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冬アニメ『おにまい』高野麻里佳&石原夏織インタビュー

TSモノが新たな時代を築く!? ふたりが“男の子に知ってほしい”女の子の辛いことは? 冬アニメ『お兄ちゃんはおしまい!』高野麻里佳さん&石原夏織さんインタビュー

女子の落とした消しゴムをすぐに拾ってモテたい!

ーーちなみに、お二人はドラマCDからこの役を演じていますが、お互いの印象はアフレコを通して変わりましたか?

石原:最初は写真でばかり見ていたんです。お仕事で一緒になるタイミングがあまりなかったんですけど、写真で見るまりんかちゃんは綺麗だから、「クールな方なのかな?」って思っていたんです。でもこのドラマCDで一緒になったとき、めちゃめちゃ朗らかで明るくて、ムードメーカーでもあったので惹きつけられて「いい~!」って思いました(笑)。しゃべりやすいので、急に親近感が湧いてきたんです。

高野:嬉しい! 私も夏織ちゃんは写真からだったなぁ。音楽活動もしていたり、作品を見ていて演技も大好きだったから、共演できることが嬉しかったんです。私からすれば業界の大先輩だと思っていたので、ご一緒できると決まったときは、「やったー! 夏織ちゃんと演技ができる自分になった!」と、ちょっと誇らしい気持ちになりました。で、今では隣にいてくれると安心しておしゃべりできる存在ですね。夏織ちゃんが私に心を許してくれる感じが伝わってくるんですよ。私、ほかの現場ではそんなにおしゃべりではないから。

石原:え! そうなの?

高野:そうだよ(笑)。場の空気を乱さないというか、その場に適した人になろうとするけど、『おにまい』は私がお兄ちゃん役だから、こういう雰囲気がいいなって思っておしゃべりしていたので、すごく楽しかったんです。

石原:場の空気を考えるの、よくわかる! それで言うと『おにまい』の現場は朗らかだったよね。まりんかちゃんが中心となって話している様子を見るのも楽しかったし、私も会話に入れたら嬉しいな~って。

高野:私はキャスティング表を見て、「今日は誰がいるかな!」って楽しみにしながら、「夏織ちゃんがいるからあの話をしよう!」みたいな。仕事以外のところで盛り上がっていることはあったかもしれない(笑)。

ーーでも、そういうアフレコ現場の空気は作品にも出ますからね。

石原:だから学校みたいでした(笑)。

高野:また来週~!みたいな。楽しかったね。

ーーアニメの序盤って、ほとんど二人での収録だったのではないですか?

高野:そうなんですよ! まひろの台詞が多く、動きも細かいので、台詞のないところでも、どこに息を入れられるだろうって入念に台本をチェックしながら考えていました。アドリブはめちゃめちゃ入れたよね?

石原:入れた! 動いていないけど入れてみようかってシーンもあったし(笑)。

ーーそういうのも受け入れてくれる監督だったのですね(笑)。では、TSモノにちなんで、性別が入れ替わったらやってみたいことを聞いてみたいのですが。

石原:この質問があると思って、考えてきました! 自分が男子高校生だとして、授業中に女の子が消しゴムを落としたらすぐに拾って、モテる!……ということをやりたいと思いました(笑)。

ーー消しゴムを拾っただけでモテるのは難しいと思いますが(笑)、要するにモテたいわけですね?

石原:モテたいんですよ! 男性でどこまで通用するのか、しかも女心はわかっているはずだから、普通の男子高校生より3歩くらいは先を進んでいると思うんですよね。それを駆使して、クラスの女子からモテまくりたいなと思いました。

高野:学生になるのはいいよね、夢がある(笑)。私、男性声優さんになりたいんですよ。以前、男女の声優が出るカラオケイベントに出演したのですが、そのときに男性声優さんが男性アイドルの曲を歌ってファンサービスをする瞬間があったんですね。そのときに、会場から「キャ~~!!」って、聞いたことがないような黄色い歓声が聞こえて、気持ち良さそうだなって思うことがありまして(笑)。

