声優
「ゾンビランドサガLIVE~フランシュシュ LIVE OF THE DEAD “R”~」ライブレポ

本渡楓さん「皆さんが今日からハッピーな道を歩めることを願っています」「ゾンビランドサガLIVE~フランシュシュ LIVE OF THE DEAD “R”~」ライブレポ

 

「待ちに待った“リベンジ”ライブ!盛り上がらんヤツはぶっ○すぞ!」

「特攻DANCE~DAWN OF THE BAD~」。何度も客席を煽る田野アサミさんの姿が非常に印象的なステージだ。

前回も同じことを書いたような気がするが、田中美海さんのリボンが黄色であることに胸が熱くなったのは僕だけじゃないはずだろう。

ただ、やっぱりこの曲を聞くと、客席から飛び出す歓声の威力に気付かされる。ライブで化けた曲だけに、やはり客席からの声も加わって完成する楽曲なのだ。

続く「徒花ネクロマンシー」で、河瀬茉希さんのスイッチが完全に入ってきたのが分かる。歌声に圧が出てきた。

愛と純子がメインボーカルの「アツクナレ」。ケロケロボイスが印象的な「目覚めRETURNER」(Electric Returner)。

改めて、この“リベンジライブ”のために河瀬さんは明るくした髪をそのままにキープしていたのだと理解できた。

女性の髪質でシルバーをキープするのは中々、苦労が多かったはず。そういった決して誰の目に触れない努力を積み重ねるのも“昭和のアイドル”を演じる彼女ならではだろう。

少し話は逸れるが「フランシュシュ」の歌をはじめて聴いた時の、めちゃくちゃ歌の上手い子がいる!という衝撃をずっと忘れらない。ステージを生で見るために佐賀にも飛んだ。

実際にステージを目の当たりにした感想は、河瀬さんは歌が上手い以上に、歌声に乗っている感情の質と量が凄まじいのだ。

リベンジライブへの気持ちと高ぶりと感情の滾りが、この時間帯から特にノッてきた印象を受けた。また、リベンジライブについてのインタビューを受けている際、河瀬さんは思わず涙を流してしまっていた。

作品、役、ステージへの思い入れの強さ。こういう役者さんに期待するなというほうが無理な話だろう。

また、自由に激しく歌い始めた河瀬さんを支えるのが種田さんという役回りも面白い。名セリフ「私が支えますから」が、ライブのパフォーマンスだと逆になっているのがなんとも素晴らしいではないか。


 

「輝いて」の手拍子

ここで「アイアンフリル」がサプライズ登場を果たし、「ゼリーフィッシュ」を披露。徳井青空さんが高らかに「次はこの曲〜!」とお知らせすると「To my Dearest」へ。

パピー(豪剛雄)のことを想ってリリィが歌上げた名曲。1番は星川リリィ(田中美海さん)のソロ。2番からはフランシュシュVer.がスタート。こうした絶妙なアレンジを本番でいきなりぶつけてくるのもサプライズを得意とするゾンビランドサガチームならではだろう。

田中美海さんのセリフ一つひとつが胸に刺さる。CD通りに歌うことしかできなかった(それも十分すぎるほどに凄いのだが)田中さんがステージで感情のままに歌うことを覚えて2年が過ぎた。

「配信で見てくれてるみんなも、笑顔になってくれたら嬉しいな!会いに来てくれたこと嬉しかった!絶対絶対忘れないから!大好きだよ!」

清潔感のある歌声。人を笑顔にする力を持つ田中さんだからこそ、表現できる「To my Dearest」は佐賀で見た時よりもずっと素晴らしいステージだったように思う

第1期のエンディングテーマ「光へ」は卒業をテーマにしたような雰囲気が漂う楽曲だったが、この時期に聞くとより一層深みが出る。

MCの後、ライブ初披露となる「輝いて」につながる。ベストアルバムの曲順と敢えて逆にしてきたのも印象的だ。

歓声が出せない状況でも、手拍子であればステージに気持ちを届けることができる。

こんな素敵なライブを見て、声を我慢している観客は本当に素敵だなと思う。だから、最後に手拍子で発散させて欲しい。ライブ本編を「輝いて」が締めたことにもそういったメッセージが詰まっていたのではないだろうか。

 

 

ヨミガエッタ!

