TVアニメ『NieR:Automata Ver1.1a』パスカル役・悠木碧さんインタビュー|「誰を推しても心が死ぬので、それも含めて楽しんでほしい」
アニメはパラレルワールドのような違和感を抱く
ーーパスカルとレジスタンスリーダーのリリィは協力関係にあります。悠木さんはリリィにどんな印象をお持ちですか?
悠木:私は『音楽劇ヨルハ Ver1.2』を観ていたのですが、その中でリリィが活躍しているんですよね。リリィはゲーム内で資料上にしか出てこないキャラだったんですけど、アニメではアネモネさんのポジションの代わりになっていて、「え、そんな感じなの!?」って。ということは、おそらく『NieR:Automata』で描かれていた過去の出来事にも違いがあると思うので、そこはみなさんもドキッとした部分なのではないかと思います。一ファンとしては「『音楽劇ヨルハ』を観に行った方にはご褒美があるのかも?」とワクワクしています。(笑)。
ただ、パスカルとしては村を守れるのであれば交易の相手はアネモネでもリリィでも構わないと思います。なので、役作りに大きな変化は感じていません。例えば、パスカルがアネモネのことを知っていて、彼女の代わりがリリィだとしたら、演じ方も変わっていたかもしれませんが、パスカルはアネモネについて何も知らずにリリィに会っていると思います。しいて言えばユーザーとしての個人的な感情がパスカルの演じ方に影響しないように意識しています。
ーーでは、パスカルを演じる悠木碧ではなく、『NieR:Automata』の一ファンである悠木碧として、リリィを含めアニメオリジナルの要素についてどう思われますか?
悠木:オリジナル要素が「ゲームと微細な違いです」という扱われ方をされているけど、実際は「結構違いますよね!?」と私は思っていて。パラレルワールドの違和感みたいなものをすごく抱いています。パラレルワールドに迷い込んだ人がよく言う「同じ世界なのに、抜群に何かが違う気がする……」という感じが、私はすごく好きです。どう転んでいくのか本当に読めなくなってきたと感じています。
たぶん第1話を見た人は「ゲームをそのままアニメにするのか」って思ったはずなんですよ。でも第2話を見てみたら、「おや?」「なるほど?」ってなって、第3話で「あ、こうなっていくんだな」と思い……。みんなこの先の展開がどうなるのかが全く読めないんじゃないかなと。原作があるものなのに、先を読ませないってすごいですよね。私も「新しいコンテンツとして、もう1回立ち上げるんだ!すごい!」って思いました。しかも、もちろん原作のファンもがっかりさせないアニメにしてくれて、作品への愛情をすごく感じています。
ーーアニメオリジナルの中でも特に気になるポイントはありますか?
悠木:エミールの扱われ方がゲームと変わっている印象があって気になりますね。それこそ機械生命体の村でご神体として祀られているシーンがあって、それはゲームと異なる扱われ方なので、この後のお話にどう繋がってくるのか気になる部分です。
ーーそれでは最後に、ゲームプレイ勢、ゲーム未プレイ勢、それぞれに、『NieR:Automata Ver1.1a』のオススメポイントをぜひ教えてください。
悠木:ゲームをプレイしている方々は、アニメにしかない結末が待ち構えているのではないかと戦々恐々としていることでしょう…。『NieR:Automata』のこれまで積み重ねてきた物語があるからこそ、アニメでは新しい衝撃的な展開が得られるだろうと期待しています。どのエンディングも正解であり正解でない、そんな哲学的なテーマが盛り込まれているのが『NieR:Automata』の魅力の一つだと思います。その哲学をアニメーションという大きなコンテンツで提示されることを、みなさんにも楽しみにしていただきたいです。
アニメから『NieR:Automata』に入る方は、まず映像の美しさや素晴らしい音楽から楽しんでいただければと思います。そして、その後にゲームをプレイすると、理解が深まる部分が多くあります。ゲームとアニメとの違いを含めて新しい謎が増えると思うので! もちろんアニメだけで完結するくらい素晴らしい作品に仕上がっているはず。でも、好きな作品が終わってしまうのは寂しいじゃないですか。『NieR:Automata』は膨大な量のコンテンツを提供しているので、アニメから入っても、相当長い時間楽しむことができます(笑)。アニメがどのように展開するかは分かりませんが、ぜひ深くハマっていただき、お好きなキャラクターを推してください。誰を推しても心が死にますから!(笑)
ーーつ、つらい……(笑)。
悠木:つらいんですよ!(笑) でも、こういう雰囲気のアニメを見ているということは、皆さんそういうの好きなんでしょう?(笑) 本当に誰を推してもファンの心は死ぬので、それも含めて楽しんでもらえたら嬉しいです。
[インタビュー/阿部裕華]
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放送情報
TOKYO MX・とちぎテレビ・群馬テレビ・BS11:1月7日より 毎週土曜 24:00~
読売テレビ:1月9日より 毎週月曜 25:59~
福岡放送:1月10日より 毎週火曜 25:59~
中京テレビ:1月10日より 毎週火曜 26:27~
札幌テレビ:1月12日より 毎週木曜 26:29~
アニマックス:1月14日より 毎週土曜 22:00~
※放送日時は変更になる場合があります
国内配信情報
DMM TV、dアニメストアにて1月7日より 毎週土曜 24時30分~配信開始予定
ほか各配信プラットフォームでも1月10日正午以降順次配信開始予定
※配信日時は変更になる場合があります
海外配信情報
160以上の国と地域で配信予定
Introduction
西暦5012年。
突如地球へと飛来してきた<エイリアン>と、彼らが生み出した<機械生命体>により、人類は絶滅の危機に陥った。
月へと逃げのびた僅かな人類は、地球奪還のため、<アンドロイド>の兵士を用いた反攻作戦を開始。
しかし無限に増殖し続ける<機械生命体>を前に、戦いは膠着状態に陥る。
人類は最終兵器として、新型のアンドロイド<ヨルハ>部隊を地球へ派遣。
新たに地球へと派遣された<2B>は先行調査員の<9S>と合流し、任務にあたるが、その最中で、数々の不可解な現象に遭遇し……。
これは人類のために戦い続ける、命なき<アンドロイド>の物語――。
STAFF
原作:「NieR:Automata」(スクウェア・エニックス)
監督:益山亮司
シリーズ構成:ヨコオタロウ/益山亮司
キャラクターデザイン・総作画監督:中井 準
音楽:MONACA
制作:A-1 Pictures
CAST
2B:石川由依
9S:花江夏樹
A2:諏訪彩花
ポッド042:安元洋貴
ポッド153:あきやまかおる
アダム:浪川大輔
イヴ:鈴木達央
パスカル:悠木 碧
司令官:加納千秋
オペレーター6O:磯部恵子
オペレーター21O:初美メアリ
リリィ:種﨑敦美