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『呪術廻戦』第2期「渋谷事変」小松未可子×津田健次郎×中田譲治インタビュー

懸命に、そして必死に戦った彼らの人生を受け取ってほしい――『呪術廻戦』第2期「渋谷事変」第39話(第2期15話)放送後インタビュー|禪院真希役・小松未可子さん×七海建人役・津田健次郎さん×禪院直毘人役・中田譲治さん

『呪術廻戦』の第一印象と演じていくうちに変わったことは?

――『呪術廻戦』という作品の第一印象と、演じていく中で変わった点はありますか?

津田:最初の印象はおどろおどろしいなと思ったけど、そこだけを押していくのではなく、人と人との関係性を描いた濃厚なドラマを中心に、アクションシーンがあったり、いろいろな要素が入った作品だなと演じていくうちに感じるようになりました。

そして今、放送されている「渋谷事変」に入って、さらに恐怖感が加速していって。アニメの公式サイトに渋谷のどこで誰が戦っているのかを記したマップが掲載されていますが、戦場になっているのが自分がよく行く場所ばかりだったので怖くなりました(笑)。そんな恐怖心を含めて、どんどんパワーアップしていると思います。

小松:呪術がある世界観は普段、私たちが体験することはないけれど、「裏ではこういう世界があるのかも?」と思わされたり、人間の負のパワーのすごさを感じさせられました。そして登場する人物も1人で地球を滅ぼせるであろうと言われている五条をはじめ、強い人たちばかりですし、そんなキャラ一人ひとりのバックボーンが濃くて、丁寧に掘り下げられているなと思いました。

そして第2期に入ると、すごく濃厚で激しい戦いを繰り広げていた第1期でさえも、まだ序章だったのではないかと思わせるほど、多くのキャラたちがより過酷で激しいバトルをしていて。第1期で物語の本筋となるアプローチが描かれていたとすれば、第2期では全員の自己紹介が終わった上で、ヤバいヤツらが集結していよいよ人と呪いの戦いが本格的に始まった気がします。

また渋谷という身近な場所で、多くの一般人を巻き込んだ戦いになったことで、「もしそこに私がいたら?」と想像するとぞっとしながらも、「裏でこんなことが起こっているのかも」とワクワクする私もいて(笑)。また強者の上に、それを超える強者がどんどん登場し、「弱肉強食」の戦いが繰り広げられていて、まさに第二章が始まったんだなという感覚で収録しています。

中田:僕はアニメから『呪術廻戦』に入ったので、最初はうまくついていけないところもあり。設定がすごく複雑なので理解するのが大変でした。また虎杖たちの日常描写が魅力的で、第30話「そういうこと」(第2期の第6話)でも前半の虎杖と伏黒、釘崎のエピソードはのどかで和やかだったのに、後半からいきなり「渋谷事変」っぽくなって。

あとアクションもすごいし、呪詛師や呪霊も強いですよね。虎杖の戦いはいつもギリギリで、僕も見ていて「大丈夫かな?」と心配になるけど、いつも仲間に助けられたり、助けたりして、仲間の大切さを改めて感じました。そして仲間たちのストーリーも描かれていて、そこに虎杖も巻き込まれることでよりおもしろさが増幅しているのが素敵だなと思いました。

――改めてご自身が演じるキャラの印象をお聞かせください。

津田:七海は責任などいろいろなものを背負ってしまうタイプの人だと思うので、とても頑張っていると思います。でも伏黒に助けられたのは本当に申し訳なくて。大人三人そろっているのに、彼が生命線みたいになってしまって(笑)。

小松:あの時のナナミンの声は、今まで聞いたことがないほど大きくて。どれだけ状況がひっ迫しているのかがわかってすごい緊張感でした。

津田:あの時は本当に「ヤバい!」って思ってました。

小松:真希は「こんなに力量の差があるのか」と大きな絶望感に包まれていたのに、さらに得体の知れない人間の甚爾まで入ってきて。しかも呪力がないのに真希より強くて。真希は、フィジカルには一番自信があったのに。心が折れそうだったけど、何とか踏みとどまって、前向きに戦おうと持ち直して。この第38~39話では自分の力で立ち向かえないもどかしさを感じたはずです。だからこそ、伏黒が来てくれた時の救われた感が「オマエって奴は本当に、クソ生意気な後輩だよ……!!」と言うセリフの中から感じられた気がします。

中田:原作ファンの方は「たかが右腕一本。さりとて71年物」のセリフはすごく待ち望まれていたと思うので、プレッシャーを感じていました、でもその前に2人と合流して、少しずつ言葉を発することで徐々になじんでいく時間が持てたので、個人的にも良かったかなと。またアクションシーンのテンポが速いけど、ナナミンも直毘人もあまり声を出さないタイプなので、その時の榊原良子さんのナレーションが直毘人の状態を説明しているのがカッコいいなと思いました(笑)。

――せっかくの機会なので、今度はお互いのキャラの印象もお聞かせいただけますか?

津田:直毘人はヘラヘラしているけど余裕のあるカッコ良さがあって。腕を持っていかれても減らず口を叩いたり、腹が括れている感じもして達人らしい強さを持っていると思います。真希はこの戦いの中で一番苦しい想いをしたんじゃないかなと。七海や直毘人はまだ戦えているけど、真希は歯が立たず、戦力になれてもいないことに悔しさがあるはずで。でもそこは年の功ということで(笑)。彼女はまだ若くて、いろいろとへし折られまくりで、見ている僕もつらかった。

小松:七海は言葉をかけてくれたり、積極的にサポートしてくれましたよね。でも直毘人がいなかったら、もっとヤバかったですよね。口には決して出せませんけど。悔しいから(笑)。でも不思議な距離感だったかな。あまり会話はしていないし、途中まで酔っ払いとして扱っていたから。

ここまで演じてきて思うのは『呪術廻戦』のキャラは年を重ねているほどカッコよくて、しびれますね。その強さと人生観には憧れます。ナナミンとはこれまで一緒になることはほとんどなかったので、この2人はどういうふうにしゃべるのかなと思っていました。ただ五条のことは悟と呼んだり、距離が近ければ近いほど、親しみを込めて乱暴な言い方をするけど、ナナミンには「七海サン」なんですよね。

津田:すごく距離を感じる(笑)。

小松:真希にしては丁寧な言い方が多かったなと。もちろんモノローグではいつもの真希でしたけど、そこが新鮮で。あとそれまで冷静沈着だったナナミンが本当にヤバい危機に陥った時はこんな感じになるんだと。普段あまり接していないからこそ、改めて見えた面がいろいろあったなと思います。

中田:虎杖たちは普段からエネルギッシュで、コミカルで、リアルで、おもしろいけど、その上の世代の七海は冷静にすべてを俯瞰で見ている感じでカッコいいですね。ピンチだった釘崎を救った時、ボコボコにした重面に「仲間の数と配置は?」と尋ねて、「知らない」と答えるとさらにボコる冷酷さもあるけど、自分が信じたことは手段を選ばずに遂行する姿がいいですね。

それでいて真希を見捨てない情けも持ち合わせていて、僕らから見てもカッコいいと思うし、僕もあんな風に余裕を持てたらいいなと(笑)。真希に関しては勘当した時、彼女のことを案じて送り出したのか、謎のままで。でも今回誰が3班の組み分けをしたのかその意図を聞いてみたいですね。

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