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アニメ『さんかく窓の外側は夜』羽多野渉 インタビュー連載 第2回

アニメ『さんかく窓の外側は夜』冷川理人役・羽多野渉さんインタビュー|初めての試みで難しかった役、“芯があるセリフ”を全部捨てた冷川というキャラクター【連載02】

「幽霊」という概念が変わる作品

——島﨑さんのインタビューでも話題になりましたが、『さんかく窓の外側は夜』の収録現場でも怪奇現象が起きたそうですね。参考VTRの映像が途切れてしまう現象が、最後には全部羽多野さんに向かったとか……。

羽多野:あはははは(笑)。1話では信長くんがVTRの調子が悪いと話をしていて、「そうなんだ~」と言っていたら2話以降は僕だけが何回もVTRが正常に再生できなくて。

最初はうまくいくんですけど、途中で止まっちゃうんです。昔のビデオテープなら分かりますが、デジタルの時代にですよ?(笑)。

でも、よくそういう霊現象は電気を通すと言いますから……僕自身、この現場だけじゃなくてそういう現象が多いんです。

——え!? 多いんですか!?

羽多野:つい昨日もオンラインイベントがあったんですけど、朗読形式だったのでヘッドセットのマイクを使ったんです。

かなり声を潜めて表現するキャラクターもいたので、スタッフさんが感度が高いマイクを用意してくださって。でも、感度が良すぎたのか、ずーっと何かのノイズが入っちゃうんです。

ノイズが入ってしまうマイクだけを取り替えても埒が明かないということになって、結局全部取り替えることになって、リハーサルが一旦止まっちゃうという事態になってしまいました。

――原因が分からないノイズ……怖くないですか?

羽多野:びっくりすることはあっても、そういう現象が僕は多いので怖いという感覚はあまりないかもしれません。さっき別件で、今いるこの部屋に座って怖い話の朗読を録っていたんですけど、すごく気持ち良かったです(笑)。

一同:(笑)。

――確かにこの部屋、すごく声が響きますよね。

羽多野:すごく不思議な反響をしていますよね。僕の声はちょっと低くて太いので「あっ」と言うと反響するんです。なので、より雰囲気が出てすごく気持ち良くて(笑)。怖いという感覚がなくなり、むしろ怖さを表現できるのが嬉しいという方向に進んでいるのかもしれません。

――もう最強じゃないですか!

羽多野:いやいや(笑)。あと、結構我が家では当たり前になってきている現象もあります。何となく原因は分かってはいますが、テレビの下にアンプを置いていて、そのアンプをハブにしてスピーカーやゲーム機器、CDプレーヤー、ブルーレイプレーヤーなど全部を繋げているんです。

なので、家のリビングにはたくさんのリモコンがあって、すごく混線している状態なんですけど、最近すべての電源が落ちているにも関わらず、1個の機器がつくと何かの拍子に他の機器も電源がついちゃうんです。何で電源がつくのか、ここの原因はまだ分からなくて。

ただ、今の機械は頭がいいので、連動していると電源が勝手につきますよね。連動しているものならわかりますが、連動していないものまで全部起動しちゃうことがあって、それが我が家では当たり前になっています(笑)。家に帰ると誰もいないのにテレビが付いていることが頻繁にあって、「またか~」と(笑)。

――怖いけど面白いです(笑)。

羽多野:猫に「留守番しながら見てた~?」と話しかけたりすることもあって(笑)。そういった不思議なことは昔からよくあるので、あまり怖くなくなってきていますね。

お風呂上がりでくつろいでいるときも、自分でつけようと思ったら勝手にテレビがついちゃうときもあるので「やった~!」と勝手に喜んでいますし、変な暮らしぶりですよね(笑)。

――羽多野さんのお家はスマートスピーカー要らずですね(笑)。

羽多野:そうなんです(笑)。でも、そういう自分の頭の中で考えたことが実際の世界に作用する世界は、未来に訪れるかもしれませんね。

――羽多野さんはそういうネタが豊富だと島﨑さんからお伺いしていましたので、お話が聞けてすごく嬉しいです。

羽多野:作品柄、ほかの媒体さんでのインタビューでも心霊現象や不思議な現象系の質問をよくされましたが、その質問が来るたびにすぐ信長くんが「それは羽多野さんで」と全部僕に振ってくるんです(笑)。僕もそこまでネタがあるわけではないのに……(笑)。

一同:(笑)。

羽多野:車のヘッドライトが部屋の中を照らしたら人の影が見えたとか、そういう不思議な現象を最初に体験したときは怖かったですけど、今はもう恐怖を感じることは少なくなりました。

――昔に経験した不思議な現象で今でも覚えているエピソードはありますか?

羽多野:自宅の裏に離れがあったんですけど、そこを自分の部屋にしていた子供の頃は少し怖かったです。絶対、今そこに人いたよね!?って。僕自身、幽霊は好きですけど、それを科学的に考えるのも好きなんです。

そういう意味では、『さんかく窓の外側は夜』とすごく相性が良かったんだと思います。幽霊はこの世にいない人の怨念だけじゃなく、部屋にあるアイテムに人の気持ちが強く込められていたり、その感情によってはそのアイテムが呪いの道具になってしまうこともある。

もしくは自分に対してマイナスな感情をずっと持っていたら、それが自分の健康を害してしまったり……原因が分からない病気って突き詰めていくとストレスが原因というケースもありますから。

僕自身、何年か前に突発性難聴になりましたが、急に耳の中が水の中にいるような感じで音が変に反響して聞こえなくなっちゃって。

気持ち悪い、頭も痛くなる、これは生活自体がまずいことになってしまうということでお医者さんに診てもらいましたが、突発性難聴もハッキリとした原因はまだわかっていないんです。でも、統計的にストレスを抱えている人がなりやすいと聞いて、「病は気から」と言うように“気”の部分って本当に大事だなと思いました。

また、そこから“呪い”になったり“心霊現象”になったりしているところが、『さんかく窓の外側は夜』の面白いところで「幽霊」という概念が変わると思います。

(C)ヤマシタトモコ/リブレ・さんかく窓プロジェクト
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