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春アニメ『マジデス』古川慎インタビュー【連載第4回】

春アニメ『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』オタクヒーロー役・古川慎さんインタビュー|好きという気持ちを裏表なく肯定してくれるのが、オタクヒーローという存在【連載第4回】

気鋭のクリエイター・JUN INAGAWAさんが原案の愛と狂気と破壊の物語。オリジナルTVアニメーション『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』が放送中!

本作は、若き革命者・オタクヒーローと、彼を慕う3人の魔法少女・アナーキー、ブルー、ピンク、そしてさまざまなオタクたちが、あらゆるオタク文化が排除された世界で、謎の勢力に戦いを挑む作品です。

アニメイトタイムズでは、出演者の放送後インタビューを掲載! 第4回は、オタクヒーロー役・古川慎さんです。

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魔法少女マジカルデストロイヤーズ
2008年――謎の勢力の出現により、アニメ、ゲーム、マンガ、音楽、鉄道、コスプレなどあらゆるオタク文化が排除された日本。グッズは収容され、保護の名のもとにオタクが弾圧されても、人々は自我を喪ったかのように疑問を持たない。秩序維持を担う組織「SSC」に蹂躙され、オタクは滅びたかに思われた――だが、封鎖されたアキバを奪還し、反旗を翻す者たちが現れる。若き革命者「オタクヒーロー」――何よりもオタク文化を愛し、誰よりもアキバを愛する男。そして彼を慕う3人の魔法少女たち――「アナーキー」「ブルー」「ピンク」。2011年の日本を舞台に、自由の旗のもとに集ったオタクたち――アキバ革命軍は、SSC首領「SHOBON」との壮絶な戦いに挑む。好きなものを好きなだけ好きといえる世界のために。自由の旗のもとに集ったオタクたちよ、奪われた文化を取り戻すべくOTAKUCOUNTERCULTUREを巻き起こせ!作品名魔法少女マジカルデストロイヤーズ放送形態TVアニメスケジュール2023年4月7日(金)〜2023年6月23日(金)MBS・TBSほか話数全12話キャストオタクヒーロー:古川慎アナーキー:ファイルーズあいブルー:愛美ピンク:黒沢ともよ狂太郎:楠木ともりSHOBON:斉藤壮馬スレイヤー:芹澤優ニック:興津...

オタクへのリスペクトがあるからこそ、「〇〇オタクです」とは簡単に言えない

ーーJUN INAGAWAさんとの出会いを教えてください。

オタクヒーロー役・古川慎さん(以下、古川):かのビルで絵を見たことがあって、それがとても印象的だったんです。すごくストリート感のある2次元キャラ、ダーティーな雰囲気に惹きつけられました。「こういうアートを描かれる方もいらっしゃるんだな~」というのが、僕にとってJUN INAGAWAさんとの最初の邂逅でした。

その後、この作品に出演させていただくことになり、気になって調べていくと、実際にストリート系のカルチャーとコラボされたりしているんですよね。ストリート系の人たちが着ているものに、二次元的、サブカルチャー的なイラストをミックスさせても成立する強さというか。ミスマッチのように見えて、見事にファッションとして確立されている。そんな魅力が、JUNさんの描かれる絵にはあるんだなと思いましたし、すごいことをしている人だなぁと思いました。しかも、とてもお若いという!

ーー「あの絵の人だ」というのは、オーディションのときに気づいた感じだったんですね。

古川:そうですね。「この絵どこかで見たことがある! あの人だ!」と思ったんです。世界観的な資料をいただいていない状態でオーディションを受けさせていただいたので、「オタクヒーローが持っていそうな声帯やしゃべり方ってこうじゃないかな」と想像しながらオーディションに参加しました。

ーーオタクヒーローは謎も多いキャラクターですが、声帯って、どうイメージするのですか?

古川:「等身大の20代の若者」をイメージしました。まずは僕の思うオタクヒーローを演じてみて、そこから音響監督のディレクションに対して変化させられる余白をもたせたかったので、プレーンな若者で最初は作りました。

ーーその後、資料を見てどのあたりに興味を惹かれましたか?

古川:資料は特になく、台本を頂きました。

それを読んで、なるほどなるほど、オタクが迫害されている世界で、オタクにとってのディストピアになっているのかと。なぜそういう世界になったのかがすごく気になりましたね。

自分の好きなものを否定された人たちの意地みたいなものが、第1話から見え隠れしていて、根底にあるテーマはきっとそれなんだろうなと思ったんです。その中で魔法少女は謎の存在のままなんですが、不思議な力を使い、JUNさん原案のキャラクターがオタクを勝利へと導いていく。色々な広がり方ができるし、色々な道を作っていけそうな物語だなと、第1話の台本を読んだときに思いました。

ーー好きを否定された人たちの反抗!みたいなところは、物語の中で貫かれている感じがしますね。

古川:そうですね。骨組みはそこだと思います。言いたいことは、どストレートというか。

ーー表現としてはかなり変化球だと思いますけどね(笑)。ただ、言いたいことは直球。

古川:まだ言えないことはたくさんありますけどね(笑)。青春アニメでは決してないし、作品全体のアングラ感・サブカル感を大事にされているんだろうなと思いました。修正されていくナンセンスなギャグも含めて、「これは地上波では流せないでしょ!」みたいな要素が散りばめられているので(笑)。

ーーオタクについて描かれている作品ですが、古川さんの中でのオタクのイメージ、自分はこういうオタクだ、などはありますか?

古川:オタクに対するイメージって、一昔前は多少色物扱いというか。ファッションをバカにされたり、「いい年してそんなことをしているなんて変じゃない?」と言われたりしていた時代があったと思うんですが、時代が進んでいき、オタクのイメージも変わってきたように感じます。

僕はアニメやサブカルチャーといったものにお仕事を通して触れていくなかで、“オタク”=“研究職”なんじゃないかと思うようになりました。ひとつのものに対してのこだわりや知識、行動力がすごいですよね。

なので、「古川さんは何オタクですか?」と聞かれると、「何のオタクでもないかも」と思ってしまいます。それは、「極めた方々と同じステージに上がれるほどのものはない」という意味で、なんですけど。

ーーたしかに“本物”を知ってしまうと、おいそれとは「オタクです」と言えなくなりますよね。作品では、幅広いジャンルのオタクが登場するのが面白いですね。

古川:そうですね。ただ、オタクヒーローが何のオタクなのかは、現状あまり明かされていないんですよ(笑)。そのあたりも謎のひとつなんでしょうね。

ーーここまで演じてきて、オタクヒーローってどんな青年なんですか?

古川:このインタビューを最終回収録直前のタイミングで受けるのはよくないですね(笑)。知ってしまっているからノーコメントにしたいところですが、この時点(第4話)までで言えることだと、「ヒーローと言われるだけのことはあるな」ですかね。好きという感情に対して、全力で肯定してくれる人なんです。

好きじゃないと膨大な知識も積み重ねられないし、行動もできない。〇〇オタクと呼ばれている人は、それが心から好きだから高みにいけるので、その気持ちを裏表なく肯定できる存在として、オタクヒーローがいるのではないかと思います。

ーー好きという感情は、何事においても大事ですよね!

古川:人生でいちばん大事な感情だと思います。自分の好きなことにその身を投げ打てる人は素敵ですよね。

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