?

森久保:浜名(孝行)監督から「クリーオウたちとの友情をフィーチャーしたお話にしたいので、そのあたりを意識してもらえたら」と言われましたが、小説を読んでいる中で、「キムラック編」からは最初、「友情・仲間・絆」というテーマが主題とは僕は感じられなくて。

まだ1話の脚本が手元に届いているくらいの段階だったし、原作を何度読み返してみてもしっくりこなくて。

そこで「歩くオーフェンペディア」と呼ばれているクリーオウ役の大久保瑠美ちゃんに助けを求めて、「瑠美ちゃん的にはどう思う?」と尋ねたらやっぱり彼女もそのテーマは主題としては感じられないと。

そのまま話を続けていく中で、クリーオウやマジクはなぜオーフェンと旅してくれるのかを考えてみたら、きっと何か彼らを繋ぎとめているものがあるんじゃないかと。

そこから「正義のともしび」というキーワードが生まれたし、結果的には監督らのオーダーはクリアできたのかなと思っています。

瑠美ちゃんのおかげです。この場を借りてお礼を言わせてもらいます(笑)。

――お話が進んでいくにつれて、シリアスで重く、壮大なお話になっていくので、なかなか「友情・仲間・絆」というテーマをストレートに想い浮かべるのは難しいかもしれませんね。

森久保:「THE友情」、「THE絆」というわかりやすい演出ではなく、語らずとも感じるものだなと思い直したんですよね。逆にそういう部分を醸し出そうとしているのはニクイ演出だなと思います。

いざアフレコが始まると「なるほどな」と思う部分もすごくあったし、切り取ったテーマは間違っていなかったなと安心しました。

森久保さんいわく「アニソンらしい曲」!?

――「LIGHT of JUSTICE」の歌詞の随所に、アニメの中の風景やシーンが詰め込まれていて。回が進むごとに「このシーンはあの歌詞にあった!」と発見する楽しさもあるのでリリースタイミングが放送開始直後というのも嬉しいです。

森久保:前回の「Calling U」でもそうでしたが、秋田(禎信)先生の原作の中にキャッチーな言葉がたくさん落ちていて。

例えば「神に引く弓を持て」という言葉ひとつでいろいろな世界が想像できるし。素晴らしい言葉たちを拾い集めて、「LIGHT of JUSTICE」という糸が用意できたら縫い合わせ、紡いでいくだけで。

作品を知らない方にとっては、耳なじみのない言葉もたくさんあると思うけど、作品を知っている方も知らない方もそれぞれの正義や置かれた環境にフィットするものになっているかなと思っています。

――森久保さんらしいヘビーロックですが、疾走感のあるキャッチーなサウンドですね。

森久保:初披露したのが自分の無観客配信ライブでしたが、今まで作ってきた曲とは違う感覚でぐっとくるものがあって。アニソンを意識して曲を作ることはないんですけど、この曲では『オーフェン』の世界観に入り込んで歌えました。

――ライブでは頭や足などでリズムを取ったり、全身でノリたくなるサウンドだなと。

森久保:そうですね。あとずっと曲が作れなかった自分が解放された勢いものったかもしれません。デモを作っている時、ギターを弾いていると気持ちよかったし。ライブでも盛り上がりそうな手応えは感じたけど、実はバンドメンバーにすごく迷惑をかける曲にもなってしまって。

僕の曲ではギターのチューニングが最低でも4種類必要なため、チューニングごとに計4本のギターと、何かあった時のためにスペアギターも同数準備することになって1人のギタリストが8本用意しなくてはいけなかったのに、この曲でまた新たなチューニングが増えて計
10本となってしまって。

だから無観客配信ライブの時、バンドマスターは「え~っ!?」って言ってました(笑)。ただこの1曲のためにギター10本用意するのものちょっとなと思って、同じチューニングの曲も作りました。

――MVはどのように制作されたのでしょうか?

森久保:ほぼ監督にお任せしました。僕と同世代であり、僕が出したいくつかのキーワードから、楽曲に込めた想いやテーマ、世界観を何も言わなくても汲み取ってくれて。「I’m Nobody」、「WAY OUT」と今回で、3作同じ映像チームで、3作それぞれ違う雰囲気のものができました。

今回、バックで映し出されている幾何学模様や魔法陣っぽいものは合成でハメたわけではなく、監督自身が作った映像をVJ(ビデオジョッキー)のように、僕のパフォーマンスに合わせて切り替えています。インサートで入ってくる魔導士たちのシーンは直接見ていなかったので、全貌がどうなるのか楽しみでした。

完成した映像を見て自分がイメージした世界観と一致しているものもあれば、それ以上のスケールのものがあって。

――意味深なシーンや描写も多くて。実写で「キムラック編」を描いたような。

森久保:文句の言いようもないくらい世界観を表わしてくれました。アニメを見ている人は世界観とリンクして楽しんでもらったり、見ていない方はMVから『オーフェン』に興味を持っていただけたら。

――ジャケットも『オーフェン』っぽくて。このシングルは『オーフェン』一色だなと。

森久保:今までのジャケットもデザインしてくれた方ですが、このジャケットが一番意外で、全貌がイラストだったので「こういうふうにくるのか」と。

構図や世界観について打ち合わせした後にイメージイラストが上がってきたと思ったら、僕の写真自体もイラストっぽくレタッチされていて。

今までになかったテイストだけど、信頼しているディレクターだし、絵的に説明したいことも理解できたので、それをイラストで表現するという発想がおもしろいなと。今回も映像チーム、ジャケットチームとみんなで作れた気がします。

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