音楽
沢城千春のバンド、STREET STORYの1stミニアルバム発売記念インタビュー【後編】

それでもあきらめず、歩みを止めずにやってきたことで、今の自分がいます――STREET STORYの1stミニアルバム『Way of life』発売記念インタビュー【後編】│新アルバムは作詞家としての沢城千春さんの成長も感じられる一枚

バンドの原点であるアニソンカバーも! あの名曲「Butter-Fly」に挑戦!

――「Butter-Fly」は和田光司さんが歌う『デジモンアドベンチャー』のOP曲のカバーですが、どうしてこの曲を収録しようと?

沢城:『チハ生』ではずっとカバー曲をやってきたし、このバンドの原点でもあるので。また僕が声優の仕事をやらせていただいているので、ファンの方も喜んでくれるんじゃないかなと思って、今回カバー曲を収録することにしました。選曲については2人共、この曲が大好きだし、名曲中の名曲なので、満場一致で決まりました。

――「Butter-Fly」はアニソンだけど、カッコイイロックチューンでもありますね。

Fin:アニソンであり、ロックであり、もはや大衆ソングにもなっているので、アニメファンでなくても知っている曲だと思うんです。アレンジについては、原曲のイメージを崩したくないし、原曲の良さをそのまま活かせるカバーにしたくて、忠実に作りました。

――カバーなのに違和感がないんですよね。

Fin:千春には独特の歌い方、千春節みたいなものがあるけど、出し過ぎると原曲と違うメロディ感やニュアンスになってしまうので、活かしながらも、どこまでがOKラインなのか、丁寧に探りながらレコーディングしました。

「メリーゴーランド」は結婚する友人へ贈るウェディングソング

――「メリーゴーランド」は「幸せの鐘の音を2人で今鳴らそう」などラブソングを超えて、ウエディングソングに聞こえますが、どうしてウエディングソングを歌おうと?

Fin:最初からウェディングソングにしようと思っていたわけではなくて、「アコースティックで、全国でツアーができたらいいよね」という話があったので、そのライブに向けた曲も作ってみようかなと。まずメロディが降りてきて、アコースティックに合いそうだなと思って、オケを付けてという感じです。

沢城:デモをもらった時はバンドサウンドだったよね?

Fin:送ったのはアコースティックで作ったものを、後からバンドサウンドにアレンジしたの。でも最終的にアコースティックでいこうと。

沢城:曲をもらったタイミングで、僕の地元の友達が沖縄に移住して、突然、結婚したんです。まだ結婚式は開いていないらしいけど、その友達のためにウエディングソングを作ってみようと思って。そしていつか結婚式ができた時に使ってもらえたらいいなという想いを込めています。

Fin:その友達は以前、ストストのイベントの手伝いもしてくれたんだよね。

沢城:そう。そしてストストに縁があるからこそ曲の思い入れも深くて。作詞する時はいつも1回書いたら手直しするぐらいで済むんですけど、この曲は5回くらい書き直しをしました。

今まではオケを聞きながら自分の中に舞い降りてきたものを歌詞として当てはめていたけど、メロディを聴いて上辺だけで書いた歌詞に聞こえてしまうなと思ったので、これまでの自分の経験や内にある感情なども総動員して。気持ちで歌詞を書くというのはこういうことなんだなとわかったし、その後の作詞にも繋がる大きな意味のある1曲になりました。

――ある意味、不特定多数の人に向けてではなく、特定の人にあてた曲というのは今までとは違う部分も。

沢城:友達とその奥さんに向けた曲ですが、できた曲を聞いてみるとどんな人でも共感したり、聞ける曲になったかなと思います。これから結婚式を挙げる方にはぜひこの曲を流したり、歌ってもらえたらいいですね。ウエディングソングの代表曲になった木村カエラさんの「Butterfly」みたいになればいいなと(笑)。

Fin:この曲の前も「Butter-Fly」と、「バタフライ」繋がりで(笑)。

「夢グライダー」はメンバー4人で楽しく自由に音楽をやれたらという気持ちを曲に

――「夢グライダー」も疾走感のあるアッパーなロックチューンですね。

Fin:これも2020年に配信リリースした曲です。曲ができた時、歌詞も書いて自分のバンドで歌おうと思っていましたが、ストストでも新曲を作りたいねというタイミングでもあって。確かにこの曲調なら千春が歌ってもハマりそうだなと方向転換して、千春に投げてみたら気に入ってくれて。そしていい歌詞を書いてくれたので、ストストでやろうと。

――歌詞も「永遠に続く僕らだけの終わりなき旅路」など、ストスト自身や想いを描いているような。

沢城:4人体制の頃に作った曲で、自分たちの好きなことを、好きなように、空を飛ぶように自由にやっていきたいなという気持ちと紙飛行機が飛んでいくイメージで歌詞を書きました。こだわったのはサビで、インパクトがあって、自分たちだけが使う造語のようなものが欲しいと思って考え抜いた末、タイトルにもなった「夢グライダー」が出てきました。

意味を感じない言葉でも曲にのせて、歌うことで意味のある言葉になるんだなという発見があって。書き直しも何度かしたけど、納得して歌詞も書けたし、曲にも手応えを感じているので、ストストとしても自信を持ってオススメできる曲です。

「恋雪」はクリスマスの日の失恋を歌ったロックバラード

――最後の「恋雪」はバンドサウンドのロックバラードで、せつない失恋ソングです。

沢城:Finさんが曲を作ってくれた時に「これはいけるぞ! すぐMVを撮影しよう!」となりました。ストストにとっても新たな挑戦になった曲で、テンポ的にもここまでゆっくりした曲はこれまでなかったし。

Fin:アルバムの制作が具体的に見えてきたので、終盤にどんな曲を入れようかなと考えた時、千春ならこういうバラード曲も歌いあげてくれるんじゃないかと。

沢城:この曲はずっと付き合ってきた女の子に、クリスマスに別れを告げられた男の子が主人公です。最初はクリスマスの曲にするつもりはなかったけど、歌詞を考えていたらクリスマスがいいかなと思ってだいぶ書き直して(笑)。それだけこのあたりから歌詞にこだわりが出てきたからかもしれませんが。

でもラブソングを書きたいなと思っていたけど、いざ書き始めたら難しくて。自分の中から出てくるのは中学2年生くらいの言葉ばかりで(笑)。

――歌い出しの「夜空に広がる君のその笑う顔は0時過ぎ雪に変わる」など、だいぶ大人っぽい歌詞だなと思いました。

沢城:「大人の恋ってどういう感じだろう?」と恋愛映画やドラマを見て、ヒントを得たりしながら書きました。でも1回、Finさんに歌詞を送ったら「ちょっと違うかも」と。FinさんからNGが出たのはこれが初めてで、一旦保留して次の曲を作ることにしたくらい苦戦しました。ちなみに、この曲でも造語を入れたくて、「恋雪」という言葉とタイトルにしました。

 

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