アニメ
『アニポケ』サトシ役・松本梨香 インタビュー

「友達になりたい」から“憧れ”に変化してほしい。アニメ『ポケットモンスター』サトシ役・松本梨香さん インタビュー│声優・ファン問わず『アニポケ』は皆が帰ってこれる場所――

テレビ東京系にて放送中のTVアニメ『ポケットモンスター』。

現在、ポケモンバトル最強を決める大会「ポケモンワールドチャンピオンシップス」のマスターズトーナメントが開催中! ダイゴやシロナといった強敵を打ち破ったサトシは、ついに無敗のチャンピオン・ダンデが待ち受けるファイナルに挑みます!

決戦を前に、サトシ役の松本梨香さんにインタビューを実施。シリーズを振り返ったお話に加えて、決勝の意気込みを伺いました!

「友達になりたい」から“憧れ”に変化してほしい

――今回のマスターズトーナメントはサトシにとってどんな大会ですか?

サトシ役・松本梨香さん(以下、松本):サトシと同じ気持ちで勝つためにバトルに全力で挑みました。ここ最近のサトシは勝ち続けていますが、嬉しいのと同時に「バトルって勝つだけがすごいんじゃない」気がしています。

――いろいろな思いを背負って決勝に挑みますよね。

松本:バトルに至るまでの思いとか、背負ってるものはたくさんあると思います。それを頭ではなく心で感じているんじゃないかと思っています。たぶん、サトシは“考えるな感じろ”というタイプでしょうね(笑)。

――今シリーズにおいて、サトシの演じ方に変化はありますか?

松本:サトシがダンデに憧れを抱いたように、見ている子どもたちがサトシに憧れてほしいですね。今まで、「サトシが友達なら良いな」とか、「学校で席が隣だったら良いな」というファンレターをいっぱいもらったんですけど、そこが憧れになったら良いなと思いながら演じています。

わざを叫ぶ時も皆が真似したくなるように、これがフィニッシュのわざというくらいかっこよく言っています。きっとどのわざも際立っているので、そんなサトシの勇姿を楽しんで見てほしいです。

――バトルスタイルも進化していて、今まで以上にかっこいいですよね。

松本:バトルスタイルはそんなに意識して戦っていないんじゃないかな?そう言われると逆に「そうだったんだ」と思っちゃいます(笑)。

たぶんサトシ自身、自分の技量が上がっているとは思っていないはず。瞬間瞬間に気付きがあって学ぶことはありますが、それは大人になったとかではなく、根本は25年前のあの頃と変わらずにバトルと向き合っていると思います。それがサトシ流ですよね。

――(笑)

松本:サトシは私と同じ感覚人間だと思います(笑)。でも私は自分の中でちゃんと演技を組み立てています。でもそれは感覚的な部分もあって、その都度「これが良い!」と思ったものを自分の引き出しから選択したり、瞬間の直感を信じる時もあるんです。その一瞬一瞬を大切にしたいんです。

声優・ファン問わず、『アニポケ』は皆が帰ってこれる場所

――決勝戦までいろいろな冒険がありました。中でも思い出深いエピソードはありますか?

松本:アローラの皆と再会し凱旋試合を披露できたところは燃えましたね。私も中学時代の友達が舞台を見に来てくれた時のように特別感があったと思います。

当時と同じ演者で共演できたことに感謝です。久しぶりに再会できて「懐かしいな」と思いました。それも長く演じてきたからこその感情ですね。

――今シリーズはアローラ以外にも多くのキャラクターが再登場しました。

松本:現場では10年ぶりくらいに会う役者さんもいました。コロナ対策で別録りだったり時間差だったりしますが、久しぶりに会えると嬉しくて。

シゲルと再会した回は嬉しかったですね。(シゲル役・小林優子さんに)「変わらないね」とか「元気だね、梨香」と言われたりして。そういう風に皆が帰ってこれる場所があるって嬉しいです。今でも番組が続いているからこそですね。

――「皆が帰ってこれる場所」って素敵ですね。

松本:見てくれている方もそうです。97年の放送当時みてくれていた子供たちも今は大人になって見れなくなったという人もいると思います。そういう人たちがふとテレビをつけた時に、サトシを見て頑張ろうと思ってくれたり、元気だったり頑張る勇気を届けられたら素敵だなって。本当に感謝しかないです。

――いろいろな人の愛が詰まっている作品ですよね。

松本:私たち演者も含めて、作っているスタッフ全員が「皆は何を喜んでくれるのか」と日々考えていると思います。昔のポケモンやキャラクターを登場させているのも、そういった想いからなのかなと感じています。

今のサトシは半ズボンですが、その時代のニーズに合わせた衣装チェンジも可愛いし面白いですよね。可能性は無限大ですし。

――25年でたくさんのことがありましたから、これからも視聴者を驚かせてくれるんでしょうね。

松本:25周年ってそうそう為せる事じゃないですよね。ただサトシとの向き合い方は全く変わっていません。テストの時、山寺(宏一)君に「なんで最初からそんなに声を出してるの?」って聞かれたことがあるんですけど、私としてはテストから全力じゃないとサトシじゃない。同時に最初から全力でやる事で、収録現場全体のボルテージが上がるんですよ。

――なるほど。

松本:そう考えると根っからのサトシなんでしょうね。

――ちなみに、アローラの面々、シゲルのほかにも印象的なキャラクターはいますか?

松本:ヒカリかな。ちょっと大人っぽくなってましたよね。一緒に「ハイタッチ!」(※)を歌った時が懐かしいです。

※サトシ(CV:松本梨香)&ヒカリ(CV:豊口めぐみ)が歌う『ポケットモンスター ダイヤモンド&パール』のオープニングテーマ

――懐かしいですね。

松本:今までデュエットってなかったので印象的ですね。あとはゴウと歌っている現在の(「1・2・3」)。

――そうですね。

松本:中国のイベントに参加した時、ヒカリとふたりで歌った思い出もありますね。

もちろんキャラクターとしても好きですよ。(笑)

あ、ポッチャマも好きですよ。ほかには「サン&ムーン」のマオです!

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