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『はたらく魔王さま!!』10話放送後 日笠陽子インタビュー

アニメ『はたらく魔王さま!!』10話放送後インタビュー:勇者エミリア/遊佐恵美役 日笠陽子さん |怒りがあるけれど、そこから葛藤していく姿は、第2期のポイント

『はたらく魔王さま!』(著・和ヶ原聡司/イラスト・029)。9年ぶりにスタートしたTVアニメ第2期『はたらく魔王さま!!』が好評放送中!

エメラダから、恵美の母であるらしいライラが日本にいるかもしれないという電話。そして鈴乃から、真奥をエンテ・イスラに戻さないため、真奥を守らなければならないと告げられた恵美はどう動くのか。真奥がテレビを買いに行くという中でも、いろいろなことが同時に進んでいく『はたらく魔王さま!!』の面白さが詰まった第10話。最後、千穂はどうなってしまったのか!

アニメイトタイムズでは第2期放送前に公開した連載に続き、第2期の終盤に向けて再びキャストインタビューを毎週掲載! 勇者エミリア/遊佐恵美役 日笠陽子さんに、これまでの印象的なシーンを振り返ってもらいました。

▲遊佐恵美/勇者エミリア(CV:日笠陽子)

▲遊佐恵美/勇者エミリア(CV:日笠陽子)

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はたらく魔王さま!!
異世界エンテ・イスラでは敵同士の魔王と勇者でありながらも、現代日本・東京にて、相も変わらず額に汗して働く真奥貞夫と遊佐恵美。魔王城の面々や恋する女子高生・千穂たちとともに日本の生活に馴染み、経済の荒波にもまれる日々─ある日、謎の少女が出現して魔王城は大混乱まさかの子育てだったり、続々とエンテ・イスラからの来訪者だったりやっぱり働かなくては家計は支えられなかったり…魔王城は六畳一間!フリーター魔王さまが繰り広げる庶民派ファンタジー、波乱のTVアニメ第2幕、始動!!作品名はたらく魔王さま!!放送形態TVアニメシリーズはたらく魔王さま!スケジュール2022年7月14日(木)~2022年9月29日(木)TOKYOMX・BS11ほか話数全12話キャスト魔王サタン/真奥貞夫:逢坂良太勇者エミリア/遊佐恵美:日笠陽子佐々木千穂:東山奈央悪魔大元帥アルシエル/芦屋四郎:小野友樹悪魔大元帥ルシフェル/漆原半蔵:下野紘クレスティア・ベル/鎌月鈴乃:伊藤かな恵アラス・ラムス:木野日菜鈴木梨香:西明日香木崎真弓:内山夕実エメラダ:浅倉杏美猿江三月/大天使サリエル:井口祐一ライラ:井上喜久子ガブリエル:子安武人大黒天祢:甲斐田裕子カミーオ:緒方賢一スタッフ原作:和...

恵美を演じる上で大事にしたこと母の強さと、根底にある怒りと葛藤

――第2期のアフレコは、いかがでしたか?

日笠:第1期のときの、恵美が怒っている顔の印象が残ってしまっていたので、対真奥のときだけキレながら接してしまっていたんです。それで音響監督からキレ過ぎと言われることが多くて。

恵美もアラス・ラムスを介することによって変わってきているし、真奥は魔王なんだけど、そうでもない部分を第1期のときに見つけて、今、会話をしているんだなと思ったんです。本当にキレすぎて会話にならない感じだったので、会話はしようという感じで始まりました(笑)。

――アラス・ラムスの存在は大きかったですよね。「まま」「ぱぱ」と言われる存在だから、キレてばかりではいられないですし。母の優しさ的なところも出ていたのかなと。

日笠:私の母のイメージって実は強いイメージなんです。この男性社会の中の母像って、母性があって優しくて、何でも許してくれるようなものだと思うんですけど、そういう意味では恵美って、アラス・ラムスに対してはめちゃめちゃ優しいし、守ろうとする意思は強いんですね。

でも「母は強し」って言葉があるのには意味があって、私も母は強いものという印象があるので、アラス・ラムスを守るためにどうしたらいいのか、という芯の強さみたいなものは出せたらいいなと思っていました。実の子ではないんですけど。

――アラス・ラムスの木野さんのお芝居はいかがでしたか?

日笠:ドラマCDでは、アラス・ラムスを私が演じていたんです。なので、アニメになったら無理だーって思っていたんです(笑)。

木野日菜ちゃんの声ってすごく稀有で。声優界で、彼女のような声質の子はなかなかいないというか。ナチュラルという言い方ってあまり好きではないんですけど、あえて言うとするならば、ナチュラルになっちゃうんですよね。ナチュラルとアニメーションの中間にいられる子で、そこがすごいなって思うんです。

大人が赤ん坊のお芝居をしようとすると、あざといというか。アニメ過ぎるみたいなところが出ちゃうことが多いんですけど、彼女の持っているお芝居の能力と声質で、アラス・ラムスが本当にそこにいるような存在に聞こえるんです。木野日菜ちゃんは、アラス・ラムス役で会う前から結構推しだったので、こうやって一緒にやれて嬉しいです。

――10話までで印象に残っているシーンはどこですか?

日笠:アラス・ラムスに「まま」と言われたときの恵美の狼狽っぷりは見どころでしたね(笑)。最初の1~2話は『はたらく魔王さま!』らしいシーンが多かった印象です。

そこから物語が進んでいくにつれて、シリアスな展開も多くなるんですけど、その中でも印象に残っているのは、お母さんが出てきたり、エンテ・イスラの頃を思い返すところで……。やっぱり私の畑を焼いた魔王を許せないという話をするんですよね。

恵美の根幹って、そこにあるなと。恵美の怒りって、表で「わー!」って発散するものではなく、どんどん自分の中で練り固めている感じもあったので、怒りは消えないんです。でも、真奥を見ると変わっていっているし……。怒りがあるけれど、そこから葛藤していく姿というのは、今回の恵美のポイントになる部分だと思います。

――気持ち的には複雑ですよね。あの憎んでいた魔王と目の前にいる真奥が全然違うし、アラス・ラムスもいるし。

日笠:畑を焼かれ、両親も魔王に殺されたと思っているから憎んではいるんだけど、お母さんはどうやらいるらしいし?みたいな。

第1期のときは、戦いはあるんだけどもう少し日常に近い部分が描かれていたんですけど、今回は自分たちの生誕の秘密だったり、魔王の小さい頃の出会いから、どうやって魔王になったのかという経緯も描かれていたりするので、かなり踏み込んだ内容になっているなと思います。でも、まだ謎は謎のまま終わるんですけど。

(C)2021 和ヶ原聡司/KADOKAWA/MAOUSAMA Project
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