互いの配役に「逆じゃね？」　正解がわからない収録エピソードの数々│『THE MARGINAL SERVICE』下野紘さん＆内山昂輝さんインタビュー【連載第7回】

ずっと変化球なペックばかりでノドに良くなさそう。内山さんが恐れていることは？

――内山さんはこの作品の収録後はノドの具合が大変だろうなと思っていましたが、このインタビューでの受け答えの声を聞いたら、全然普通で。大丈夫なんですか？

内山：今は大丈夫ですけど、確かにノドには良くないかも（笑）。この作品の収録の翌朝に全然タイプの違うキャラクターをやることもあって。我ながら、声優って大変だと思いました。

下野：ふと思ったんだけど、最近、通常のペックを見たことないなって。

内山：第6話でもいたよ。ジャンプしてぴょこっとするところはかわいくやったもん。でも確かに通常バージョンは少ないかも。最初は通常と本性でキャラの雰囲気をガラッと変えるのかなと思っていたけど……。

下野：確かに最初のほうはやってたね。

内山：でも「そういうわけではない」という演出だったので。

下野：最初からかわいい姿でも「そのしゃべり方でお願いします」と。そして凶悪になったら少し汚い感じでと言われていたね。ちなみに人間の姿になったら子供らしいよ。

内山：子供の声は僕だと厳しいですね。

下野：そうなったら同じ事務所の女の子（の声優）に変わるかもよ。

内山：あ、それはアリですね。

下野：無理しなくていいと思う。

内山：でも怖いんです。ここのスタッフは！　予測不可能だから（笑）。

決めゼリフの「マージナルエクスプロージョン」についての考察

――あと毎回キメ技みたいに叫ぶ「マージナルエクスプロージョン」ですが、第6話では遂にペックが発しましたね。サメの口の中に爆弾を落として爆発させるはずがサイラスの妨害で失敗したわけですけど。

内山：たっぷり尺を使ってやってほしいと言われました（笑）。そもそも「マージナルエクスプロージョン」って何なんですか？　

下野：アレは≪マージナルサービス≫の決めごとみたいだよ。第5話でライラが言った時も散々壊した後、この言葉をつぶやいたら爆発していたけど。たぶんこの言葉を言ったら爆発する合図で、視聴者の方に「これから爆発します」とお伝えするためなんだよ、きっと。

――でも主要メンバーのサイラスよりも先にペックが言うのもおもしろいですね。

内山：でもこの展開で言わなかったら、もう言う場面はないでしょ？

下野：いや、今後どこかで言うかもよ。でも「マージナルエクスプロージョン」をそこまで言いたいかといえば……。

内山：えっ!?　言いたくないんですか？

下野：セリフとしてあれば言うけど、「当番回なのに、何で言えないの!?」とはならないよ。それに「マージナルエクスプロージョン」って言うのも大変そう。

内山：結構言いにくいです。少しためて言う感じだし。

下野：でも言うタイミングがあれば。たぶん最終回では全員が言うんじゃない？

内山：ユニゾンで、画面が分割されて。

下野：その後、全員一列に並んだりして。

――安っぽい特撮ものみたいな？

下野：言っちゃったよ！　この時点で、僕らは先の台本を読んでいないし、結末も知らないので、予想が当たっても当たらなくても責任は負いません（笑）。

本作でオマージュしてほしい映画や海外ドラマは？

――本作は映画好きの方ならわかるような小ネタが散りばめられていますが、お二人が好きな映画やこの作品でオマージュしてほしい映画はありますか？

内山：オマージュするなら『インディ・ジョーンズ』とかいいんじゃないですか？　トロッコのシーンとか楽しそう。

下野：せっかくラバーがスターという設定ですし、ミュージカルものもいいかも。

内山：『ラ・ラ・ランド』とか。

下野：『サウンド・オブ・ミュージック』とか。適当に言ってますけど（笑）。あと個人的にはホラー系が好きなので、入れてほしいかも。

内山：『悪魔のいけにえ』や『エクソシスト』とか。

下野：いいね！　パニックホラーでもいいけど。

内山：2020年に『透明人間』がリブートされていたから、透明人間の能力を持つ≪境界人≫とか。

下野：第1話や第5話に出てきたサカキがそうだったけど、第1話ではペックの出番がなかったからね。