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『王様ランキング』日向未南×櫻井孝宏がアニメ第1クールを振り返る/インタビュー

TVアニメ『王様ランキング』日向未南さん(ボッジ役)×櫻井孝宏さん(デスパー役)が1クール目の名言&名シーンを語りつくす|見ていくうちに、キャラクターの印象がどんどん変わっていく作品

TVアニメ『王様ランキング』が、毎週木曜24:55~フジテレビ”ノイタミナ”ほかにて放送中! 『王様ランキング』は、十日草輔さんによる人気マンガ作品。漫画投稿サービス『マンガハック』にて連載され、ビームコミックスレーベル(KADOKAWA)より単行本が発売。累計発行部数は150万部を突破している人気作品です。

国の豊かさ、抱えている強者どもの数、そして王様自身がいかに勇者のごとく強いか、
それらを総合的にランキングしたもの、それが〝王様ランキング〟である。
主人公のボッジは、王様ランキング七位のボッス王が統治する王国の第一王子として生まれた。

ところがボッジは、生まれつき耳が聞こえず、まともに剣すら振れぬほど非力であり、家臣はもちろん民衆からも「とても王の器ではない」と蔑まれていた。
そんなボッジにできた初めての友達、カゲ。カゲとの出会い、そして小さな勇気によって、ボッジの人生は大きく動きだす————。

本稿では主人公・ボッジ役の日向未南さん、ボッジの指導者・デスパー役の櫻井孝宏さんにインタビュー! インタビューは第1クール(前半)と第2クール(後半)に分けてご紹介。キャラクターの魅力から、オーディション秘話、第1クールに登場する名言まで、たくさんお話を聞きました。こちらでは、第1クール(前半)を掲載します。

マンガの表紙やキャッチコピーでは想像できないような深いお話が待っている

――『王様ランキング』という作品の印象をお聞かせください。

日向未南さん(ボッジ役/以下、日向):私はマンガから入ったんですけど、画のタッチが童話のようで、個性的な絵柄だなと思いました。

物語序盤は「ボッジはどんな子なの?」というところから始まるんですが、作品が進むにつれて、キャラクターの奥深さとダークな部分が見えてきます。マンガの表紙やキャッチコピーでは想像できないような深いお話が待っているので、ギャップの多い作品だなと思いました。

全体的な印象としては、短いセリフの中にも、心にずっしりと残るような感じを受けました。『王様ランキング』を読んで、気づかされたところがたくさんあって、私の中では教科書のような作品です。

カゲ(CV:村瀬歩)、ヒリング(CV:佐藤利奈)、デスパーたちのセリフを読んで「こういう時にこうすればよかった」「私もこういうふうに生きたいな」と思いました。そういった言葉がたくさんたくさん含まれているすごく深い作品だなという印象です。

櫻井孝宏さん(デスパー役/以下、櫻井):オーディションを受けて、アフレコ収録と並行して作品に触れていったんですけど、作品のテーマは普遍的なものですよね。

家族愛、親子愛など人と人との繋がりを強く感じる愛情の物語ですよね。作品を読み進めていくと、今までとは違う印象を受けたり、どんどん悪い人がいなくなっていくような作りになっているなと思いました。

ボッジのようなキャラクターが主人公の作品は、始めはどうしても何か重いものを感じながら見てしまうんですよ。『王様ランキング』の場合、徐々に主人公だけでなく、他のキャラクターの背負っているものも見えてきたり、より人間模様が生々しく描かれている印象を受けます。

私ももう50近い年齢ですけど、画の雰囲気から受ける印象とは全然違う見応えを感じました。でもそれが、ギャップがあるからというわけではなく、この画だからこそ伝わるものがあると思っているので、絶秒だなと思いました。

作品には神話のようなものが土台にある印象を受けたので、スケールは大きいんですけど、兄弟の物語や親子の物語といった身近なテーマが中心にあるので、すごく懐の深い作品だなと感じました。

――この画だからこそ、伝わるものがあるとお話されましたが、画がもたらす影響とはなんでしょうか?

櫻井:画から伝わる情報がわりとシンプルなので、最初は、姿形で「こういうキャラクターかな」と記号っぽく見てしまいがちだと思うんです。その印象が作品が進むにつれて、どんどん裏切られていくので、より、作品に没入できるようになっていくのではないかなと思います。

それこそ、デスパーの兄・デスハー(CV:下山吉光)なんて、どこからどう見ても悪人のような顔をしているんですけど……(笑)。でも見進めると、印象がちょっとずつ変わってきたりするんです。そうすると、何かかわいい顔にも見えてくるんですよね(笑)。

大人って、今までの経験から「このキャラクターはこうだ」と決めつけてしまうところがあると思うんです。

この作品は、それを逆手に取っていて、「こんな見た目なのにいい人じゃん!」と話が進むにつれて、気づき始めるんですよね。

日向:作品を見ていくうちに、悪者だと決めつけていた人たちがどんどん変わっていって「この人にもいろいろな願いがあって、それに向かって進んでいるだけなんだな」と感じることがたくさんある作品だと思います。

――ドーマス(CV:江口拓也)というキャラクターも、途中から印象が変わっていきました。

櫻井:始めは「こういうポジションのキャラなんだな」とどうしても役割で見てしまうんですよね。それが見ていくうちに、一人の人間として見えてくる。そういうところもすごく面白いなと思いました。

――第一話を拝見した際、周りから笑いものにされている主人公だったので、「こういうキャラクターなんだ」と少し突き放した目で見てしまうところもありました。

櫻井:第一話ではそうなりますよね。でも、見進めていくうちに、「ボッジは強いな」とイメージが書き換えられますよね。今では、ボッジがニコニコしていると、つられてこちらもニコニコしてしまいます。

(C) 十日草輔・KADOKAWA刊/アニメ「王様ランキング」製作委員会
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