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アニメ『さんかく窓の外側は夜』シリーズ構成 インタビュー連載 第10回

アニメ『さんかく窓の外側は夜』シリーズ構成・関根アユミさんインタビュー|「ストーリーの中で絶対に欠かせないポイントをかなりアクロバティックに組み立てました」【連載10】

2021年10月よりTOKYO MXほかにて放送中のTVアニメ『さんかく窓の外側は夜』。

本作はヤマシタトモコ先生の同名ホラーコミックが原作で、偶然出会った除霊師の冷川理人と昔から不気味なモノを「視て」しまう体質の三角康介がバディを組み、数々の事件を解決していくストーリーとなっています。

このたび、アニメイトタイムズにて声優陣やスタッフを対象にしたインタビュー連載がスタート! アニメーションならではの見どころやキャラクターへの解釈、収録現場の様子などを語っていただきました。

第9回目にお届けするのは、シリーズ構成を務める関根アユミさん。アニメ化するにあたり重点的に置いたポイントとして、冷川の言う『運命』という言葉が象徴になっているそうです。

冷川の言う『運命』が象徴になっている

——原作を読んで感じた作品の印象をお聞かせください。

関根:ものすごく『人間』を描いている作品だと思いました。初めて読んだとき、フィクション作品で、2次元で、ここまで人間を描けるんだと感動したのを覚えています。

人の心の移り変わりの流れが、ある意味身近で、だからこそ説得力があると思いました。感情移入の促し方が本当に素晴らしいです。

——原作でも咀嚼の難しいシーンが、アニメでは分かりやすく簡潔に描かれていたのがとても印象的でした。原作ありきのTVアニメは何かと制約があると思いますが、本作において1番重視された部分、重点的に置いたテーマやポイントがあれば教えてください。

関根:アニメは絵が動いて音がつく分、分かりやすくなるものなのですが、受動的なコンテンツなので油断すると必要な情報が視聴者さんに届かず流れてしまうこともあるんです。そのため、セリフや情報の取捨選択にはかなり神経を使っています。

本作では、「特別な共通点(同じ力)のある者同士でも、育った環境の違いでこんなにも噛み合わなくなることがある」ということに注目して再構成しました。

相手に自分と同じところがあると、きっとわかり合えると思ってしまいがちが人間の感情を巧みに描いていると感じたんです。その象徴として冷川の言う『運命』という言葉を印象的に立てています。

——実際に映像をご覧になっていかがでしたか? TVアニメの放送回が進むたびに改めて感じるアニメーションならではの本作の魅力をお聞かせください。

関根:絵が動いて音がつくと、キャラクターの実在感が増しますよね。冷川や三角が、本当に存在し、苦悩しているように感じました。

キャラクターがより身近に感じられました。実在の街をモデルにした場所をキャラクターが歩いていると、少し不思議な気持ちになります(笑)。

——これまでの回で魅了されたシーン、お気に入りのシーンがありましたら教えてください。

関根:5話の三角の過去回想は本当に素晴らしかったです。このときの三角の母親の笑顔がとても印象的なのですが、これが9話の先生側からの回想になるとおどろおどろしく血が滴っていたりする。その対比が非常に印象的でお気に入りです。

また、6話全体の、現在の時間軸と過去の時間軸がいったりきたりする演出もとても好きです。原作の漫画からの流れではあったのですが、ここまで頻繁にカットバックが入る演出はアニメで再現できるのか不安な部分もあったんです。

けれど、自然でかつ印象的にカットバックが入っていて、本当にすごいと感じました。

(C)ヤマシタトモコ/リブレ・さんかく窓プロジェクト
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