アニメ『さんかく窓の外側は夜』迎系多役・斉藤壮馬さんインタビュー｜「迎くんがいちばん好き」ぞくぞくしっぱなしの収録現場や不思議な体験エピソードも【連載03】

2021年10月よりTOKYO MXほかにて放送中のTVアニメ『さんかく窓の外側は夜』。

本作はヤマシタトモコ先生の同名ホラーコミックが原作で、偶然出会った除霊師の冷川理人と昔から不気味なモノを「視て」しまう体質の三角康介がバディを組み、数々の事件を解決していくストーリーとなっています。

このたび、アニメイトタイムズにて声優陣やスタッフを対象にしたインタビュー連載がスタート！　アニメーションならではの見どころやキャラクターへの解釈、収録現場の様子などを語っていただきました。

第3回目にお届けするのは、迎系多役の斉藤壮馬さん。もともと原作ファンで、オーディションの話が来たときにはより一層、作品への想いが強くなったそうです。迎系多というキャラクターや作品の魅力、不思議な体験エピソードなどお話してくださいました。

原作ファンの斉藤さん。迎くんがいちばん好き

——原作または台本をご覧になった際の感想を教えてください。『さんかく窓の外側は夜』はどのような作品だと感じられましたか？

迎系多役・斉藤壮馬さん（以下、斉藤）：もともとヤマシタトモコ先生の作品が大好きで、もちろん『さんかく窓の外側は夜』も読んでいたんです。

なので、オーディションのお話をいただいたときは、絶対になにかしらの形で関わりたい！と強く思いました。

シリアスで、目には見えない因果や縁をそのまま漫画のフォーマットに落とし込んだかのような台詞回しと間が本当に素敵ですよね。

それでいて、ヤマシタ先生ならではのオフビートな会話もあったりして、一言でまとめきれない魅力のある作品だと感じています。

——斉藤さん演じる迎 系多は心霊系のアドバイスも行っている人気の占い師です。第2話から登場しましたが、最初どのような人物だと思われましたか？

斉藤：原作のファンでもあったのですが、素敵なキャラクターたちのたくさん出てくるこの作品の中でも、迎くんがいちばん好きでした。

彼は初登場時こそやや胡散臭い印象がありますが、エキセントリックな性格の面々の中においては、むしろバランサーなのだと思います。年齢も上で、面倒見のいいお兄さんといったポジションですよね。

本人はある程度意図的にそう振る舞ってもいるし、ここから先は関係ないと一線を引いてもいる。でもなんとなくみんなのことが放っておけない、そんなところがチャーミングだなと思います。

迎くんが他のキャラクターたちにどう影響を及ぼしていくのかにも注目してほしいですね。

——第2話では三角康介に対する魂の触れ方がやさしく、強制的に触れる冷川理人と真逆であることがとても印象的でした。この回で斉藤さん自身、印象に残っているシーンはありますか？

斉藤：先ほどもお話ししたように、この作品は、目に見えているように思えることが、実は角度を変えればまったく異なるものとして見えてくる、ということを丁寧に描いていると思います。

迎くんは「対話」を重視する人ですが、そんな彼のスタンスがよくわかるシーンですよね。初登場の瞬間の外連味をどこまで出すのか、他のキャラクターとのバランスはどうなるか、ということを考えながら収録したのを覚えています。

冷川さんに比べれば、迎くんは能力的にはそこまで強くはないのでしょう。けれど、力はその用い方ひとつでこんなにも違う影響を与えられるのだ、与えてしまうのだと示してくれる、とても重要な場面だったと思います。