冬アニメ『月刊モー想科学』連載第3回:ゴロー役・土岐隼一さん|「現場の雰囲気がいいと失敗を恐れずに挑戦できる」
好きなものに対してはどんどんディグるところが共感できる
──本作のメインキャラクターであるタロー・ジロー・サブロー・ゴローはみんな個性的な人物です。その4人のなかで、自身にいちばん近いと思うのは誰ですか?
土岐:自他ともに認める、ゴローだと思います。本作のアフレコ中にも「もうゴローは土岐くんだよね」と言われました。ゴローの興味に対して真っすぐなところ、好きなものに対してはどんどんディグる(掘り下げていく)ところが本当に共感できて。好きなことに対しての解像度や深め方って、人それぞれだと思うんです。例えばスマホが好きという方のなかには、機能は知らないけれどとにかく好きという方もいれば、ありとあらゆる機能まで知っている方もいる。そういう好きなものへの進み方や解像度の深め方が、ゴローと僕は近いと思っていて。
──なるほど。
土岐:だから、ゴローはすごく演じやすかったですし、彼の気持ちが分からないということも、そんなになかったですね。
──ゴローはオーバーサイエンてぃふぃっく!なことに対してまっすぐなキャラクターです。土岐さんはオーバーサイエンてぃふぃっく!な体験をしたことはありますか?
土岐:僕、幽霊を見たり、金縛りにあったりすることが一切なくて。ただ、逆にそれで怖い体験をしたことがあったんです。
──えっ……?
土岐:これは、僕が小学3、4年生の頃、剣道の合宿に行ったときの話です。初日はみんなで練習をして、ご飯を食べて、その日はふつうに就寝したんです。翌日。朝起きたら同じ部屋にいたみんなが顔面蒼白で。何ならちょっとクマができている人なんかもいました。不思議に思った僕が「どうしたの?」って聞いたら、「金縛りにあったでしょ?」って言われたんです。
同じ部屋には8人いたんですけど、僕以外の7人全員が首を絞められたり、動けなくなったりしていました。「足元、誰かが歩いていたじゃん」なんて言う人もいて。よくよく聞いてみると、どうやら、寝る前にちょっとやんちゃな子が遊んじゃいけないところで遊んじゃったらしく。そこが“よくないところ”だったみたいなんです。
──なんと……。
土岐:それで、お祓いをしたほうがいいとなって、みんなでお寺に行ってお清めをしてもらったんです。そうして合宿も終わって家に帰宅したら、姉貴がギョッと僕のほうを見て「あんた、どこ行ってきたの?」って言うんです。「合宿だよ、真っ黒に焼けちゃって」と伝えたら、「そうじゃなくて、何か変なところ行ったでしょ?」って聞かれて。実は僕の姉は、そういうのが“見える人”なんですよ。
──……。
土岐:姉はよく“あてられちゃう”人で、目が真っ赤になることがあって。そんなとき必ずお祓いに行く場所があるんです。お祓いをしてくださる方は、いつも姉貴を見て「あー」と言うのですが、今回は僕のほうを見て「もらっているね、おいで」とおっしゃって。
続けて「実は君もお姉ちゃんと同じなんだよ。だけど、君は守ってもらう力がすごく強くて、感じてないだけ。だから友達に肝試しに誘われても、“そういう場所”に行っちゃダメ。周りにも悪い影響があるから」って言われて。僕はそういう子みたいなんです。
僕自身は生まれてから一度も見えたことが一切ないのですが、色々な経験からオーバーサイエンてぃふぃっく!なことはあると信じています。……っていうお話でした。
──……(涙目)。
3話はもうミュージカル
──さきほどはオーバーサイエンてぃふぃっく!なお話ありがとうございました……。改めて、作品のことについてのお話をお聞きできればと思います! まず、次回放送される3話の見どころを教えてください。
土岐:3話はですね、もうミュージカルです。キャスト陣みんなの瞬発力が試されました(笑)。ゲストキャラクターにも注目です。本作はゲストキャラクターを演じるキャストの方が毎回必ず爪痕を残していくんですよ。ぜひ楽しみにしていてください。
──では、4話以降も含めた本作の見どころを教えてください。
土岐:シリーズ構成を担当されている金杉弘子さんが作る物語は、1話、1話がしっかりと完結していて面白いですし、全話を通して見ても大きなうねり があって楽しめるものになっていると感じました。最後まで見て、「あー、楽しかった」と言ってもらえる作品になっていると僕は思っています。陽と陰がバランスよく混ざり合ってアニメ全12話を形作っていますので、今後の放送も楽しんで見てください。
──本日は色々なお話ありがとうございました。最後に、次回本連載に登場予定の山本和臣さんに、何かメッセージをお願いします。
土岐:和臣さんが演じるジローはめちゃくちゃかわいい。一方で少年のカッコよさもあって、アフレコでお芝居を聞いているだけですごく楽しかったです。僕も犬を飼い始めたので、今度、一緒に犬を連れて車でどこかに行きましょう!
──ちなみに、前回インタビューした石井さんからは「土岐さん、焼肉そろそろどうですか?」というメッセージを承っています。
土岐:いつでも行けるよ(笑)! でも、それこそ『月刊モー想科学』のメンバーみんなでもまた食事に行きたいですね。本当にみんなと仲良くなれたので、定期的に行きたいです!
TVアニメ『月刊モー想科学』作品情報
放送情報
2024年1月 放送開始
TOKYO MX:1月11日より毎週木曜日 23:30~
BS朝日:1月14日より毎週日曜日 23:00~
スタッフ
原作 馬谷いちご
監督&キャラクター原案 宮脇千鶴
シリーズ構成 金杉弘子
キャラクターデザイン 廣田 茜
プロップデザイン 志村錠児
色彩設計 佐藤 直
美術監督 縫部文江
撮影監督 佐藤 敦
編集 小守真由美
音楽 立山秋航
音楽制作 ポニーキャニオン
音響監督 納谷僚介
音響効果 小林亜依里、野崎博樹
製作 モー製作委員会
アニメーション制作 OLM Team Yoshioka
キャスト
タロー・J・鈴木:石井孝英
ジロー・田中:山本和臣
サブロー:白井悠介
ゴロー・佐藤:土岐隼一
キャサリン・スー:釘宮理恵
エドワード・チー:杉田智和
パーチ:古屋亜南
ノイン:井上雄貴
ナンシー:斎藤千和
ロック:西村知道
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(C)馬谷いちご/モー製作委員会