石原:私たちが普段もらうような歓声とは違うよね。

高野:そうそう! 私たちが会場で受ける熱量とはまた全然違うものを感じて、その人生も楽しそうだなと思ったんです。

ーーでは逆に本作を通して、こういうところを知っておいてほしいことはありましたか? たとえば女の子は準備に時間がかかるとか。

石原:私は、トイレが混むというシーンがあったので、そこは理解してほしいなって思います。待たせちゃうのも悪いとは思いつつ、混んでいるから仕方ないので。ここはアニメを見ながら、わかるなぁ!って思いました。

高野:女子だけ混んでる描写が出てくるんだよね。でも普通そんなことアニメで描かないよね。

石原:女子の苦労を代弁しているから、見ていて「そうそう!」って思うから面白いよね。女の人からは共感されるし、男性は学べる!

ーー勉強します。では、かえで(CV:金元寿子)ともみじ(CV:津田美波)について教えてください。

石原:かえでちゃんは、もみじちゃんのお姉ちゃんで、みはりの中学時代の同級生なんです。みはりは飛び級で大学に入っているから、かえでは女子高生なんですけど、彼女はすごくギャルで、ノリも良いんです。しかも、ひーちゃん(金元寿子)の声で朗らかなギャルになっているのがすごくかわいくて! たまに突拍子もないことを言われて、もみじが慌てるという姉妹関係もかわいいですし、まひろともすごく仲が良いんです。

高野:言い方が正しいかわからないんですけど、かえでちゃん、めちゃめちゃいい女です! ああなりたいし、男性だったら好きになっちゃうくらい、優しさとギャル加減が絶妙で、その演技が金元さんのおかげで成り立っていて、大好きになっちゃうんですよね。

石原:みはりは持っていないところをいっぱい持っているんですよ。強キャラです!

高野:もみじは、まひろとの絡みが多いんですけど、最初は男の子かな?という見た目で出てくるんです。そしてまひろが、同性としてなのか異性としてなのか、何かわからないけどドキドキし始めちゃう。恋愛というものをまひろお兄ちゃんに気づかせてくれるような存在だと思います。

これは恋かもしれない?みたいなドキドキ感を与えてくれるので、私としては「いいぞ、もっとやれ!」と思いながらもみじを応援しています。

一方のもみじは、自分の気持ちが何なのかを探りながらまひろと接してくれている瞬間があるんです。この作品はお兄ちゃんの物語かと思っていましたが、お兄ちゃんの成長だけでなく、ほかのキャラクターたちの動向が気になっていく作品だと思いました。登場人物が増えていくにつれて楽しみが増えると思います。

石原:キャラが増えるたびに、スピード感もアップしていくよね。

ーーそして最後に、その4人がONIMAI SISTERS(高野麻里佳・石原夏織・金元寿子・津田美波)として歌うEDテーマ「ひめごと*クライシスターズ」を歌った感想をお聞かせください。

高野:冒頭に台詞が入っているので、まるで本編のような空気感を楽しめるEDテーマだと思っています。いわゆる電波ソングみたいな要素があるので一度聴いたら忘れないような、魅力的な楽曲だと思います!

石原:まりんかちゃんが言ってくれた通り、これはアニメのストーリーがまだ続いているのか?と思うくらい、賑やかで楽しいEDテーマだと思いました。歌うのもすごく面白くて、キャラクターとして歌うことにそこまで意識的にならず、するすると役に入り込めたのが、この楽曲の魅力だと思いました。

台詞がポンポンと飛んでくるので、「誰がしゃべってるんだろう?」って思うかもしれないんですけど、ちゃんとキャラに添った台詞になっているので、そういったところもしっかり聴いてください。ぜひエンディングまで楽しんでいただければと思います!

[取材・文/塚越淳一]

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放送情報

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AT-X:23:30~
TOKYO MX:24:00~
BS11:24:30~

引きこもりのダメニートが、かわいい女の子に・・・!?