アンコール1曲目は「ヨミガエレ」。源さくら(本渡楓さん)のアカペラからイントロがスタート。

本渡楓さんの表現力と華が素晴らしい。ただ、それ以上に座長として作品、ユニットを背負っている強い気概が人々の心を打つのだろう。

まだまだ、現実は苦しいことばかり。そんな時代だからこそ、フランシュシュとして皆さんに全力で歌で元気を届けたい。そのためにリハーサル中から笑顔を絶やさなかったと本渡楓さんは語った。

健気に本音を語る本渡さん。本当にその姿が美しく見えた。

お知らせが終わると、2期エンディングテーマ「夢を手に、戻れる場所もない日々を」を初披露。

歌い出しは田中美海さんだった。昭和から平成初期を彷彿とさせるようなメロディとアレンジ。はじめて聴いたのに懐かしい。そんな素晴らしい楽曲。アニメのエンディングで流れるのが今から楽しみだ。

最後のMCでどんな言葉を語ったのか。これは今後発売されるBlu-rayでぜひチェックしていただきたい。

リベンジライブを締めくくる一曲は「FLAGをはためかせろ!」。「ゾンビランドサガ」のアンコールといえばやっぱりこの曲だろう。

前述した通り、「To my Dearest」の心音だったり、「特攻DANCE ~DAWN OF THE BAD~」の衣装やパフォーマンスだったりとフランシュシュの楽曲は作品と強くリンクしたものが多い。

そんな中で、「FLAGをはためかせろ!」はエクストラな雰囲気がある楽曲だと僕は解釈している。ピュアで真っ直ぐな応援歌。色々な辛いことを乗り越えてたどり着いたステージだからこそ、メロディもアレンジ、なにより歌声がよく映えるのだ。

ポジティブなリベンジを達成したフランシュシュ。そして、「ゾンビランドサガ」。いよいよ2021年4月8日からTVアニメの放送がはじまる。

一体、どんな物語になるのだろうか。焦る気持ちを抑えつつ、この言葉で原稿を締めくくりたいと思う。

「私たちのいるここが...佐賀だ」。

[文・川野優希]

セットリスト

01. 佐賀事変 / フランシュシュ
02. DEAD or RAP!!! / フランシュシュ
03. 特攻DANCE~DAWN OF THE BAD~ / フランシュシュ
04. 徒花ネクロマンシー / フランシュシュ
05. アツクナレ / フランシュシュ
06. 目覚めRETURNER → 目覚めRETURNER(Electric Returner) / フランシュシュ
07. ゼリーフィッシュ / 現アイアンフリル
08. To my Dearest~Lilly‘s practice singing~ → To my Dearest / フランシュシュ
09. 光へ / フランシュシュ
10. 輝いて / フランシュシュ
En1. ヨミガエレ / フランシュシュ
En2. 夢を手に、戻れる場所もない日々を / フランシュシュ
En3. FLAGをはためかせろ! / フランシュシュ

オリジナルTVアニメ『ゾンビランドサガ リベンジ』作品情報

 
<放送>
TOKYO MX:4月8日より毎週木曜24:00~
サンテレビ:4月8日より毎週木曜24:30~
TVQ九州放送:4月9日より毎週金曜25:58~
サガテレビ:4月9日より毎週金曜24:55~
BS11:4月8日より毎週木曜24:30~
AT-X:4月8日より毎週木曜23:30~
リピート放送:毎週月曜11:30~/毎週水曜17:30~

 
<配信>
Amazon Prime Video:4月8日より毎週木曜23:15~
ABEMA:4月8日より毎週木曜23:30~
※地上波先行・独占配信

 
<スタッフ>
原作:広報広聴課ゾンビ係
監督:境宗久
シリーズ構成:村越繋
キャラクターデザイン:深川可純
総作画監督:崔ふみひで・桑原幹根
美術監督:大西達朗
色彩設計:佐々木梓
3DCGディレクター:黒岩あい
撮影監督:三舟桃子
編集:後藤正浩
音楽:高梨康治・Funta7
主題歌・挿入歌:SCOOP MUSIC
音楽制作:エイベックス・ピクチャーズ
音響監督:境宗久
音響制作:dugout
制作:MAPPA

オープニングテーマ:大河よ共に泣いてくれ/フランシュシュ
エンディングテーマ:夢を手に、戻れる場所もない日々を/フランシュシュ

 
<キャスト>
巽幸太郎:宮野真守
源さくら:本渡楓
二階堂サキ:田野アサミ
水野愛:種田梨沙
紺野純子:河瀬茉希
ゆうぎり:衣川里佳
星川リリィ:田中美海
山田たえ:三石琴乃
警察官A:吉野裕行
ロメロ:高戸靖広

 
公式サイト
公式ツイッター(@zombielandsaga)

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