春アニメ『かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-』声優・鈴木崚汰さん&富田美憂さんインタビュー|お互い少し“怖い”と思っていたふたりが考える石上とミコの関係性とは
第2期の物語を通し、石上とミコが変わったと思う部分は?
――第2期の物語を通して、ご自身の演じるキャラクターの変化や成長はどのように感じていますか?
鈴木:大きく変わったわけではないですが、白銀とは年は違うけれどすごく仲良し、かぐやは尻を叩いてくれるいいお姉ちゃん、藤原とは相変わらず、と徐々に生徒会メンバーと打ち解けていく様子を見て、人との関わり方の変化を感じました。
今まで藤原と石上がやり合っていた中に石上キラーのミコが登場したことで、今度は石上が一方的にやられるようにもなって。情けない、どうしようもない彼の姿が見られるようになったのも面白かったです。
一番大きな変化としては、やっぱり体育祭のお話ですね。勇気を出して一歩踏み出さなきゃ、と石上が思うきっかけを作ってくれたのはきっと生徒会のメンバーだし、自分自身でも変わらなきゃ、と思って体育祭の実行委員のメンバーになったんだと思います。
より自然体になれたというか、殻を打ち破れた感じがして、体育祭の前と後で、明確に演じ方が違うな、と感じました。彼がすごく人として成長したエピソードになったと思います。
――最後の「うるせぇバーカ」はすごく印象的でした。
鈴木:ひょうひょうとした言い方がまた石上らしいな、と思いましたね。第2期は、石上とミコが主人公とヒロインともいえるような描かれ方をしていただけたのがありがたかったです。第3期では再びかぐやと白銀が中心のお話になりますしね。
――ミコについてはいかがですか?
富田:生徒会選挙が終わってから表情が豊かになったというか、よく笑うようになったと思います。そう考えると(私と)一緒ですね(笑)。
相変わらず藤原先輩のことを見るとキラキラするし、かぐやと会長(白銀)には「悪い人じゃないのかも?」とちょっと心を開きだし、石上にはギャーギャー言ってみたりと、生徒会に入れたことで、人として成長しています。客観的に見ていて「仲間になれてよかったね」と思えるような表情を見せてくれるようになったのが、一番変わったところだと思います。
――生徒会選挙以前は、かなりカッチリした雰囲気でしたからね。
富田:ずっと眉間にしわが寄っているような感じでした。
――そこから生徒会選挙を経て、いい意味で生徒会の一員になったと思います。
富田:私自身が生徒会キャストと打ち解けられてきた状況と似ていたので、すごく演じやすかったです。
(ミコが会長に引っ張ってもらうように)選挙のシーンで古川さんが引っ張って下さったりと、私自身も周りの方からたくさん刺激をもらいながら収録できました。それは第3期でも変わらないと思います。
――お芝居における変化はありましたか?
富田:第2期の後半からはかなり遊ばせていただきました。特に第3期では、彼女の本質や面白い一面がより出てきているので、「このアドリブは入れたら怒られるかな?」と思ったものも意外と許されているんです。話が進むにつれて、伊井野ミコというキャラクターの幅の広がりをすごく感じているので、今回の課題は「どこまで遊べるか」だと思っています。
鈴木:別録りの際、ミコの声を聞きながらやることが多いのですが、第2期と第3期を比べると、いい意味で石上への棘がちょっと丸くなっている気がしました。体育祭で「がんばれ」と応援してくれたように、彼を認めている部分も感じられるというか、今まで積み重ねてきた時間がちょっとだけふたりを親密にしていることが伝わってきます。