原作者・ねことうふによる同人サークル「GRINP」から“pixiv(ピクシブ)”や“ニコニコ静画”に投稿されていた『お兄ちゃんはおしまい!』。同人誌展開により人気を集め、2018年6月に商業版コミックス第1巻が一迅社より発売。さらに、2019年6月より一迅社『月刊ComicREX』にて連載が開始され、2022年4月現在商業版コミックスの累計発行部数は100万部(電子書籍含む)を突破した。

主人公・緒山まひろの可愛らしい見た目とは裏腹に、妹に飲まされた怪しい薬で女の子にされてしまった“元お兄ちゃん”という衝撃の設定からはじまり、中身は以前と変わらずダメニートのままのまひろが女の子としての生活に苦戦しつつも、引きこもりから卒業するべく様々なことに奮闘していくという心温まる日常系コメディが人気を集め「アニメ化してほしい漫画ランキング2020」(Anime Japan主催)第3位/「WEB漫画総選挙2019」(pixiv・日本出版販売主催)第9位/「次に来るマンガ大賞2018」(niconico・DAVINCI主催)第5位など様々なランキングの上位に入賞するなど、皆さまの応援とともに展開を広げてきた『おにまい』。

ある日突然、かわいい女の子になってしまった“元お兄ちゃん”は一体どうなってしまうのか…!?
ちょっと変わった王道日常コメディ『おにまい』がついにアニメ化決定!!

STORY

引きこもりのダメニートな緒山まひろは、ある日目覚めると“女の子”になっていた!?
鏡に映る美少女が自分だと分からず混乱するまひろのもとに、飛び級で大学に入学した天才科学者である妹・緒山みはりが現れ、飲み物に怪しげな薬を盛られていたことが判明する…!

もう2年も外に出ないで
いかがわしいゲーム三昧…
たまには働いてもらわなきゃ!

みはりによる“女の子になる薬”の経過観察として、突如女の子として暮らすことになったまひろにとって、トイレやお風呂、スカートやブラジャーなど“女の子の生活”は知らないことばかり…。
さらに、みはりの中学時代の同級生である穂月かえでやその妹・もみじ達とも知り合い、まひろの日常はどんどん賑やかさを増していく。苦難の連続に、果たして“元”お兄ちゃんの運命やいかに…!?

STAFF

原作:ねことうふ(月刊ComicREX/一迅社刊)
監督:藤井慎吾
シリーズ構成:横手美智子
キャラクターデザイン:今村亮
美術監督:小林雅代 
色彩設計:土居真紀子 
撮影監督:伏原あかね
編集:岡裕司 
音響監督:吉田光平 
音響効果:長谷川卓也 
音楽:阿知波大輔様・桶狭間ありさ
プロデュース:EGG FIRM
制作:スタジオバインド

●オープニングテーマ:
「アイデン貞貞メルトダウン」(あいでんていていめるとだうん)
歌:えなこ feat. P丸様。

●エンディングテーマ:
「ひめごと*クライシスターズ」
歌:ONIMAI SISTERS(高野麻里佳・石原夏織・金元寿子・津田美波)

CAST

緒山まひろ:高野麻里佳
緒山みはり:石原夏織
穂月かえで:金元寿子
穂月もみじ:津田美波
桜花あさひ:優木かな
室崎みよ :日岡なつみ

公式サイト
公式ツイッター(@onimai_anime)

原作コミック情報

累計発行部数100万部(電子書籍含む)
『お兄ちゃんはおしまい!』
著:ねことうふ

第6巻&公式アンソロジーコミック第2巻 好評発売中!
コミック最新7巻とアンソロジーコミック第3巻は2023年1月7日発売!

■お兄ちゃんはおしまい! 第6巻
価格:748円(税込)

■お兄ちゃんはおしまい! 公式アンソロジーコミック第2巻
価格:880円(税込)

(C)ねことうふ・一迅社/「おにまい」製作委員会
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